1928年京都生まれ。児童文学作家・作家・評論家。 同志社女子大学で児童文化を担当。2002年胆管癌のため死去。 子息にイラストレーターの上野宏介。
児童文学 「ちょんまげ手まり歌」 「目こぼし歌こぼし」 「ひげよさらば」 「さらば、おやじどの」 評論 「アリスたちの麦わら帽子」 小説 「砂の上のロビンソン」 など。
PARCO劇場「ひげよ、さらば」2023年9月はPARCO劇場、10月予定大阪 原作:上野瞭「ひげよ、さらば」(初版1982年理論社より出版)脚本・演出: 蓬莱竜太 音楽:稲本響出演: 中島裕翔(Hey! Say! JUMP)、 柄本時生 ほか 「野良猫たちの物語。中島裕翔くんは記憶を無くした猫です。柄本時生くんは片目の猫です。野良犬たちが襲いにくるぞ、って話です。頑張ります🐈⬛」と蓬莱さん PARCO劇場『ひげよ、さらば』野良猫たちの物語。中島裕翔くんは記憶を無くした猫です。柄本時生くんは片目の猫です。野良犬たちが襲いにくるぞ、って話です。頑張ります🐈⬛ https://t.co/zBc…
■今日買った本。計3010円。 a)二階町三番街書店にて。→初入店。 1・広瀬鎮『サルの学校』中公新書 ¥50 b)真善美堂にて。→初入店。 2・山田正紀『チョウたちの時間』角川文庫 ¥300 3・庄野直美・編著『ヒロシマは昔話か』新潮文庫 ¥600 4・小島信夫『墓碑銘』潮文庫 ¥350 5・寺山修司『誰か故郷を想はざる 自叙伝らしくなく』角川文庫 ¥260 6・森内俊雄『使者』角川文庫 ¥250 c)喫茶フリーダにて。→古本販売棚がある。喫茶も利用。 7・モーリス=センダック/マシュー=マーゴーリス・作、モーリス=センダック・絵、山下明生訳『子いぬのかいかたしってるかい?』偕成社 ¥600…
ゆうれいがいなかったころ (偕成社の創作文学 23)作者:岩本 敏男偕成社Amazon昭和アングラ児童文学界でもひときわ異彩を放っている岩本敏男による創作民話集。1979年、偕成社刊。死者が登場する作品が多数収録されています。作中のセリフは「」でくくられておらず、語り手と作中の死者や生者の声がとけあい響きあっているようです。 第一話「鬼がむかえに」では、人が死んだら鬼が走って迎えに来て黄泉の国に連れていかれるという設定になっています。根別という樵が死んだとき、三日経っても鬼は現れず根別は目をあけて声を出したので、両親は根別が生きかえったと喜びます。そこへ鬼がやってきて、両親の抗議もきかず根別を…
葉っぱの地図作者:ヤロー・タウンゼンド小学館Amazon植物たちだけを友人としてひとりで野いばら村のはずれの小屋に住んでいる少女オーラの物語。もうすぐ村に感染症がやってくるとして、村の監督官アトラスはオーラの周囲の植物を焼き払おうとします。逆らったオーラはアトラスの屋敷に連行されます。孤独な戦いを強いられたオーラですが、運命のいたずらで兄の病気を治すために奮闘する少年イドリスとアトラスの姪のお嬢さまアリアナと行動を共にするようになります。三人は舟に乗って逃げ出し、時に反目しながらも病気の謎を解くための冒険を繰り広げます。 進めよ進め。荒れ野の森の、荒れ野の川。 オークのように古く、岩のように黒…
9月に「ひげよ、さらば」の東京公演に行きました! 私はHey!Say!JUMPは裕翔くんでファンクラブ入ってるんですけど、1公演当たりました。 山田担の子は当たらなかったのでやっぱり該当担優遇あるんだな。 ひげよ、さらばにお花を贈ってくださった鶴瓶さん この作品は上野瞭の作品で名作児童文学としてずっと名前が上がり続けてる本の舞台化ですね。ちなみに私原作未読で舞台見に行きました。 ネタバレになるとかもう気にしなくていいかなぁ。昔の作品だし大阪公演も終わりましたので。 この物語って、野良猫社会の話なんですけど、私たちがイメージする街にいる野良猫じゃなくて、人にないところに住む野良猫社会の話が中心な…
