Vincenzo Bellini
イタリアの作曲家、ヴィンチェンツォ・ベッリーニ(1801-35)の姓。 数多くの美しいオペラや歌曲を残した。ドニゼッティと並んで、ベルカント・オペラの代表格といわれる。 代表作に「ノルマ」「清教徒」「夢遊病の女」等がある。 ドラマティックで美しい優雅な旋律を歌う表現力と正確なカデンツァの技術を要求される、歌手泣かせの難しい曲が多い。 モーツァルト、ドニゼッティと並んで、声楽をやる者(特にレッジェーロ、コロラトゥーラ系)が避けて通れない作曲家である。
Operas
Bellini:Norma/I Puritani
WOWOW放送 2017年10月7日ライブ(2018年12月22日放送) 歌劇『ノルマ』ベッリーニ作曲 約200分(幕間解説等含む) ■出演:ノルマ:ソンドラ・ラドヴァノフスキーアダルジーザ:ジョイス・ディドナートポッリオーネ:ジョセフ・カレーヤオロヴェーゾ:マシュー・ローズ■管弦楽:メトロポリタン歌劇場管弦楽団■指 揮:カルロ・リッツィ■収録:2017年10月7日 メトロポリタン歌劇場 演出:デイヴィッド・マクヴィカー ノルマというとマリア・カラスのイメージだがほとんどカラスを聴いたことがない自分には、今回がノルマの初視聴。 「清らかな女神よ」が有名だが意外と重唱や合唱も多く聴きどころが…
リッチーは唇を突き出した。 第17投。224ページ、632行。 Richie cocked his lips apout. A low incipient note sweet banshee murmured: all. A thrush. A throstle. His breath, birdsweet, good teeth he’s proud of, fluted with plaintive woe. Is lost. Rich sound. Two notes in one there. Blackbird I heard in the hawthorn valley. リッチ…
A MINGLED CHIME 32 . ENGLISH OPERA 後半 369 Is it possible that there may be some connection between this phenomenon of the resurgence of the Celt and the steady decline visible in every part of the Empire during that period, similar to that which has overtaken France? For a decline there has been unm…
プロローグ 新型コロナパンデミックによる行動制限がようやく緩和されてきていた2022年末、オペラ仲間の友人Nさんから「マキシムに日本でリサイタルをする話をつけてきた。チケット販売など催事運営はクラシック名古屋に依頼する。できれば満席の会場で歌ってもらいたいので、広報について相談にのってほしい」と話をされた。私は「誰かを応援している人を応援する」ことをモットーとしているため、迷うことはなく、出来る限りの協力をする、と答えた。すでにツアータイトルとプログラムはマキシムが決めていた。その内容でリサイタルをしたい、という強い希望が感じられたし、日本のベルカントオペラファンが満足する内容だと思った。マキ…
メフメト2世。オスマン帝国の国王であり、当時最強であったビザンツ帝国を滅ぼした人物であります。メフメト2世は、次々とイスラム圏以外にも勢力を及ぼし、一躍時の帝王となります。やみくもに領土を拡大させ、世界を震撼させたかに思えるメフメト2世。しかし、征服を企てるだけではなく、内政は民が困らないように配慮していたそうです。詳しく見ていきます。 1.生涯 2.兄弟殺しを容認して広めていた 3.文化や芸術に関心を寄せていた 4.まとめ 1.生涯 メフメト2世は、1432年に当時の国王のムラト2世のもとに生まれました。生まれた都市はバルカン半島に近く、キリスト教の影響が強いとされヨーロッパの商人や外交関係…
