言語学者(専攻:仏文学、言語哲学)。 1933年(昭和8年)、東京生まれ。東京大学文学部卒業。1993年(平成5年)、中央大学在職中に急逝。 日本におけるソシュール解釈の第一人者として活躍しながら、「言語」を通して見た人間存在への批評を数多く遺した。 しばしば随筆的な文体のファンも多い。 斯界一のカラオケ名人で、浅羽通明は「何故学祭で、丸山や竹田青嗣等斯界の名人を招いてカラオケ公演会をやらせる学生がいないのか」と嘆いていた。
推敲 言葉 丸山圭三郎 言語と思考 思い自分の書いたブログの記事を読み返していると、何か違和感を感じたり、不満な箇所が見つかります。「これは、少し感じが違うな。」と思い、より実感に近い言葉を探します。こうしていると、いつの間にか、記事を書いた当初は曖昧だったことが、はっきりと見えてくることがあります。自分が本当は何を思い、何を考えていたのか、徐々にその姿が浮き上がってきます。どんな言葉を発するかは、自分で決めるしかありません。それは、他人には、本質的にできない事柄です。自分自身の内面は、他人にはのぞき見ることはできませんから。この前も、過去の記事を読んでいたら、新たな「思い」が浮かんできたので…
『言葉・狂気・エロス 無意識の深みにうごめくもの』丸山圭三郎 講談社学術文庫 言葉・狂気・エロス 無意識の深みにうごめくもの (講談社学術文庫) 作者:丸山圭三郎 講談社 Amazon ソシュール研究の第一人者だった方の著書。30年前か。当時としては衝撃的な感じのないようだと思うのだが、時流に合った内容にしているためにどうしても古さというか時代感覚のずれを大きく感じざるを得ない。ちょっと残念。 おそらくソシュールから入ってこれを読まれた方は唸るような今に活きたものを感じられるのだろうけど、門外漢から来た自分は多分この良さがわかっていないのじゃないかと思う。書かれた当時を思い浮かべながら読むとわ…
2023年12月21日(木) 振替休日をとる。 神保町のpassageに棚借りをしているため年内最後の補充に行く。12冊ほどを鞄に詰めて家を出る。 車中は、中野翠「何が何だか」(毎日新聞社)を読む。毎年恒例の暮れに出る『サンデー毎日』の連載をまとめた本の最新刊。昨年10月から今年の9月まで。何年か前から雑誌の連載間隔が長くなったので以前の本よりも薄くなり、それを補うために3分の1程は他の媒体に書いた映画評が入っている。メインの日記部分は往復の車内でサクッと読んでしまった。 神保町に着き、passageへ。「ROCA」「みんな彗星を見ていた」「古本食堂」「古本屋の四季」「本屋会議」「最後の角川春…
暫く前にツィッターのTLに「竹内芳郎」という人名*1が突如登場するということがあった。 小林成彬氏曰く、『竹内芳郎著作集 第二巻』(閏月社)、一足先に落手。本当に近いうちに書店でも並ぶはず!本巻から編集委員を担当します。決して安い本ではありませんので是非とも図書館にリクエストをしていただけたら嬉しいです!! pic.twitter.com/5pmYT3Kgwm— 緑雨 (@ryoku28) 2023年8月5日 「戦争責任、天皇制、国家、民主主義など、戦後思想の課題から、やがて言語論、文化理論に切り込んでいった竹内芳郎。その根底的な思索に接する喜びが、この著作集を通して、新たな読者に広く分たれる…
とにかく体調が悪い。この数日寒さが極まっていることもそれに拍車をかけているが、基本的な原因は全て先週の出張生活の影響だ。必要だからやったことだが、代償が大きかった。まだしばらくこの類の話を引きずるかもしれない。 考えなしに設定したことではないし、むしろ気を回したことも多かったので仕方なかったが、人生はトライアンドエラーだ。やってみて自分の得手不得手や知らないこと、それから現在の自分のステータスなどがわかる。とにかく俺は今後は出張は日帰りを基本、難しくても一泊二日を目指すということに決めた。一泊二日を実現するために頭を回すことが大切だ。どんなにダメでも二泊だ。三泊は本当にダメだ。まあ旅行ならいい…
大学では法学を専攻したが、当時の専門書や教科書はほとんど捨ててしまった。趣味の哲学思想関連本の方がまだ多く手元に残っている。 今回、橋爪大三郎の『仏教の言説戦略』(1986)を読んで、勁草書房のA5版の単行本シリーズが、当時の僕には別格の重みがあったことを思い出した。特に何々叢書といったようなシリーズ名はついていなかったが、白を基調にしたシンプルな紙カバーにビニールカバーがかけられて、一見それとわかるデザインだった。 今村先生の『労働のオントロギー』(1981)と『暴力のオントロギー』(1982)が出版されたばかりの時で、それぞれ翌年の講義の教科書となっていた。さらにその翌年には、浅田彰の『構…