キノトリ/カナイ: 流され者のラジオ作者:長谷川 まりる静山社Amazonへたくそな積み木みたいにつみあげられた無数のコンテナからなる孤島キノトリ区を舞台にしたディストピアSF。コンテナの上層は豊かで下層は貧困にあえいでいるという面ではわかりやすい階層社会になっています。現代の日本と地続きの世界でありながら人々がそれとはかなり異なった価値観を持っているという設定が目を引きます。家族形態は現代日本から変化し、血縁に関係なく少しでも気が合えば家を共有していて、二人暮らしのカップルや一人暮らしの人は変わり者扱いされています。主人公のキューは公務員である配達人をしています。しかし、荷物を勝手に開けて着…
毎週日曜日は、この一週間に週刊誌などの書評に取り上げられた旬の本を紹介しています。書評内容については各誌・HPをご覧ください。 今週の書評本 *表示凡例◆掲載された媒体: 発行号数 掲載冊数書籍タイトル 著者 出版社 税込価格 書評掲載回数(2回以上のもの) ◆サンデー毎日「遠回りの読書」: (今週号は休刊) ◆女性自身「今週の本」: (今週号は休刊) ◆女性セブン「セブンズライブラリー」: 8/3 号 5 冊伊丹十三の台所 つるとはな編集部 つるとはな 2,860光であることば 若松英輔 小学館 1,650もっと悪い妻 桐野夏生 文藝春秋 1,760 ②家族じまい 桜木柴乃 集英社文庫 74…
ひげよ、さらば (下)作者:上野瞭理論社Amazon おれは片目。 ヨゴロウザはおれが選んだ相棒だ。 「もう眠りの時間は終わりだぜ」出会いが引き寄せるのは理想か現実か…………。 ――さらば、猫たちの叙事詩よ (新装版下巻カバー袖より) カバー袖にこのセリフを引用するの、悪意としか思えない。 日本児童文学史上最重量級*1の作品『ひげよ、さらば』の三分冊新装版の下巻。ここからは怒濤のトラウマ連撃です。今回は、四大トラウマ要素を中心にこの作品の魅力を探ります。中巻と同様ネタばらしには配慮しないので、未読の方はご了承お願いします。 マタタビ 三分冊構成だと、下巻はヨゴロウザがマタタビに酔って幻覚をみる…
ひげよ、さらば (中)作者:上野瞭理論社Amazon伝説の猫BL児童文学『ひげよ、さらば』の三分冊新装版の中巻。古い作品なので、ネタばらしには配慮せず内容を振り返ります。未読の方はご了承お願いします。 三分冊になることで、作品の構造はみえやすくなります。中巻からわかるのは、この物語は行きて帰りし物語であるということです。主人公のヨゴロウザは猫のリーダーとして認められるべく相棒の片目とともに危険な犬の領域に乗りこみます。ここで一般的に期待されるのは、この冒険を通して主人公が英雄となり、立派なリーダーとして帰還して猫の仲間たちから迎えられることです。しかし実際のところ、ヨゴロウザは残酷な独裁者に変…
ひげよ、さらば (上)作者:上野瞭理論社Amazon ・シャム猫は神聖にして、常に敬愛されねばならぬ。 ・すべての猫は、健康で文化的に暮らす権利がある。およそナナツカマツカの丘にそのテリトリーを持つ猫は、それぞれのテリトリーを守る義務がある。 (「『猫の憲法』草案」より) 800ページ近い厚さと、それにみあった重厚な内容、そしてなんといっても忘れることのできないのは、カワイイネコチャンの話とは思えない凄惨なトラウマエンド。80年代児童文学を席巻した理論社大長編路線のなかでも圧倒的な存在感を誇る伝説の作品の新装版が三分冊で登場しました。古い読者はどうしても新装版には多かれ少なかれ不満を持ってしま…