2024年2月18日 マキシム・ミロノフ テノール・リサイタル 浜離宮朝日ホールマキシム・ミロノフ(テノール)、ジュリオ・ザッパ(ピアノ)ロッシーニ 「ブルスキーノ氏」、「アルジェのイタリア女」、「セヴィリアの理髪師」よりアリア、歌曲集ベッリーニ 歌曲集モーツァルト 「魔笛」、「コシ・ファン・トゥッテ」よりアリアドニゼッティ 「ランメルモールのルチア」よりアリア ベルカント・オペラの貴公子、いざ東京に降臨。 マキシム・ミロノフ。ロシア出身だが、ロッシーニ、ドニゼッティ、ベッリーニなどを主要レパートリーとして活躍するテノールだ。日本にも度々来日して藤原や新国立に出演しており、お馴染み。ファンも多…
2024年2月4日 J・D・フローレス P・イェンデ デュオ・リサイタル 東京文化会館指揮 ミケーレ・スポッティ管弦楽 東京フィルハーモニー交響楽団ファン・ディエゴ・フローレス(テノール)、プリティ・イェンデ(ソプラノ)ロッシーニ 「チェネレントラ」より、「セヴィリアの理髪師」より、「オリー伯爵」よりドニゼッティ 「ランメルモールのルチア」よりグノー 「ロメオとジュリエット」よりドニゼッティ 「連隊の娘」より、「愛の妙薬」より 一発目、4年ぶりのフローレスの「チェネレントラ」ドン・ラミロのアリアを聴いて、私は瞬時に気が付いてしまった。 「あーー、フローレス、劣化してる・・・」 声に張りが無く、…
誰しもワーグナー『トリスタンとイゾルデ』を論じるとなれば、ニーチェの『この人を見よ』の《あれこれ考え合わせてみると、私はヴァーグナーの音楽がなかったら、私の青年期を持ちこたえることが出来なかったと思う。(中略)レオナルド・ダ・ヴィンチの示すあらゆる異様な魅力も、『トリスタン』の最初の一音で魔力を失ってしまうであろう》あたりの、いかに『トリスタンとイゾルデ』に麻薬的に魅了されたことから始まって(そして後年のニーチェの愛憎相半ばしたワーグナーへの毀誉褒貶のいきさつも眺めたうえで)、トーマス・マンの『リヒャルト・ヴァーグナーの苦悩と偉大』におけるショーペンハウアーの「意志と表象」、ドイツ・ロマン派の…
【日時】2024.1.31.(水)19:00〜 【会場】東京文化会館 【管弦楽】東京フィルハーモニー交響楽団 【指揮】ミケーレ・スポッティ 【出演】ファン・ディエゴ・フローレス 〈Profile〉 1973年、ペルーのリマに生まれる。17歳でリマの音楽院に入学するが、当初はポップスに興味を持っており、20歳頃よりオペラを本格的に学ぶ。プロデビューは1996年ロッシーニフェスティバルであった。その後スカラ座やコヴェント・ガーデンを始め、主要なオペラハウスに次々出演し、得意とする高音で頭角を現す。特にドニゼッティの『連隊長の娘』のハイCを9回連続で歌う、テノールにとって至難のトニオ役で名を馳せた。…
近代ロシア音楽の父と呼ばれるのが、ミハイル・グリンカ(1804-1857) 彼の詳細については、Wikipedia記事を貼り付けておきます。 ja.wikipedia.org 私、これまでにコントラバス奏者としてでなく、指揮者やピアニストとして、 グリンカの以下の作品を演奏したことがありました。 ・歌劇「ルスランとリュドミラ」序曲 ・スペイン序曲第1番『ホタ・アラゴネーサの主題による華麗なるカプリーズ』 ・幻想曲『カマリンスカヤ』 ・スペイン序曲第2番『マドリードの夏の一夜の思い出』 ・ヴィオラソナタ(第1楽章のみ) ・悲愴三重奏曲 気が付けば、それほど知られた作品が多い作曲家ではないのに、 …
人はその昔全くの家畜として粗雑に扱われており、狩りをして捕まえられて「神」の食糧として生贄にされ続けていた。そんな時代が長かったのだが、今では歴史的事実が秘密化され、人が喰われることなど無い社会が当たり前だと誰もが思っている。その行為は今では秘密の儀式のように人知れずこっそりと行われているにすぎないのだろう。 絵画芸術には、そんな人間のかつての家畜的、奴隷的な姿が隠し絵になって表現されている。名画がそれを教えてくれる。 ジョヴァンニ・ベッリーニ 「牧草地の聖母」 1500~1505年頃 ナショナルギャラリー(ロンドン) 牛や羊が放たれた牧草地に幼子イエスを膝に抱いた聖母が座っている。聖母はイエ…
