Russian Avant-Garde
1910年代ロシアにおいて社会主義革命運動と連動して起こった総合芸術運動。その分野は建築、文学、絵画、デザイン、批評など多岐に渡り、1920年代、革命の成功と共に隆盛を極めるが、1932年、スターリンによる「芸術における社会主義リアリズムの一本化」により事実上の終焉を迎える。代表的作家に、マヤコフスキー、フレーブニコフ、マレーヴィチ、カンディンスキー、モソロフなどがいる。
*今回は「超写実絵画に見る写実の本当の価値」の姉妹編で、両方の記事で補完するようになっているので、ぜひ読んで下さいね。。。。 さて。 これまで何度か美術関連の記事を書いてみて、絵画の発見とは人の思考・意識・感情そのものの発見だ!と驚いています。究極の自分さがしですねー そして、人類史上における美術の進化にも目を見張るものあり。近代以前はキリストとかビーナスとか、ステキな画題を具象として表示するための「媒体」だったものが、その「媒体」つまり作品自身に価値が生じ始め。 例えば、フラ・アンジェリコの受胎告知ですが 当時西欧の人にとって、神々しいキリスト教の挿話の「記録と普及」の媒体であり。跪きなから…
いやー、今日楽しかった。 お友達とお出かけしてみんなで服選んだけど、本当に良かった。心から楽しかった。 なんか、たくさん外の世界に行って思ったんだけど、まじで話が噛み合う喜びに勝るものってないんじゃないだろうかと思っている。話と価値観。そして会話によって作る共通の世界観。それってあまり話が噛み合わない人に尊敬されるとか、多くの人に注目されるとかとは全然違うベクトルの豊かさがあって、またお金持ってるかともちがって、すごくそれが大事だなと思う。 いろんな人に読まれてて、いろんな人にわかりやすい本がいい本だろうか? 一番いい映画は一番ヒットしてる映画だろうか? マクドナルドはもちろん美味しい。そして…
ロシアの概略 ロシアは、ユーラシア大陸の東部に位置する国であり、世界で面積が最も広い国の一つです。その領土は東ヨーロッパから北アジアにわたり、ヨーロッパ大陸の東端から太平洋に至る広大な地域を含んでいます。以下はロシアの概略です 地理的特徴: ロシアの地形は多様で、広大な平原、森林、山脈、河川、湖沼があります。ウラル山脈がヨーロッパとアジアを分ける境界線となっています。 シベリアとして知られる広大な東部地域は、世界最大の森林や氷河湖を含む自然の美しさで知られています。 政治:ロシアは連邦制国家であり、国の元首は大統領です。国会は二院制で、上院は連邦会議、下院は国家会議と呼ばれます。 ロシアの政治…
1. Burke, Kenneth(1982)『動機の文法』森,常治訳, 晶文社. https://ci.nii.ac.jp/ncid/BN00361831 2. Carroll, Noël(2017)『批評について : 芸術批評の哲学』森功次訳, 勁草書房. https://ci.nii.ac.jp/ncid/BB25006278 3. Easty, Edward Dwight(1978)『メソード演技』米村晣訳, 劇書房. https://ci.nii.ac.jp/ncid/BN02773090 4. Ivanov, Vi︠a︡cheslav Vsevolodovich(1984)『ロシア…
28日に終幕した西洋美術館の「キュビスム展」に25日に行ってきた。 この展覧会は開幕してすぐの10月に行っている。 キュビスム展美の革命 (10月12日) - トムジィの日常雑記 大型企画展なので出来ればもう一度と思っていたので、閉幕ギリギリのところで滑り込んだ感じ。 くわしい感想は前回のときにあらかた書いているので、なんとなく補遺的なものを書いておく。 キュビスムの変容的なもの 《若い女性の肖像》 パブロ・ピカソ 1914年 油彩・カンヴァス 130×96.5cmMNAM-CCI この企画展を評したどなたかが、キュビスムの創始者ピカソとブラックのうち、ブラックは最後までキュビスムにとどまりこ…
