病原体「マイコプラズマ・ニューモニエ」の感染を原因とする肺炎。【Mycoplasma pneumonia】。
乳児、幼児から学童、とくに5〜12歳の感染が多いが大人の発症もある。かつては、オリンピック開催年に4年周期で大きな流行を繰り返してきたため、「オリンピック病」と呼ばれていた。
2011年、2012年と患者数の過去最高の記録を更新している。
症状
- 長期にわたる咳、痰
- 発熱、喉痛、鼻症状、胸痛、頭痛、倦怠感
肺炎のような状態の悪化が見られないため、診断が遅れることも多い。重度もしくは、合併症のある場合は入院治療が必要になる。
合併症
- 中耳炎、無菌性髄膜炎、脳炎、肝炎、膵炎、溶血性貧血、心筋炎、関節炎、ギラン・バレー症候群、スティーブンス・ジョンソン症候群など
感染経路
- 咳や痰からの飛沫(ひまつ)感染、接触感染
- 初秋から冬にかけて、家庭や職場など閉鎖的な環境で地域的に流行する
- 2〜3週間の潜伏期間を経て発症する
予防
- 手洗い、うがい
- 感染者との接触回避
- ※過去の感染により抗体が産生されるが、生涯続くものではなく徐々に減衰していく。期間は様々であり、再感染も多い。
「ハイパーマイコプラズマ肺炎」とは?
- 一般的なマイコプラズマ肺炎患者とは違い、特効薬「クラリスロマイシン」が効かない重症状態のこと。