作家。1962年、静岡県生まれ。日本大学芸術学部演劇学科を卒業後、1993年に「競作 五十円玉二十枚の謎」において若竹賞を受賞。2001年『壺中の天国』で第1回本格ミステリ大賞(小説部門)受賞 1994年の「日曜の夜は出たくない」で作家としてデビューする。 かなりの遅筆作家であり、約10年のキャリアで著作数は8。
(adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({}); 久ぶりに長編推理小説をがっつり読んだ感覚です!! このお話はミステリーのシチュエーションとしてはよくある雪に閉ざされた山荘が舞台となっています。 そこでは当然、交通手段が遮断され、電話も通じなくなるという世界です。 いわゆるミステリー小説の世界では定番の「クローズドサークル」といわれる状態です。 分かっていながらもワクワクしてしまう・・・ ミステリー好きの気持ちをくすぐる作品です! ■登場する人物たち ■倉知 淳さん ■長編でも読みやすいです ■キーとなる登場人物 【スポンサーリンク】 (ad…
224.星降り山荘の殺人/倉知淳 頭上には、降るような星の光が満ち満ちていた。(p.164) 新装版 星降り山荘の殺人 (講談社文庫) 作者:倉知淳 講談社 Amazon 雪に閉ざされた山荘で起こった殺人事件は、閉じ込められた一癖も二癖もある登場人物たちに対して、思いがけない真実を差しだす、倉知淳の長編ミステリ。 実は高校生のころ図書館で借りたのに、冒頭を読んだくらいで返却期限が来てしまって、消化不良のまま返すことになった作品。 10年越しのリベンジで読み始め、10年の時を経てまんまと騙される。悔しい。 主人公の青年が会社で起こしたトラブルにより、当てつけとしてアイドル文化人タレントの付き人に…
~フェアに徹した本格ミステリ~倉知淳『星降り山荘の殺人』講談社 新装版 星降り山荘の殺人 posted with ヨメレバ 倉知 淳 講談社 2017年07月14日頃 楽天ブックスで探す Amazonで探す hontoで探す ebookjapanで探す あらすじ 主要登場人物 特徴 この小説に向いている人 この小説に向いていない人 まとめ 追記①この小説が好きな方にオススメ スウェーデン館の謎 雪密室 名探偵はもういない ミステリー・アリーナ あらすじ 雪に閉ざされた山荘。そこは当然、交通が遮断され、電気も電話も通じていない世界。集まるのはUFO研究家など一癖も二癖もある人物達。突如、発生する…
倉知さん最新作。倉知さんらしからぬファンシーな表紙に若干面くらいながら 読み始めました。内容も、倉知さんどうした?って感じのラノベ調で、更に 困惑。タイトルから、なんとなく想像出来る展開ではありましたので、語り手が 恋する殺人者視点になった時のサイコパスっぷりに、なんども辟易しながら、 心も折れかけながら、読み進める形となりました。 視点は主人公の高史視点と、恋する殺人者視点が交互に出て来る構成なんですが。 いやー、しんどかった。殺人者の思考回路が完全にイッちゃってるんですもの。 いや、なんでそういう思考になるの!?と理解不能の連続。怖い、怖すぎる。 ベースは、想い人に恋するカワイイひとではあ…
倉知さん新刊。警察庁所属の新人刑事木島が、民間の探偵たちの知恵を借りて、 ミステリ小説に出て来るような特殊な事件を解決する新シリーズ。 内勤希望で気楽なデスクワーク生活が出来る!と意気揚々と警察庁に入庁した木島。 しかし、突然上司から言い渡された職場は、警察内でも他部署から厄介者扱いされて いる、通称『探偵課』。ミステリ小説みたいな厄介な難事件が起きた時、民間の 探偵の力を借りて事件を解決する警察庁 特殊例外事案専従捜査課、通称『特専課』 だ。そこで、探偵と現地の捜査陣との橋渡し役を担う『随伴官』として配属される ことになった木島。そんな難事件がそうそう起こる訳がないと思っていた木島 だったが…