大学の講義で「建築思想」について学んだことがあるだろうか? 「西洋建築史」の講義で多少は触れられたか? 「建築論」の講義はあったが、何を学んだのだろう。もっとも私の時代はまだポスト・モダニズム以前であり、CIAM等の1920年代以降の流れや、黒川紀章らの「メタボリズム」や菊竹清訓の「か・かた・かたち」は覚えているが、これらはひょっとして「新建築」や「建築文化」などの雑誌を読んで学んだのかもしれない。 本書は、ウィトルウィウスの「建築十書」における「建築のオーダー」から、「バロックの都市計画」「空想的社会主義」「アーツ・アンド・クラフト運動」などを経て、ルイス・サリヴァンの「形態は機能に従う」「…
2023/10/23: www.amazon.co.jp Melissa Manchester 「Don't Cry Out Loud」 \1850 2023/10/25: www.hmv.co.jp Joni Mitchell 「Archives Vol.3: Asylum Years (1972-1975)」 \ 12100 2023/10/26: diskunion.net (Soundtracks) 「Baby Driver」 \1100 2023/10/26: tower.jp Billie Holiday 「Last Recording」 (\1650) ※タワレコのポイントで 2…
Alyans(Lenta.ru 『「私たちはとてもふわふわしていました」30 年後、全世界がソビエトのロマン派について知りました。アライアンスは突然の名声についてどう思いますか?』より ロシアのロックの「正史」「総論」みたいなものは大体書いたと思うので、今後は「各論」のようなものを書いていきたいと思う。 ソ連時代の80年代にロック革命が起きた事は「ソ連時代のロック」の記事で書いたが、この記事で扱ったのは(ツォイが死亡したので解散したKinoを除いて)90年代以降もメインストリームで商業的に成功したバンド達である。これらのバンドはパンク/ニューウェイブ出身者が多いが、よりロシア国内で受け入れられ…
晴のち曇。 昧爽起床。夜明けが六時頃になってきた。だいぶ遅くなったな。 NML で音楽を聴く。■モーツァルトのピアノ協奏曲第十七番 K.453 で、ピアノはマリア・ジョアン・ピリス、指揮はクラウディオ・アバド、ヨーロッパ室内管弦楽団(NML)。■バッハのパルティータ第三番 BWV827 で、ピアノはシュ・シャオメイ(NML)。 庭の花。 芙蓉。新しい木に咲いた。この植物は強く、根本まで切っても元気に復活する。葉に緑色の芋虫が湧くが。 フジバカマ(藤袴)。 まだハイビスカスが咲く。花びらがきれいに螺旋状(?)に付いている。 そういえば、なぜかまだヒバリが鳴いているのだが。 45分散歩。 歩きたい…
三田晴夫『教養としての近現代美術史』(自由国民社)を読む。三田は長く毎日新聞の美術記者を務めた人。私もこの人の難しいインスタレーション作品の展評など教えられたことが何度もあった。 さて、不思議な題名だ。『教養としての~』とは何を言いたいのか。それは日本のビジネスパーソンが海外の赴任先で、特に美術に関するコミュニケーション・ギャップに悩まされているということから、その対策として企画されたようなのだ。 なるほど、近現代の世界の美術史がきわめてコンパクトに紹介されている。それは見事なものだ。目次をひろってみる。 第1部 19世紀絵画 ロマン主義と新古典主義/写実主義とバルビゾン派/印象派と新印象派/…
