本日は野暮用から戻りましたら、丸谷才一さんの年譜(全集12巻に収録のもの) を見て、そのあと講談社文庫「横しぐれ」を取り出してくることになりです。 「横しぐれ」を手にするのは、実に久しぶりのこと。「横しぐれ」は1974年 に「群像」に掲載された中編ですが、丸谷さんの蘊蓄小説のはしりの作品で、そ れがミステリ仕立てのようになっているので、ぐいぐいと引き込まれる作品。 当方は仕事について、すぐのころに読んだのですが、ほとんど謎解き小説のように 楽しみましたです。後年にも、丸谷さんはこのような手法で小説を発表するのです が、最初の「横しぐれ」のような面白さは感じなかったことで。 「横しぐれ」を正しく…