バレエ史上最も偉大なコリオグラファー(振付師)。フランスではバレエは衰退していたが、ロシアで踊り継がれていたロマンティック・バレエに手を加え、また数多くのクラシック・バレエを生み出した。『眠れる森の美女』『白鳥の湖』『ラ・バヤデール』『ドン・キホーテ』『海賊』など。マイムと踊りを分け、踊りに重きを置いた。また、グラン・パ・ド・ドゥという、アダージョ、男性のヴァリアシオン、女性のヴァリアシオン、コーダからなる二人の踊りの形式を生み出した。
Советское телевидение ソヴィエトTV マリインスキー・バレエがまだキーロフ・バレエと呼ばれていたソヴィエト連邦時代の、しっとりと古都の栄華を匂わせる『パキータ・グラン・パ』。気難しく偉大な亡き友の思い出とともに、作品や踊り手にまつわるあれこれやを記しておこうと思います。
先月は3公演のみでゆっくり本が読めた。今月はオペラ(コンサート形式)2、コンサート2,演劇3,バレエ2の全9公演。 あるきっかけで松下竜一の『狼煙を見よ——東アジア反日武装戦線〝狼〟部隊』(1986)を読み、芋づる式に、同じ松下の『豆腐屋の四季——ある青春の記録』(1968)『ルイズ——父に貰いし名は』(1982)『久さん伝——あるアナキストの生涯』(1983)、さらに鎌田慧の『大杉栄——自由への疾走』(1997)等々、アナキスト関連を読み継ぐことに。大杉の評伝は長年の〝積ん読〟からやっと救い出せた。その間、美術館から取り寄せた林倭衛と望月桂の画集でその画業を賞翫。林の作品は洲之内徹『気まぐれ…
2024年3月24日(日)12:30公演 Bunkamuraオーチャードホール Daiwa House PRESENTS 熊川哲也 K-BALLET TOKYO Spring 2024 ジゼル お世話になっております。 三島でございます。 この日はバレエを観に渋谷に行って参りました。 日曜日の渋谷には行きたくないのですがなんだかんだでよく行っている気がします。 演目は大好きなジゼルです。 ジゼルの観劇は約1年ぶりでした。 (2023年2月の観劇↓) mishimashikahika.hatenablog.com K-BALLETのバレエ公演はお初です。大変気に入りました。 www.k-ball…
標記公演を見た(3月10日昼夜 東京文化会館 大ホール)。都民芸術フェスティバル参加公演。『パキータ』全幕は個々のバレエ団で取り上げることが少なく、協会だからこそ上演可能な演目と言える。バレエを構成する3つの要素、クラシック・ダンス、キャラクター・ダンス、マイムが全て揃い、ロマンティック・バレエとクラシック・バレエの好さを一度に味わうことができる。マイムの多さゆえ、バレエファンのみならず、芝居好きの観客にも好まれる作品と言えるだろう。 『パキータ』は1846年、パリ・オペラ座で初演された。振付はジョゼフ・マジリエ、音楽はエドゥアール・デルデヴェス、主役パキータにはカルロッタ・グリジ、リュシアン…
2月は怒濤の15公演だったが、今月は3公演のみ。少し落ち着いて本が読めそうだ。 バレエ『パキータ』全幕は米沢唯と中家正博の主演。以前から待ち望んできた二人の共演は新国立劇場では一向に叶わず、22年、同じく日本バレエ協会の『ラ・エスメラルダ』でやっと実現した。予想通りとても好かった。今回は ABT版《ライモンダ》等を手がけたアンナ=マリー・ホームズの復元全幕版で踊る。楽しみ。 芸監の大野和士が振る《トリスタンとイゾルデ》はブランゲーネの藤村実穂子に加え、都響がピットに入るのも注目だ。 BCJの《マタイ》はエヴァンゲリストにブルンスを迎え、ソプラノにブラシコヴァ、アルトにアレクサンダー・チャンスと…
