Septuaginta(羅)
旧約聖書の翻訳版の一。古代において作成されたギリシャ語訳聖書。略号はLXX(ローマ数字で70の意)
旧約聖書についてはヘブライ語(ヘブル語)の、いわゆる「マソラ本文」が本来のテキストに近いものであるとされる。
それに継ぐ重要度を持つとされるのがギリシャ語訳であり、特に「七十人訳」と呼ばれるものが重視されている。これは現在で入手可能なヘブル語のテキストよりも、より原典に近いものから翻訳されたと見られており、このためマソラ本文では失われたり変形している情報が、こちらに生き残っていることもあるためである。
なお、「七十人訳」の語の由来だが、これは伝説によれば、紀元前3世紀に12支族から6人ずつ選ばれた長老がアレキサンドリアに招集されてトーラーの翻訳を行ったのでこう呼ばれているとされる*1。
*1:本当なら「72人訳」だが、キリのいい数字にして「70人」ということになったとされる