リチャード・レイモン『逆襲の〈野獣館〉』扶桑社ミステリーを読了。 鬼畜な幼女強姦魔と〈野獣館〉に潜む狂暴な野獣を描いた、あの『殺戮の〈野獣館〉』の続編である。 今回もまた、中に入らなければいいのに、わざわざ〈野獣館〉に入り込んで野獣に襲われるアホどもの恐怖を描く。 読みながら「なんでそこで〈野獣館〉に入っていくかなあ?」とため息を何度ついたことだろう。とりわけ、愛する男性のことが心配で入り込んでいく女性たちについては、「そこで中に入っていっても、足手まといにしかならないのに」と、いささかうんざりさせられる。 が、その欠点を除けば、前作よりパワーアップした本作は、読み応えたっぷりのエンターテイメ…