夢は私たちの心の奥底にある欲望や恐れ、記憶や感情を反映するものと言われています。しかし、夢の中では現実とは異なる不思議な現象に遭遇することがあります。例えば、夢の中で飛んだり、死んだ人と話したり、自分が別の人になったり、時間や場所が入り乱れたりといったことです。これらの現象はどのようにして起こるのでしょうか?科学的な観点から解明していきましょう。 ・夢の中で飛ぶ ・夢の中で死んだ人と話す ・ 夢の中で自分が別の人になる ・夢の中で時間や場所が入り乱れる ・まとめ ---他にも **ルシッドドリーミング:夢の中で自分を操る力** **デジャヴュ:過去に経験したような感覚** **夢の予知:未来の…
4泊5日の徳島・兵庫旅行、1日目。 10時10分に羽田空港発のJAL455で約80分、11時30分に徳島阿波おどり空港に到着。 徳島阿波おどり空港 11時45分に徳島阿波おどり空港発の徳島バスで約35分、12時21分に大塚国際美術館前に到着。 大塚国際美術館 大塚グループが創立75周年記念事業として徳島県鳴門市に設立した日本最大級の常設展示スペースを有する陶板名画美術館。 古代から現代まで世界26カ国190余の美術館が所蔵する名画約1000点を陶板で原寸大に再現し、約4キロの鑑賞ルートに展示している。 ミケランジェロ、レオナルド・ダ・ヴィンチ、モネ、ゴッホ、ピカソなどの名画を、日本に居ながらに…
名作椅子の解体新書 PART2 「名作椅子の解体新書 PART2」Amazonでの購入はこちら 「名作椅子の解体新書 PART2」楽天市場での購入はこちら 名作椅子の解体新書 PART2 誠文堂新光社は、2023年10月10日(火)に、西川栄明氏、坂本茂氏著書による、椅子19脚の解体や組立を行い、部材や接合方法を詳細紹介。特徴や構造などを探る名作椅子の解体新書の続編「名作椅子の解体新書 PART2」を発売した。 レッドアンドブルーチェアやトーネットNo.14など「名作椅子」と呼ばれている椅子、フィン・ユールやイームズなどの著名デザイナーがデザインした椅子について、解体(分解)、組立、座の張り替…
ボローニャ歌劇場日本公演、プッチーニの「トスカ」にブラーヴォ! はじめて「トスカ」を見たのはもう何十年も昔。そのころ僕はマリア・カラスにハマっていて、ベッリーニやヴェルディ、プッチーニらのイタリア・オペラのLP(!)を熱病のように聞きまくっていました。そこに折よく英国ロイヤルオペラが来日し、NHKホールに雀躍して出かけたのでした。いま改めて昭和音楽大学のオペラ・データベースで検索してみると、何と1979年のこと。このときやって来たテノールが、忘れもしないホセ・カレーラス。劇中ではトスカの恋人役で、まだ前髪も豊かな含羞の青年でした。ヒロインのトスカの役は先年亡くなった貫禄たっぷりの美声のソプラノ…
ドイツラインオペラによるベッリーニ『夢遊病の女』の上演を見た。ヨハネス・エラト演出、アントニオ・フォリアーニ指揮によるものである。2023年4月21日に上演された舞台の録画である。 www.youtube.com 舞台はスイスアルプスの田舎の村である。ヒロインのアミーナ(ステイシー・アローム)はエルヴィーノ(エドガルド・ロチャ)と婚約するため幸せいっぱいだった。ところがアミーナは夢遊病を抱えており、夜中に無意識にうろついてしまうせいでお忍びで村にやってきていたロドルフォ伯爵(ボグダン・タロシュ)との浮気を疑われてしまう。嫉妬深いエルヴィーノはアミーナとの結婚を破棄しようとするが、やがてアミーナ…
2023年11月5日 ボローニャ市立歌劇場 東京文化会館ベッリーニ ノルマ指揮 ファブリツィオ・マリア・カルミナーティ演出 ステファニア・ボンファデッリフランチェスカ・ドット(ノルマ)、ラモン・ヴァルガス(ポリオーネ)、脇園彩(アダルジーザ)、アンドレア・コンチェッティ(オロヴェーゾ)、ベネデッタ・マッツェット(クロティルデ) 他 今回のボローニャ歌劇場、引っ越し公演を敢行したその意義、目的は、いったい何だったのだろう。 「単なる出稼ぎ」という、身も蓋もない本音はとりあえず置いておき、もし「由緒、伝統あるイタリアの名門歌劇場としての存在価値や品格を改めて知らしめる」というのであったとしたら、果…