ルーマニア文学翻訳者住谷春也サンの本*1を読み、諸星大二郎『暗黒神話』で、星と馬の神話などホラ話伝奇ロマン補強に使われる、「世界のあたおか」エリアーデサンが母国ロメイニアでは小説家の一面も持っていたと知り、なんか読もうと思って読んだ一冊が本書です。エリアーデサンがモデルの20代前半白人技師がベンガル地方滞在時にバラモン階級の現地パトロン(事実は留学先の恩師)の娘っ子16歳とイイ仲になって追放されるという、身もフタもない話を、1933年の東欧ではこれがギリではないかというエロ描写で果敢に攻めた小説です。仏文学のサドとかマゾッホとかアポリネールとかいろいろのエロ文学には足元にも及びませんが、193…