航空路の基点となる空港の内、通常の空港よりも数多くの他空港への航空路が確保され、離着陸する航空機の機数や取り扱う旅客や貨物の量も非常に多い空港のこと。
また、航空会社が乗り継ぎ等の拠点として路線網を構築している空港のことも指す(例:アメリカン航空のハブ空港はダラス・フォートワース国際空港、大韓航空のハブ空港は仁川国際空港、etc.)。
当該空港から他の空港へと繋がる航空路の広がる様が、車輪のハブ(空港)とスポーク(航空路)のように見えることから、「ハブ空港」と呼ばれるようになった。
1970年代のアメリカにおける航空規制緩和の中で、航空会社が(主に国内線において)効率的に路線数を確保するために採用された「ハブ・アンド・スポーク」と呼ばれる路線網構築システムがもとになっている。
このシステムは、中心となる空港=ハブ空港に路線を集中させて、そこで乗り継がせる方法で目的地に輸送するというものである。この方式の採用により、各都市間を直行便で結ぶのに比べて、同じ数の航空機でより多くの便を設定することができる。(例えば、10都市相互を直行便で結ぶと45路線必要であるが、1都市をハブ空港としてそこに路線を集中させると9路線で済むため、余った分を増便に使える)
アメリカでは航空会社の経営戦略としてできたハブ空港であるが、アジアやヨーロッパでは、国家戦略としてハブ空港の整備が行われている。
自国を代表する国際空港が国際航空路における「ハブ空港」となることは、その国にとって経済発展の原動力の一つとなる。なぜなら、人の往来と貨物が集中することから経済活動の要所となり、自国経済への波及効果が計り知れないほど大きいからである。
この例としては、オランダ・スキポール空港やシンガポール・チャンギ空港が挙げられる。
以下の点が挙げられる。