本格ミステリというのは色々と「お約束」のあるジャンルである。ミステリをそれなりに読み進めている人であれば黄金時代を代表する作家ロナルド・A・ノックスが掲げた「ノックスの十戒」なるものが存在することをご存知だろう。その十戒の内容は以下の通り。 犯人は、物語の当初に登場していなければならない。ただしその心の動きが読者に読みとれている人物であってはならない。 探偵方法に、超自然能力を用いてはならない。 犯行現場に、秘密の抜け穴・通路が二つ以上あってはならない。 未発見の毒薬、難解な科学的説明を要する機械を犯行に用いてはならない。 主要人物として「中国人」を登場させてはならない。 探偵は、偶然や第六感…
死神のような風貌の乙姫警部が活躍する倒叙ミステリシリーズ第二弾。前作も傑作 でしたけれど、今回もそれに遜色ないくらい面白かったですね。昨年中に読んでたら、 間違いなくミステリランキングには入れたと思いますね。死神にしか見えない 乙姫警部と、恐ろしく整った顔立ちの鈴木刑事、対照的な容姿の二人の刑事が、 今回も完全犯罪を目論む犯人を追い詰めます。何度も何度も犯人の元を訪れては、 少しづつ犯罪の齟齬を見つけ出して行く。倒叙ミステリらしい、じわじわと犯人 を窮地に陥れて行く過程にぞくぞくしました。恐るべしは、乙姫警部は、ほとんど の犯人を、初めて会った時から疑っているというところ。その慧眼には毎回驚か…
こうして誰もいなくなった (角川文庫)作者:有栖川 有栖KADOKAWAAmazon 今回は有栖川 有栖先生が執筆された、こうして誰もいなくなったという本格ミステリー小説の感想書いてきます。 前回のレビューの際に短編は好きじゃないという書き込みをしましたが、今回も短編作品です…。 図書館にて有栖川先生の作品を確認していたら、タイトルを見て借りてしまいました。 有栖川先生といえば、学生アリスシリーズを書かれた大御所の1人です。そのためワクワクで借りました まずはAmazonから転載したあらすじを載っけておきます。伊勢湾に浮かぶ、通称「海賊島」に招かれた10名の男女。 仮想通貨で巨万の富を得た大富…
台風の影響で大荒れの連休四日目。明日から三日間は出勤。 月曜が祭日の際は、火曜朝一の会議のデータ資料準備が必要で、たかだか一時間の作業のためだけにいつも休日出勤している。 しかしいざ出かけようとすると、おそろしい暴風雨。やはり昨日出勤すればよかったと悔やむ、のだが、日曜日に出勤することはどうしても億劫になるのだった。心の中の弘兼憲史に叱咤されようが、出ずに済むのならそうしたい日曜日。 日曜の夜は出たくない。もちろん昼も出たくない。 ● 倉知淳の著作が浮かび、積ん読タワーをチェックすると、なんとなんとタワー1冊目が「日曜の夜は出たくない」だった。ちょっとぞわっとした。 猫丸先輩シリーズ第1作目。…
やっぱり密室系のミステリーが好きだ。 密室系のミステリーといえば、綾辻行人先生の『十角館の殺人』を始めとする館シリーズ、アガサ・クリスティーの『そして誰もいなくなった』を思い出す。相関図を書きながら、誰がどの部屋にいたか、どこに座ったかを頭に浮かべつつ犯人を推理していくのが堪らなく面白い。 さて、この作品はまず登場人物が個性的だ。スターウォッチャー、UFO研究家など普通お目にかかれないような職業の人物が多く、あれ?誰だったかな?と混乱することもなくサクサク読めた。登場人物も少ないし読みやすい。 何となく麻子が犯人かな?動機は岩岸と財野に弱みを握られていたから。最初の痴話喧嘩は岩岸と麻子の二人じ…
ず~っと体が重くて眠くて眠くて仕方ない。ボロボロ度合いが酷すぎる。 倉知淳『皇帝と拳銃と』は端正な出来。まぁ、地味ではあるが。死神みたいな刑事というのは、キャラ立ちという点から言うとイマイチかなぁ。でも、倒叙モノの神髄は「いつから疑ってた?」から後にあると思うので、そこで楽しませてくれれば、キャラ立ちなんか二の次でいいのだ。
97.十戒(夕木 春央/講談社) 総評:★★★★★ オススメ:同作者の「方舟」を面白く読めた方へ。孤島モノミステリ。
<Twitterへの投稿の転載です> 倉知淳「片桐大三郎とXYZの悲劇」#読了片桐大三郎とXYZの悲劇 (文春文庫)作者:倉知 淳文藝春秋Amazon短編4本を収録。金属バットなどがありながら、殺傷力の低いウクレレで撲殺したのはなぜか?耳の不自由な元映画スターが謎に臨む。連作短編集なのですが、4編目の「掌編」での収束の見事さ!そしてその美しさったらありません。オススメです!
