Hatena Blog Tags

ユーフォニアム

(音楽)
ゆーふぉにあむ

楽器

【euphonium】サクソルン属の金管楽器。中音域(バリトン)を担当する。
オーケストラでいえばチェロパートのような役割を担当することが多い。 吹奏楽に使われる楽器の中でもいまいち認知度の低い楽器で、知らない人が名前を聞くとかなりの確率で聞き返される。 管の調性はBb。

><




詳細

端的に言えば“チューバの高音部を取り出した”楽器といえるが、 実際には吹奏楽・ブラスバンドにおいては高音楽器(フルートやトランペット)と低音楽器(チューバ、バスーンなど)の間を駆け回り、 たまにソロ、そこそこメロディーのユニゾン、対旋律、ノバシ・キザミ・アトウチの三大伴奏、ペダルトーン等々・・・ 非常に多彩で忙しい役割を与えられていたりする(これらが全て入っている例として酒井格の「七夕」がある)。 また、テナー・サックスやトロンボーン、バス・チューバと同じ譜面割りになっていたりすることが多い。
音色は溶け合いやすく、個人差を入れても角のない音が多いように思われる。 「歌う」にはとても良いと言えるが、合奏の中では音域の関係もあって埋もれやすい。 基本音域はピアノの真ん中のドをC4とすると、大体F2-F4辺りではないだろうか。




登場する楽曲

殆どの吹奏楽・ブラスバンド作品には編成として組み込まれているため、 協奏曲、及びオーケストラにおけるユーフォのみを紹介する。

吹奏楽の協奏曲ではP.スパークの「パントマイム」「ユーフォニアム協奏曲」辺りが最も著名であろうか。 オーケストラ(クラシック)では殆どといって出番がないと言えるが、 G.ホルストの組曲「惑星」のうち「火星」には“Tenor.Tuba”表記ではあるが一応ユーフォニアムのソロがあり、ムグゾルンスキーの「展覧会の絵(ラヴェル編)」の「牛車」の冒頭にソロがあったり、 リヒャルト・シュトラウスの「英雄の生涯」、「ドン・キホーテ (交響詩)」、 グスタフ・マーラー「交響曲第7番」にも出番があり、 “全く”無いというわけではなく、今後ももしかしたら増える可能性もなくはないはず。 また、ジャズ・ユーフォの世界もあったりして、何だかんだといっても結構活動の幅は広い。




楽器の構造

マウスピースは基本的にトロンボーンと同様の口径(?)を使用し、 楽器に取り付けてあるマウスパイプによってラージシャンク/スモールシャンクを使用する。 ユーフォニムの著名な楽器メーカーとしてベッソン(BESSON)、ウィルソン(WILSON)、ヤマハ(YAMAHA)があり、 多くのプロ、アマ、部活などではこの三社のが使用されていると思われる。 他にもIO、Jupiterなどがユーフォニアムを製作している。

また、楽器のタイプによって3ピストン/4ピストン(コンペセイティングシステム)があるが、 1 2 3番ピストンの同時押し(ナチュラルB)などは音域が不安定になるため、 2 4番ピストンで代行するなどが必要であり、そのとき出番になるのが4ピストン・コンペセティングシステムである。 簡潔に言えば若干音程が高めになり易い運指において、普通よりも長めの管を迂回させることにより、 音程を安定させる、というシステムである。 また、これがないと低音域の一部が演奏できない、などの状況が出てきたりするので、 自腹で楽器などを買う場合、4ピストンの物を買うとよいかもしれない。


だがしかし、2000年頃になるとベッソンから、 トランペットと同様の音程補正機構である「トリガー」が付いたタイプも出ているようであり、 管楽器ショップの中にはそれの取り付けをしてくれるところもある。 この「トリガー」は言わばトロンボーン・スライドのミニ版とでも言うべきもので、 1+3番で押した時に生じる音程の上ずりを、替え指の2+4番の代わりとして、 3番のスライド管をトロンボーンのスライドの如く伸ばす事によって、音程を補正する機構である。 こちらの場合は個々の楽器に付いて回る音程のクセをより細かく調整できるメリットもあると考えられるが、 ざっと調べてみたところ、現在ではベッソンの最高機種にしか付随しておらず、 また、取り付け料金も10万ちょっとするので中々に手が出しにくいのが難点であると言えるだろう。

兄弟楽器「バリトン(Baritone)」について

兄弟楽器として「バリトン」というものがあるが、ブリティッシュ式のブラスバンドではしっかりと区別されているが、 吹奏楽においては区別されることが少なく、基本的に同種のものとして扱われているようである。 ユーフォニアムと比べると全体的にやや小さく、ベルが細くて、音色はユーフォニアムよりも明るい(?)。 また、厳密に言えば地域や国にってバリトンがユーフォニアムのことであったり、 テナー・チューバという呼称だったりと、万国共通の名称として統一されていなかったりする。



著名な奏者

現在の日本において著名とされるユーフォニアミストとして、三浦徹氏、外囿祥一郎氏などが挙げられる。 海外においてはスティーブン・ミード氏、ブライアン・ボーマン氏など。



写真画像


:ユーフォニアム(YAMAHA) http://www.yamaha.co.jp/product/wind/brass/ep/index.html


:バリトン(YAMAHA) http://www.yamaha.co.jp/product/wind/brass/ah_bh/ah_bh.html#002


他、関連サイト

「ユーフォニアム その歴史と発展」

http://sound.jp/sotaeuph/historyofeuphonium.html

Euphists’ Paradise

http://www.euphists.net/

また同属の楽器として、バス・チューバコルネット
フリューゲル・ホルンヴァーグナー・チューバなどがある。
このタグの解説についてこの解説文は、すでに終了したサービス「はてなキーワード」内で有志のユーザーが作成・編集した内容に基づいています。その正確性や網羅性をはてなが保証するものではありません。問題のある記述を発見した場合には、お問い合わせフォームよりご連絡ください。

ネットで話題

もっと見る

関連ブログ