西暦291年〜西暦306年
晋(西晋)の滅亡の原因となった内乱。晋は王族(司馬氏)を各地の王としたが、彼らが外戚らを巻き込み(あるいは巻き込まれ)争いを繰り広げた。その際、(ゲルマン人を傭兵にするような感覚で)諸王は北方の異民族(五胡)を軍事力として導入し、後の永嘉の乱へと繋がることになる。
晋の恵帝の時代に、外戚の楊氏が権力を握ると、これに対抗して皇后の一族である賈氏が諸王と組んで楊氏を滅ぼした(291年)。これが動乱の時代の始まりであり、つづいて権力を握った賈氏に対して、これを諸王が滅ぼし、以後諸王の間で争いが行われた。
最終的には307年の永嘉の乱によって西晋は滅び、五胡十六国時代が幕を開けることになる。
歴史的思考力を問う問題や歴史学的な観点からの設問は減少し、リード文や資料を読めば解けてしまう国語的な問題が非常に多かったように思える。歴史的思考力系の問題は、複数回答可の【13】・【14】で、これは歴史事象の背景・原因とその結果を考察させるものであった。歴史観の変化・歴史認識の恣意性の問題については、歴史上の評価が時代により変化することを扱おうとする設問もあったが(【11】や【30】など)、本質に迫ることが出来ず知識や国語力で解けてしまうものであった。また目についたものとしては、空欄補充を前提とした上で、その語句に関する設問を作ると言う形式が多い様に感じた。歴史が暗記科目ではないことを示そうと…