言葉と意味づけ 〜言葉の意味は意味なく決まる!? ソシュールによる言葉と意味の関係 恣意性と差異化 世界認識と言語化 参考となる本 【ソシュール『一般言語学講義』】 【丸山圭三郎『ソシュールの思想』『ソシュールを読む』】 言葉と意味づけ 〜言葉の意味は意味なく決まる!? 言葉は何を表すのか、なんて、とても大変な問題です。私の頭だけでは無理なので、また偉い先生の言うことを参考にさせてもらいましょう。 ソシュールによる言葉と意味の関係 ソシュールというとても偉い言語学者の方がいて、この方が言葉の意味づけについてとても面白い考え方をしました。 ソシュール先生は言葉とその意味するものは別段なんら必然性…
「この坪数では必要な用途を全て網羅するのはとても無理😞」 「なんかいい解決策はないものか?」こんなお悩み解決します。 ■この記事を読んで頂きたい人■ ・工務店などで住宅設計を担当している方 ■この記事でわかること■ ①必要用途を減らすことなく小さな家(床面積20~25坪)を設計するコツ②工夫して設計した事例(設計施工:㈱大橋利紀建築設計室×Livearthリヴアース) 今年(2023)定年退職を契機に「終の棲家」を新築した筆者が、小さな家の設計のコツを設計者目線で解説します。 <筆者略歴>1984年 東京大学工学部建築学科卒業後、ゼネコンに入社1988年 インフラ企業に転職し、主に大規模遊休地…
銃・病原菌・鉄 銃・病原菌・鉄(上) | 草思社 銃・病原菌・鉄(下) | 草思社 ダーウィン、仏教、神 ダーウィン、仏教、神 - 株式会社 人文書院 土・牛・微生物 土・牛・微生物 馬・車輪・言語 筑摩書房 馬・車輪・言語(上) ─文明はどこで誕生したのか / デイヴィッド・W・アンソニー 著, 東郷 えりか 著 筑摩書房 馬・車輪・言語(下) ─文明はどこで誕生したのか / デイヴィッド・W・アンソニー 著, 東郷 えりか 著 ゲーデル、エッシャー、バッハ ゲーデル、エッシャー、バッハ 20周年記念版|白揚社 -Hakuyosha- アナーキー・国家・ユートピア アナーキー・国家・ユートピ…
HELL-SEEライブ(難波と磔磔)まで残り一か月となった。生活は大変だから突然中止になっても仕方ないくらいの心持ちでいるけど、順調ならばあと一か月でライブになるらしい。 ツアーグッズも公開された。 ■━━━━━━━━━□ syrup16g Tour 20th Anniversary "Live Hell-See” Goods□━━━━━━━━━■🐑グッズ情報と先行時間のお知らせ各種キャッシュレス決済もご用意しておりますので、ご利用ください。レジ袋などは、ご用意がありませんので必要な方はご持参ください。 pic.twitter.com/ypWmTzQJTi — syrup16g (@syrup…
5月初めに、会期半ばの四天王寺春の大古本祭りに行ってきました。久しぶりの古書市のせいか、思わず知らず買い込んでしまいました。 まず100円均一コーナーに行くも収穫なし。次に全棚300円均一の瀬戸内アーカムハウスへ行く。そこで下記3冊。 ジュール・ルナール田辺貞之助訳『素朴な風景』(講談社、昭和32年1月、300円)→原書のG・ル・メイユールという人の木版をそのまま挿絵にしている。 下村寅太郎『無限論の形成と構造』(弘文堂書房、昭和22年11月、300円)→初期の著作、スタートは哲学だったようだ。 竹林無想庵『無想庵物語・イヴォンヌ』(昭和60年5月、300円)→以前持っていたが手放していた。 …
いつもそばには本があった。 (講談社選書メチエ)作者:國分功一郎,互盛央講談社Amazon 哲学者の國分功一郎と、思想史学者の互盛央が、哲学や思想に関する本にまつわる記憶を中心に、様々なテーマで語り合う。 形式としては「往復書簡」に近いが、互いが互いに語りかけるのではなく、ひとりがモノローグを綴り、それを読んだもうひとりがさらにモノローグを綴る、という形となっている。 互氏によるまえがきの『ソシュールの思想 / 丸山圭三郎』から始まり、『ヒューモアとしての唯物論 / 柄谷行人』『想像の共同体 / ベネディクト・アンダーソン』など次々に本紹介しつつ、どのように読んだか、どのように位置づけているか…
本日、2023年4月11日(火)、拙著『日本の水商売――法哲学者、夜の街を歩く』(PHP研究所)が発売になりました。以下、著者解題に代えての簡単な本書の紹介です。 日本の水商売 法哲学者、夜の街を歩く 作者:谷口 功一 PHP研究所 Amazon この本は、二〇二一年一〇月末に札幌すすきのを取材で訪れたのを皮切りに始まった雑誌『Voice』での連載「コロナ下の夜の街」、全12回分+αをまとめたものです。以下から目次を見ることが出来ます。 一年以上にわたりコロナ禍の下の日本列島を縦断する旅から旅への取材の日々を書き綴ったもので、その意味ではノンフィクション(ルポルタージュ)あるいは紀行文的な色彩…