もしかしたら歌詞か何かになるかもしれないし、ならないかもしれない。 揺籃 涙をもたらした青い海の底 あなたという存在が溶けている 忘れているのですか 世界が生まれる前のこと 全てがあなただったころのこと S ページを捲る指先の細さ 長く黒ぐろとした睫毛 うなじにある小さなほくろ 淡い桜色に染められた唇 嗚呼 ゆるしてください あなたに焦がれているのです あなたがいない日 どこからかピアノの音が聞こえてくる 地球儀のマゼラン海峡をすりぬけてみる 食べかけて取っておいたチョコレートを見つける さらさらとした沈黙に耳を傾けてみる リモコンの電池を変えなきゃと思い立つ ぬいぐるみの毛並みに顔を埋めてみ…