富士フィルム傘下の富山化学工業により発見・開発された、インフルエンザ用治験薬。アビガンとも。favipiravir。
1998年、富士フイルム傘下の富山化学工業の古田要介によって発見。2012年、アメリカ国防総省により開発援助費として1億3850万ドルを助成した。現在富士フイルムが権利を保持する。
「ウィルスのRNAポリメラーゼを阻害する」という、これまでのインフルエンザ治療薬とは異なる作用メカニズムを持つ。既存薬は「増殖したウイルスを細胞外に放出できないようにして感染拡大を防ぐ」のに対し、「細胞内での遺伝子複製を阻害」し、増殖そのものを阻止する。インフルエンザ感染者の抗ウイルス剤として治験が行われており、エボラ出血熱の治療においても優位性があるとされている。
日本国内では抗インフルエンザウイルス薬として「アビガン」という名で販売もされている。