4年振のパリ・オペラ座来日公演(主催者言) 2020年2月末から3月頭にかけて、パリ・オペラ座バレエ団は『ジゼル』と『オネーギン』による来日公演を行った。その後パリに戻ったダンサーたちは数日の休日があり、さあ仕事再開!と張り切ったところで新型コロナ感染症防止のため劇場は閉鎖され、団員はステイホームとなって......。それから4年、そんなエピソードを知らぬ若い世代のダンサーも含めた来日公演が2月に待たれている。ジョゼ・マルティネス芸術監督にとっては初の来日公演だ。演目は2月8日から11日までがルドルフ・ヌレエフの『白鳥の湖』で、2月16日から18日までケネス・マクミランの『マノン』。前回の来日…
おはようございます、茅野です。 東京は大雪で御座いましたよ。『オネーギン』祝い(?)なんでしょうか。そういうことにしておきましょう。 先日も、新国立劇場のオペラ『エウゲニ・オネーギン』にお邪魔しました。千秋楽、4回目、2月3日マチネの回で御座います。 ↑ 2019、2023と「エウゲニ」で来ちゃったら、もう一生「エウゲニ」なんだろうな、という諦念。 もう最終回ですってよ、ちょっと早くないですか? 同チャイコフスキー作品である『くるみ』を見習って、もっとロングランでやりましょうね(逆に『くるみ』はやりすぎ)。 全通勢ですので、無論過去にレビューも三記事書いています。 プレミエの雑感はこちらから。…
英国ロイヤル・オペラ・ハウスシネマシーズン2023/24のカルロス・アコスタ版『ドン・キホーテ』を鑑賞しました。 当初1月26日(金)から2月1日(木)まで上演の予定でしたが、TOHOシネマズ日本橋では2月8日(木)までのアンコール上演が決定。 私は2月1日(木)に鑑賞しましたが、この日も満席。チケット売り切れで、ガッカリしている人を見かけました。 バレエ『ドン・キホーテ』アンコール上映決定! | 「英国ロイヤル・オペラ・ハウス シネマシーズン」公式サイト 公演・上演概要 ゴールデンカップル!マヤラ・マグリとマシュー・ボール リアム・ボズウェルのサンチョ・パンサが気になる アコスタ版のキモは3…
今月はバレエ4【+1】,コンサート4,演劇3,オペラ1【+1】の全13【15】公演と多め。すでに2公演が終了。 ゲオルク・カイザー(1878-1945)の『兵卒タナカ』はまったく知らなかった。1940年にこんな〝戦争劇〟が書かれていたとは。カイザーは「上官を告発しないビュヒナーのヴォイツェクに対して、タナカは事件を起こし、制度を告発する」、その意味で本作は「『ヴォイツェク』以上の作品であると豪語した」らしい(新野守広/プログラム)。なるほど。ラストの五戸演出は、現在の日本をも痛烈に照射/批評していた。→感想メモ 《ヨハネ受難曲》はなんども聞いたが第二稿(1725)は初めて。聞き慣れた第一稿(1…
2024年のバレエ鑑賞はじめは、『NHK バレエの饗宴 2024』から。 永久メイさん、金子扶生さん、中村祥子さん、米沢唯さんという、まさに今観たいダンサー勢揃いの公演でした。 この公演はNHK Eテレで放映されます。 放送予定:2024年2月18日(日)21:00〜 NHK Eテレ「クラシック音楽館」 *2024.2.18追記 小澤征爾さんの追悼番組放送のため、『NHKバレエの饗宴』の放送は延期になりました。放送日は決まり次第発表とのことです。 *追記 放送日は以下になります。 2024年4月14日(日)14:30〜17:00Eテレ「クラシック音楽館」 公演概要 東京シティ・バレエ団「L’h…