95.まほろ市の殺人(秋)(麻耶雄嵩/祥伝社) 総評:★★★☆☆ オススメ:麻耶雄嵩ファンのあなたへ。
2024年になり、1ヶ月が経とうとしていますね。遅ればせながら本年もよろしくお願いします。 さて、毎年恒例の「読んでよかった本」ランキング、今回もやってみたいと思います。今回は小説編です。 8位 あるいは酒でいっぱいの海 あるいは酒でいっぱいの海 (河出文庫) 作者:筒井康隆 河出書房新社 Amazon この本は、フリマで行われていた「本のおみくじ」企画で手に入れました。 包装紙に包まれ、どんな本なのかのキーワードが書かれたメモだけがついている本の中から選んで購入し、出てきたのがこの本でした。 「短編集」よりも短い、ショートショートがたくさん収録されている掌編集です。 シュールなものもあれば、…
天藤真 ☆☆★ 創元推理文庫天藤真といえば、ユーモア・ミステリーで有名だし、裏表紙には「野球ミステリの傑作」とあったので期待して読んだが……。 いきなり、「東京タワーの展望室からの人間消失」がある。これのどこが野球ものなのかと危ぶむが、消えるのが日本シリーズを控えた監督というから、本筋とは大いに絡んで来る。監督と日本シリーズの行方は……?? 球団名が架空であること、失踪した監督が、球団名「大阪」から、球団名「東京」に移っていること、そして「大阪」が常勝球団であることから、何度名前が出てきても、さっぱりどっちがどっちか覚えられなかった(@_@) 実名は無理にしても、せめて強さ設定は逆(「東…
みなさま、こんばんは。松の内も過ぎて、すっかりお正月気分も抜けましたね。 二日に上げた、新年のご挨拶記事は随分暗いものになってしまい、申し訳ありません でした。 直接被害に遭った訳でもないのに、みなさん、とても優しいコメントをくださって、 ありがたいやら、自分が情けないやら。私なんかより、ずっとずっと辛くて 大変な思いをされている方がたくさんいらっしゃるのに・・・!私ときたら、 何の不自由もなく温かい場所にいるくせに、お前は何様なんだよ、と記事を 読み返す度に穴があったら入りたい気分にかられます・・・。被災地の現状は、 想像以上に過酷で、どうか、少しでも早く、一人でも多くの方が救われますように…
皆さん、こんにちは。秋山です。 12月に遊んだり触れたりしたものを振り返ります。
2023年上半期1月1. 橘公司『デート・ア・ライブ 十香デッドエンド』2. 三河ごーすと『友達の妹が俺にだけウザい』3. 橘公司『デート・ア・ライブ2 四糸乃パペット』4. 三河ごーすと『友達の妹が俺にだけウザい2』5. 橘公司『デート・ア・ライブ3 狂三キラー』6. 三河ごーすと『友達の妹が俺にだけウザい3』7. 橘公司『デート・ア・ライブ4 五河シスター』8. 三河ごーすと『友達の妹が俺にだけウザい4』9. 三河ごーすと『友達の妹が俺にだけウザい5』10. 三河ごーすと『友達の妹が俺にだけウザい6』11. 西条陽『わたし、二番目の彼女でいいから。5』12. 三河ごーすと『友達の妹が俺にだ…
皆さん、こんにちは。秋山です。 7月に遊んだり触れたりしたものを振り返ります。
みなさまこんばんは。今年もランキングの時期がやってきました~。ただいま29日の22時、ツマミになる話を観ながらダラダラ書いております。 今年の読書数は107冊。3ケタは維持しましたが過去最低冊数ですなあ~。。。読むスピードがそもそも遅くなったのか、他のことに時間を取っているのか。以前のように躍起になって冊数をこなす意欲はなくなりましたな。ただ、読書への想いや熱が下がっているわけではないので。もうあらかた読みたい本は読んでしまっていて、読みたい本が減っている?可能性が高いような。そして実は、短編集を読むのがかなり苦痛になってきておりますな。 まあさておき、来年からも、冊数よりも読みがいのあるいい…
◯本 亜愛一郎の転倒 「亜愛一郎」シリーズ (角川文庫) 作者:泡坂 妻夫 KADOKAWA Amazon 亜愛一郎の逃亡 「亜愛一郎」シリーズ (角川文庫) 作者:泡坂 妻夫 KADOKAWA Amazon ダイヤル7をまわす時 (光文社文庫) 作者:泡坂 妻夫 光文社 Amazon 今年一番読んだ作家。と言っても3冊だけど。 泡坂妻夫は、結末だけじゃなくてスタート地点からミステリ的な導入まで想像がつかないところが良い。 常に目隠してされて、どこへ連れて行かれるのかわからない感覚が楽しめる。 化石少女と七つの冒険 作者:麻耶雄嵩 徳間書店 Amazon 化石少女、生きていたのか。 前作はなん…
~3歳児の友人はグリモー教授!?~法月綸太郎『雪密室』講談社 雪密室 新装版 posted with ヨメレバ 法月 綸太郎 講談社 2023年02月15日 楽天ブックスで探す Amazonで探す hontoで探す ebookjapanで探す あらすじ 主要登場人物 特徴 この小説に向いている人 この小説に向いていない人 まとめ 追記①この小説が好きな方にオススメ 誰彼 白い僧院の殺人 吸血の家 星降り山荘の殺人 スウェーデン館の謎 名探偵はもういない あらすじ 二重の密室状態から、犯人が消えた。父は警視、息子は作家。法月親子は密室殺人のトリックを解き明かせるか?雪の山荘へ招かれた法月警視。客…