おとくについて書いたので、又平についてもちょこっと。 今回は、歌昇の又平。これまたよかった。吉右衛門からみっちりとしごかれた歌昇さん。それが目に見えぬ財産となって体に染みついていることは素晴らしいこと。 又平は、うまくしゃべることができないため、コンプレックスがあって、絵を描くこと以外はおとくにまかせっきりのようなところがある。なんでもお任せ。 挨拶もお任せ。何かをお願いするのも自分からは言わずにおとくにお任せ。見張りをしていろと言われれば黙ってずっと見張っているような受け身の又平。ただ絵がうまくてもそんなことでは一級の絵師としては務まらない。そこを師匠も歯がゆく思っていたのだろう。 弟弟子に…