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ヒラタクワガタ

(動植物)
ひらたくわがた

コウチュウ目クワガタムシ科に属する昆虫の一種。西南日本を始め、アジア各地に広く分布する。東南アジアの○○オオヒラタクワガタと呼ばれるものも、日本のヒラタクワガタと種のレベルでは同じである(亜種として分けられている)。
日本では主に夏季に出現し、昼間は樹の割れ目やうろなどに潜んでいて、夜になるとそこからでてきて樹液を吸う。また、多くのクワガタは一夏で死ぬのに対し、ヒラタクワガタは成虫で2〜3年生きる場合もある。

最近の生き虫ブームにより、非常に多くの個体が日本へ輸入されており、以下のような様々な問題を招いている。

  • 原産国での過度の採集圧と、大型個体や♀個体の意図的選出による個体群の脆弱化。また、クワガタを採集して、金をもうけようとする農民が増え、農業の衰退化を招く。
  • 大きな体の東南アジア産ヒラタクワガタが日本の野外へ逃げ出した場合、在来のヒラタクワガタの餌場を奪い取ってしまうと考えられる。
  • 最近の研究で、日本のものと東南アジアのものの交雑が可能で、F1、F2とも生殖能力を有していることが分かった。これにより、東南アジア産ヒラタクワガタが野外へ逃げ出し、在来のヒラタクワガタと交雑した場合、徐々に東南アジアのヒラタクワガタの遺伝子が日本のヒラタクワガタに浸透し、古来より培われてきた在来ヒラタクワガタの形質が失われる。
  • 東南アジア産ヒラタクワガタの寄生虫(ダニなど)が、ヒラタクワガタとともに野外へ放たれた場合、上記と同様な遺伝子汚染が起きたり(体表に寄生しているダニは、ヒラタクワガタと同じように進化、分化したと考えられている)、在来のクワガタに耐性のない病気を媒介し、死に至らしめる。

外国産のヒラタクワガタを飼育する際は、これらの問題点をよく認識した上で絶対に放虫をせず、また飼育ケースからの脱出などが無いよう厳重に注意した上、然るべき環境で飼育するべきである。また、これはその他のクワガタやカブトムシについても同様のことが言える。


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