昨年観たバレエ公演やバレエシネマをまとめて記録。その3です。 鑑賞メモを投稿済みの公演については過去記事を貼っておきます。 2023年3月 ハンブルク・バレエ団『ジョン・ノイマイヤーの世界 Edition 2023』 映画『ヌレエフ:伝説と遺産』 ハンブルク・バレエ団『シルヴィア』 幕が上がる前から始まるノイマイヤーの演出 3つの舞踏詩 第1部 弓の技術=デイアナの聖なる森 第2部 感覚の世界=アムール/オリオンの宴 第3部 冬の太陽=冬 Kバレエ・カンパニー『白鳥の湖』 英国ロイヤル・オペラ・ハウスシネマ『赤い薔薇ソースの伝説』 新国立劇場バレエ団『DANCE to the Future 2…
昨年観たバレエ公演やバレエシネマをまとめて記録。その2です。 鑑賞メモを投稿済みの公演については過去記事を貼っておきます。 2023年2月 日本バレエ協会公演 水谷実喜×アクリ瑠嘉『ドン・キホーテ』 東京バレエ団『上野水香オン・ステージ』Bプロ 英国ロイヤル・オペラ・ハウス・シネマ『ダイヤモンド・セレブレーション』 新国立劇場バレエ団 小野綾子×福岡雄大 『コッペリア』 英国ロイヤル・オペラ・ハウスシネマ金子扶生×ウィリアム・ブレースウェル『くるみ割り人形』 おわりに 2023年2月 日本バレエ協会公演 水谷実喜×アクリ瑠嘉『ドン・キホーテ』 www.balletaddict.com 東京バレ…
昨年はあまりバレエ公演の鑑賞メモが投稿できませんでした。 とにかく忘れっぽい自分のために鑑賞記録だけは残しておきたいと思い立ち、2023年に観たバレエ公演やバレエシネマをまとめて記録しておこうと思います。 2023年1月 パリ・オペラ座バレエ団シネマ オーレリ・デュポン×ロベルト・ボッレ『マノン』 新国立劇場バレエ団『ニューイヤー・バレエ』 A Million Kisses to my Skin <新制作> 『眠れる森の美女』第3幕よりグラン・パ・ド・ド 『ドン・ジュアン』(抜粋) シンフォニー・イン・C パリ・オペラ座バレエ団シネマ エレオノラ・アバニャート×ユーゴ・マルシャン『夏の夜の夢』…
新年初めの月は4公演と少なめだが、楽しみなものばかり。大好きな『魔笛』の音楽に笠井叡がどんな振付・演出をするのか。あの沢口靖子主演の舞台と聞くだけで興味津々だが(なぜか科捜研モノなど必ず見てしまうのは坂口に限りなくgoodnessを感じるせいかも)そこに生瀬勝久や亀田佳明も出演するという。劇場も近いし見ない選択肢はない。N響定期ではソフィエフ指揮で首席ヴィオラ奏者の村上とゲストコンマスの郷古が共演する(昨年1月のソフィエフ+N響は入院と重なり断念)。ベルトマン演出の新国立オペラ《オネーギン》はスタニスラフスキーの息吹が感じられた舞台(2019)。再演ではどんな印象を受けるか楽しみだ。ショパンピ…
東京バレエ団 創立60周年記念シリーズ3 「くるみ割り人形」全2幕 表記のバレエ公演の12/16(金)から12/18(日)の三日間の東京公演の内、初日を見ました。 【主催者言】 チャイコフスキーの珠玉の音楽にのせたバレエのワンダーランド「くるみ割り人形」が今年も戻ってきます!クリスマス・イヴの夜、人形たちのふしぎな世界に迷い込んだ少女マーシャは、くるみ割りの王子に誘われて雪の国やお菓子の国を訪れます。雪の国で二人が雪片とたわむれるように舞う幻想的なダンス。お菓子の国の宴でくり広げられる個性的な踊り。そしてマーシャと王子の華麗なグラン・パ・ド・ドゥまで、見どころは尽きません。 東京バレエ団では芸…