施設入居時などに、環境が変わったことが契機となり、認知症の行動・心理症状(BPSD)がひどくなり、昼夜問わず暴れて手がつけられなくなる方がいます。当院では、施設の窓から飛び出してしまった方、介護者の首を絞めた方、ドアを蹴ったり椅子を投げたりした方を経験しています。 そのような時は、まずは非薬物療法(ユマニチュードなど)で対応すべきですが、非薬物療法だけで全てを解決できるわけではないので、薬物療法を行わざるを得ません。 今回は、当院における、認知症のBPSDに対する薬物療法についてまとめてみました。 ・コリンエステラーゼ阻害薬(アリセプト、レミニール、リバスタッチ)は興奮、不穏、易怒性、攻撃性な…