バッハ畢生の大ミサ曲(ロ短調)の俗称。ほとんどがパロディ(過去に作った曲の使い回し)である。
バッハは,生涯ルター派正統主義の信徒であったが,このようなローマ・カトリック的な曲を何故作ったのかは,諸説がある。
バッハは,4−5曲,ルター派礼拝用のミサ曲は作ることがあるけれでも,ルター派のミサでは,「クレド(シンボリウム ニカイアム)」に曲を付けないのがが通例である(従前のバッハ作曲「ミサブレヴィス」でも「グローリア」までしか作曲していない)。
あのような長大な楽曲が,ルター派であれ・ローマ派であれ,教会礼拝の実用に供された可能性は恐らくない(信徒は居眠りしてしまうであろう)。
演奏時間約2時間半。