封切り三日目。 席数98の【SCREEN10】の入りは六割ほど。 監督の『伊藤ちひろ』は過去多くの映画の脚本に、とりわけ『行定勲』作品に携わっているとの認識。 なので企画・プロデュースとして『行定』の名前がクレジットされているのだと理解。 その期待で観に行ったものの『伊藤』が原案・脚本・監督の全てを務めた本作はがっかりの一言。 他作との比較では『河瀨直美』による〔沙羅双樹(2003年)〕に類似の印象。 要は、記憶に残る事件も起きず、主人公の行動も不可解。総じて登場人物のキャラクターは相当に掴み辛い。 とりわけ『未山(坂口健太郎)』は過去が絡むとまるっきりの別人のように態度がよそよそしくなり、観…