recitativo 叙唱。
「歌」というよりもむしろ「朗読」のように歌われる。 オペラ、オラトリオ、受難曲、カンタータなどでみられる形式。
通奏低音のみの簡素な伴奏である「レチタティーヴォ・セッコ」と、完全に記譜された他の楽器なども含めた伴奏がついている「レチタティーヴォ・アコンパニャート」に大別される。
花粉の時期で大変だと思いますが、軟口蓋を上げるトレーニングをした後の方が、素晴らしい声に聞こえていました。 レチタティーヴォも細かくやっていますが、どんどん改善されています。 子音の位置も母音と同じ高さの音で発音するように心がけましょう。(♭Я)
久しぶりの投稿は、本日のピアノ練習(30min.)についてです。全音から20世紀に活躍した作曲家のピアノ曲集が出るのは珍しいので、楽器店で見て衝動買いしてしまいました。彼が音楽学校時代に作った曲を後年加筆修正したためか、フーガの完成度もそれほど高くなく、ハチャメチャトゥリアン?になっているような感じです。ただし、左手で同じ音をオクターブで鳴らし続けて右手で旋律を半音ずつずらしていく、協和音の第2転回形を多用しているなど、彼の作品の特徴は顕著に表れています。この曲集に限らず、今後音取りが終わった曲から少しずつ音源もアップしていきたい、と考えています。
「ヴァレンヌ事件」パリに連れ戻されるルイ16世一家 王妃の密かな決意とは 1789年10月5日に起こった「ヴェルサイユ行進」で、パリに連れてこられたフランス国王ルイ16世と王妃マリー・アントワネット一家。 かつて絶対王権を奮った太陽王ルイ14世の居城、華麗なるヴェルサイユ宮殿から、パリ市内の旧王宮、蜘蛛の巣の張ったチュイルリー宮殿に、国王が民衆によって「拉致監禁」されたのは、フランス始まって以来の大事件でした。 誇り高いハプスブルク家の出身、マリー・アントワネットにとって、これは耐え難い屈辱でした。 これまで、母帝、兄帝や忠臣たちの忠告もきかず、やりたい放題で、放蕩三昧、贅沢三昧だった彼女は、…
フランス人権宣言(ジャン=ジャック・フランソワ・ル・バルビエ画) 人類が到達した、偉大なる宣言 1789年7月14日。 パリ市民が、絶対王政の圧政の象徴であったバスティーユ監獄を陥落させ、フランス革命の火ぶたが切って落とされました。 7月14日は、フランス共和国の建国記念日であり、「パリ祭」として今でも祝われています。 ただ、バスティーユ襲撃は、まだ法的な意義、評価がされない間は単なる反乱、暴動であり、パリの争乱はフランス各地に広がってゆきました。 地方の農民や都市民が在地の第一、第二身分を襲うという、無秩序なパニック状態となってしまいました。 「大恐怖」といわれています。 立憲国民議会はこの…
バスティーユ襲撃(ジャン=ピエール・ウーエル画) 財政破綻しても、免税の人々 第三身分に乗っかる第一、第二身分 いよいよ、世界史上の一大画期、「フランス大革命」の足音が迫ってきます。 世界史の教科書と同じ話になってしまいますが、当時のフランス絶対王政は、のちに旧制度(アンシャンレジーム)と呼ばれます。 中世以来のフランスは、第一身分(聖職者)、第ニ身分(貴族)、第三身分(平民)にはっきり分かれた「身分制社会」でした。 そして、第一、第二身分は免税特権を持っています。 18世紀後半、フランス王国は財政破綻に瀕していました。 革命直前の1788年には、国の負債は利子の返済だけで歳出の半分に達してい…
