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トロンボーン

(音楽)
とろんぼーん

trombone 金管楽器。管弦楽・吹奏楽をはじめとしたクラシック音楽から、ジャズ・ポップスなど幅広い分野で用いられている。U字型の2つの管を組み合わせたS字型をしている「スライドトロンボーン」を主にさすが、ピストンバルブ式の楽器もある。以下は主にスライドトロンボーンについて述べる。


トロンボーンがスライド式を採用し続けている理由の一つは、細かい音高コントロールが利く事により、純正律のハーモニーが柔軟に作れることである。その意味では、和音のための楽器、といっても良い。→純正律
また、グリッサンド(音の高さを途切れなく変化させる奏法)がほぼ完璧にこなせるため、現代音楽やポップス、ジャズなどでは特殊効果として使用されることもある。これを利用したヴィブラート奏法もある。
弱点としては、正確な音階や、早いパッセージをこなすには相当な練習が必要な事だが、プロとなるとチェロやバイオリンなみの曲をこなすこともできる。例としてはモンティ作曲『チャルダッシュ』の演奏など。色々な演奏者が挑戦し、何枚ものCDが出ている。
ともあれ、トロンボーンを志す者は、正確に演奏するのが難しい楽器なので、耳を鍛え上げて音程感覚を養い、スライド移動で音が遅れないように音階練習やリズム練習を良く積むべきである。スライドが音の位置に来る前に発音してしまうことは避けるべきである。
トロンボーンの指使い(腕使い?)は、ポジショニングとしては7段ある。最もスライドを手前に引いた1ポジションから、もっとも長くなる7ポジションまで。だいたい1ポジション間隔は約9cmだが、遠いポジションになればなるほど、間隔が長くなる事には留意したい。(1→2ポジション間よりも6→7ポジション間の方が長い)また、同じポジションとされる音でも、スライドの位置が微妙に異なる。そのため、ポジションの場所をある程度覚えたら、耳で音をよく聞いて、正確な音が出ているか常に注意すべきである。調律されたピアノや、ハーモニーディレクター、チューナーの発音機能などを使い、正確な音を聞きながら合わせられるようにしたい。(慣れてきたらチューナーで音を計測せず、耳を信じた方が実践的である)


マウスピースの大きさが大き過ぎず、小さ過ぎないので、最初にはじめる金管楽器としても良い。
構造が簡単なため、吹奏楽で使われる楽器の中でも価格が比較的安い。本格的に楽器を修得し、プロを目指すとなると、他の楽器では何本か持っておく必要があるが、(例:トランペットはBb管、F管、C管、フリューゲルホルン、ピッコロトランペットなど。チューバならBb管、C管、F管など)トロンボーンであればF管アタッチメント付きのテナーバストロンボーン1本で、ある程度活動できてしまうため、もっとも安上がりな楽器の一つと考える説もある。


弱音器の種類は色々ある。もっともポピュラーなのは音を抑えめにするストレートミュートだが、ほかにも、奇妙な音に変化させるカップミュート、かぶせたり開いたりして音を変化させるプランジャーミュートなどもある。ミュートの材質はファイバー、木等もあるが、金属製も多い。ハンドオーバーベル奏法と言って、左手をベルの穴にかぶせて音を抑える奏法もある。ちなみに、プランジャーミュートが手に入らない場合、トイレ掃除用の吸盤から、棒の部分をナイフで切り離したもので代用できる。使用済みの場合は、よく洗浄する事を推奨、また、トイレ掃除担当者に事情を話して許可を得る事。くれぐれも学校の備品を勝手に壊さないように注意したい。


トロンボーン属の楽器としては、アルトトロンボーン、テナートロンボーン、テナーバストロンボーン、バストロンボーンなどがある。また、スライドトランペットも、構造上、トロンボーン属と考える説もある。


手入れ方法としては、スライドグリス等をチューニング管に塗る、F管アタッチメントのバルブへの注油、スライド管の洗浄(水で薄めた中性洗剤で洗い、水洗いして良く乾かすなど)、シカの皮や楽器用クロスで表面を磨くなどがある。特に野外演奏の後は、スライド内管は洗っておいた方が良い。砂ボコリなどで、楽器をいためないためである。


保存に関しては、音の高さがおかしくならないよう、直射日光を避け、スライドの水分を拭き取って乾燥後、専用のケースに収納する事。よけいな物をケースに一緒に入れておくと、飛び出して傷の原因になることもあるので注意したい。万が一、楽器を何かにぶつけてへこませてしまった場合、専門の業者にいち早く頼み、余計な汚れなどが内部に溜まらないうちに修理しておきたいものだ。

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