相撲界に多大な功績があった人物に対して贈られる、該当者一代限りの年寄株。
取得後は、定年まで日本相撲協会に在籍することが可能であり、親方としての活動を行うことができる。
現在有効である一代年寄は、北の湖・貴乃花の2名跡のみである*1。
一代年寄を送られた者のうち、鏡里喜代治までは横綱になると自動的に一代年寄になれる制度のころの適用者であり、のちに年寄株を取得した者もあわせられた。
現役中の名称が使用できるため、弟子のスカウト等で有利であると言われる一方、相撲協会退職後、部屋の名前が継承されないため、部屋も一代限りで終わってしまう欠点もある。
なお、千代の富士は一代年寄を贈られる予定であったが、九重部屋を引き継ぐ予定であったことや、一代限りの部屋を作りたくないとの理由で辞退した。名目上、千代の富士も一代年寄に数えられる。
- 一代年寄贈与者の一覧(年代順)
- 阿武松緑之助
- 鬼面山谷五郎
- 男女ノ川登三
- 双葉山定次・・・のちに「時津風」を襲名
- 羽黒山政司・・・現役中に二枚鑑札で「立浪」を襲名
- 千代の山雅信・・・後に独立し「九重」を襲名
- 鏡里喜代治・・・後に「立田川」を襲名
- 吉葉山潤之輔・・・現役中、後に「宮城野」を襲名
- 朝潮太郎・・・現役中に「振分」を所有したが松登晟郎に貸して一代年寄を襲名。松登が大山を襲名すると自身は振分を襲名。
- 栃ノ海晃嘉・・・後に「中立」を襲名
- 大鵬幸喜・・・定年のために失効、大鵬道場として名を残す。
- 北の湖敏満
- 千代の富士貢・・・辞退し「陣幕」(後に「九重」)を襲名
- 貴乃花光司
*1:一代年寄「大鵬」は2005年、定年の為に失効した