2024年3月23日(土)15:00公演 東京文化会館 大ホール 小澤征爾音楽塾 W.モーツァルト作曲 コジ・ファン・トゥッテ お世話になっております。 三島でございます。 この日は久しぶりにモーツァルト先生のオペラの観劇に行きました。 「コジ・ファン・トゥッテ」は物語に面白みのないオペラ第1位だと個人的に思っています。しかし、好きなオペラ作品の一つです。重唱の美しさとフィオルディリージにとてつもない過重労働を押し付けているところが好きです。 モーツァルト先生の作品の観劇を避けているわけではありませんが、なかなか観る機会がないな感じる今日この頃です。 それでは感想いってみよー。 手強いね、モー…
「首飾り事件」の首飾りのデザイン画 「首飾り事件」の発覚 1785年夏、王妃マリー・アントワネットは、ボーマルシェ作の喜劇『セビリアの理髪師』を、プチ・トリアノン宮殿の自分専用の劇場で、自ら上演するのに夢中になっていました。 ベルタン嬢にコスチュームを作らせ、コメディ・フランセーズの演出家を呼んで、演技指導を受け、稽古に励んでいました。 ところがある日、首席侍女のカンパン夫人が稽古に遅刻してきました。 どうしたの、と問うと、トラブル発生です、という報告。 出入りのユダヤ人宝石商人ベーマーがやって来て、『王妃が分割払いで購入した非常に高価なダイヤモンドの首飾りの支払いがないので、このままでは破産…
『セビリアの理髪師』の一場面 「フィガロ三部作」の第一作 1772年、ボーマルシェは、かつて妹の名誉を救うために滞在し、元婚約者と裁判で闘った地、スペインでの体験をもとに、オペラ・コミック『セビリアの理髪師 または無益の用心』を書きました。 これがイタリア劇団から上演を断られたあと、喜劇として作り直し、コメディ・フランセーズに持ち込みました。 いったん上演が決まったものの、ボーマルシェはショーヌ公爵やグズマン判事との係争を抱え、当局からトラブルメーカーと目されて上演は禁止。 その後、王の密使としての仕事が忙しく、この作品は放っておかれましたが、1775年にようやく初演ができました。 なかなか上…
「警部、ご覧のとおりです。すべてはただの茶番劇、それ以上でもそれ以下でもありません。[Er sieht, Herr Kommissar: das Ganze war halt eine Farce und weiter nichts.]」と、3幕のドタバタ劇のあと、デウス・エクス・マキナのような役割で登場した元帥夫人が口にするこの一言が『薔薇の騎士』を的確にまとめているように思われるけれど、シュトラウスとホフマンスタールの合作は、モーツァルトのような古典時代の喜劇と似ているようで大いに違う。 たとえば、『薔薇の騎士』は『フィガロの結婚』は、ともに、権力ある上層階級(オックス男爵/伯爵)が、下の…
ボーマルシェ 国王最後の愛人のスキャンダル グズマン判事と自分との裁判について、そのいきさつや経過を逐一出版して、世論を味方につけたボーマルシェ。 結果、パリ高等法院で勝訴を勝ち取ります。 そして一躍、ジャーナリストのような有名人となります。 そんなボーマルシェに、なんと国王ルイ15世から密命が下ります。 王は、出版という危険な手段で世論を操作するボーマルシェに危険を感じていましたが、逆にその力を利用しようと考えたのです。 すでに晩年となっていたルイ15世は、デュ・バリー夫人を最後の愛妾にしていましたが、ロンドンに亡命したモランドというフランス人が、ふたりのスキャンダルを書いた文書を出版する、…
ボーマルシェ 宮廷の寵児に、嫌がらせの数々 時計職人から、一気に国王の姫君たちのお気に入りにまでなった、カロン・ド・ボーマルシェ。 そんな宮廷の寵児には、廷臣たちの嫉妬や陰謀、陰口が待っていました。 ある貴族は、ボーマルシェに恥をかかせようとして、自分の懐中時計が壊れたから、直してくれたまえ、と満座で迫ります。 お前はしょせん職人上がりではないか、というわけです。 ボーマルシェは、自分不器用ですから、と辞退しますが、貴族はここぞとばかりに強要します。 すると、彼はわざと手から時計を落とし、高価な時計は床で壊れてバラバラに。 「ほらご覧なさい、自分は不器用だからと申したではござらぬか」と、呆然と…