訳者の奥彩子さんより、訳書をご恵投賜りました。どうもありがとうございます。 ドゥブラヴカ・ウグレシッチ『きつね』奥彩子訳、白水社 内容説明 文学をめぐる冒険、その愛とアイロニー ノイシュタット国際文学賞受賞者であり、ロシア・アヴァンギャルドの研究者としても知られるクロアチア語作家ウグレシッチ。惜しくも最後の長篇となった本作は、いわゆるオートフィクションに分類されうるもので、作者を思わせる語り手は、1920年代から現代まで、ロシアからイタリア、クロアチア、イギリス、アメリカ、そして日本まで、トリックスターとしてのきつねさながらに、テクストの中を自在に駆けていく。作家とはだれか、物語とはなにか、事…
一条真也です。東京に来ています。朝から水天宮のホテルと銀座のカフェで打ち合わせ。昼からはシネスイッチ銀座でフランスのドキュメンタリー映画「ジャン=リュック・ゴダール 反逆の映画作家(シネアスト)」を観ました。「昨日はヒッチコック、今日はゴダール」というわけですが、安楽死によって91年の人生を閉じたゴダールの生涯には強い関心がありました。 ヤフーの「解説」には、こう書かれています。「1950年代から1960年代にかけて起こったフランスの映画運動『ヌーヴェルヴァーグ』の代表的映画監督、ジャン=リュック・ゴダールに迫るドキュメンタリー。『勝手にしやがれ』『気狂いピエロ』などの作品の映像や過去のインタ…
ABSTRACTION展の図録で、企画の際に参照した先行研究として挙がっていて、日本語でまとまって読める抽象絵画の歴史についてのほぼ最新の文献っぽかったので、読んでみることにした。 テーマ別に章分けされており、抽象絵画は第1章と第3章 第2章にダダやシュールレアリスム、第4章にネオダダやポップアート、第5章が身体表象、第6章が政治と芸術、第7章はメディアアートになっている。 第1章から第7章までおおむね時系列順に進むが、テーマ別の章立てなので、時系列的には行きつ戻りつすることになる。しかし、その構成がわりと読みやすい。重複して登場する作家・作品もあるが、章によって着目点が違うので、復習しつつ多…
マヤコフスキー(1893-1930)は20世紀初頭のロシア未来派、ロシア・アヴァンギャルドを代表するソ連の詩人。ロシア・フォルマリズムの理論家ローマン・ヤコブソンなどとも交流があり、文学的な存在としては今日の日本においても依然大きいのではないかと考えられる。 21世紀に入ってからは、小笠原豊樹(詩人の岩田宏)の新訳で土曜社から全15巻+別巻1巻のマヤコフスキー叢書が刊行されていて、たいへん気になるところではあるが、まずはまとまった形で手に取ってみたいと思い、古い『マヤコフスキー選集』を選択した。全三巻のうちの第一巻には1912年から27年までの詩と、自伝(1928)と詩論(1926)が収録され…
少女、女、ほか バーナディン・エヴァリスト 著/渡辺佐智江 訳 子ども時代のレイプ、小さな町での差別、子どもを抱え必死に働いてきたこと、エリートとなった娘との不仲、実の両親を知らないことなど、みな人知れず心に傷を抱えている。大切なのは共にいること。人生、捨てたもんじゃない。笑って泣かせ心揺さぶる真実の物語。英国黒人女性たちが、乗り越えてきた苦難をウィットに富んだ斬新な文体で語り、共感を呼んだ傑作長篇。作家はナイジェリア人の父とイギリス人の母のもとロンドンで生まれ、本書が7作目の小説。 ニュルンベルク裁判1945-46(下) ジョウ・J・ハイデッカー、ヨハネス・レープ 著/芝健介 監修/森篤史 …
ハルムスの世界 (白水Uブックス) 作者:ダニイル・ハルムス 白水社 Amazon 『ハルムスの世界』ダニイル・ハルムス著 増本浩子訳 ヴァレリー・グレチュコ訳を読む。 なんだかロシア文学を読むことが多い今日この頃。「ロシア文学」っていうと、暗い、重い、長いって印象だが、作者は、不条理、ナンセンス、シュールな笑いが作風で、しかも短いと。 「ロシア・アヴァンギャルド」の文字を目にすると、リシツキー、ロドチェンコ、カンディンスキーなどが浮かぶ。彼らはアート系。文学系だとマヤコフスキーとか。そこに著者がいたとは知らなんだ。 突然変異か。試しに何篇か読み出すと、いやいや、これは。好みではないか。193…