本演奏会は、フコク生命が定期的に実施している「チャリティコンサート」の一環で、今回は、第306回チャリティコンサートとして、東京・紀尾井ホールで開かれたものです。主催者発表の開催概要は以下の通り。 (pdf) 2023年12月26日 富国生命保険相互会社 第306回 フコク生命チャリティコンサート 開催について 富国生命保険相互会社(代表取締役社長 米山好映)は、社会貢献活動の一環と して、1993年より全国各地で開催しているチャリティコンサートの第306回公演 を、東京都千代田区紀尾井ホールにて開催いたします。 1. 開催概要 ●公演名 ●開催日時 ●開催会場 第306回フコク生命チャリティ…
▼ナラティブを拡張する「推し」(ブログの枕単編) 東京スカイツリーがある東京都墨田区押上の地名は、隅田川が東京湾へ注ぐ河口に堆積した土砂で押し上げられて出来た陸地であることに由来しています。古地図を見ると、縄文時代には、武蔵野台地(東京)、大宮台地(埼玉)及び下総台地(千葉)以外は海湾が張り出し、東京都台東区浅草やその周辺には大小の島々が点在していたことが分かりますが、この近隣に向島、牛島、寺島、京島などの「島」の言葉が付く地名が多いのは、昔、実際に島や洲があった名残りと言われています。因みに、2012年に完成した東京スカイツリーの高さは「武蔵」の語呂合わせから634mになっていますが、その高…
プチ・トリアノンの「王妃の劇場」 王妃の作った「演劇部」 1779年、王妃マリー・アントワネットはお芝居づいていました。 パリのオペラ座でやっている演劇やオペラを、自分とその取り巻きで上演しようというのです。 さながら、自ら部長を務める「宮廷演劇部」を創る、といった感じです。 音楽好きのハプスブルク家では、先祖の〝バロック大帝〟レオポルト1世が自らオペラを作曲、オーケストラを指揮、また時には舞台に立つほどで、その子孫たちも、祝い事などでの余興で演技をすることはよくありました。 皇帝ヨーゼフ2世の再婚の祝典オペラでは、弟レオポルト2世が指揮し、妹マリー・アントワネットも舞台に出ました。 そして拍…
先月読んだかげはら史帆さんの『ベートーヴェンの捏造』(河出文庫,2023)の印象はとても強烈で忘れ難い。 www.kawade.co.jp この本については、モーツァルトの没後268回目の命日に公開した下記記事の最後に少しだけ触れた。 kj-books-and-music.hatenablog.com この本の単行本が出た2018年に、私と同世代のミステリ作家・宮部みゆきが「徹夜本」と絶賛した。 かげはら史帆『ベートーヴェン捏造 名プロデューサーは嘘をつく』柏書房を読了。宮部みゆきに「徹夜本」と言わしめた本書、文庫になったのを目にし慌てて積読から。一読、驚愕。正に歴史は勝者により語られる。耳の…
早口言葉で歌っているところの旋律が頭の中でぐるぐるの一日。 それからレチタティーヴォのところの伴奏がハープシコードだったのか ピアノだったのかの疑問の一日。 ハープシコードには聞こえなかったけど ピアノと言われても "うーん"とうなる。 ハープシコードっぽい音もしてたしな。 休憩時間にオーケストラピットまで行ってみてくればよかったと後悔。 先日のモーツアルトの"ドンジョバンニ"は間違いなくハープシコード。指揮者のフィリップジョーダンが自ら演奏していたので すげえ!!と感心。 昨日のは いろいろ考えて現代のスタンウエーやベーゼンドルファーのようなピアノではなく古いピアノフォルテか何かを使ってたの…