チョン・ミョンフン(Chung Myung-Whun 1953.1.22-) →異表記チョン・ミュンフン
韓国出身の指揮者、ピアニスト。現在はアメリカ国籍。 ヴァイオリニストのチョン・キョンファは姉。
フランス国立放送フィルハーモニー管弦楽団音楽監督、ソウル・フィルハーモニー管弦楽団音楽監督、東京フィルハーモニー交響楽団桂冠名誉指揮者。
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2024年2月25日 東京フィルハーモニー交響楽団 オーチャードホール指揮 チョン・ミョンフンベートーヴェン 交響曲第6番 田園ストラヴィンスキー 春の祭典 先日、暗譜の必要性について記事を書いた。「あえて、わざわざ『暗譜する』という作業を行って、公演に臨む」その必要性について、疑問を呈したわけである。 本公演でチョン・ミョンフンは、ベートーヴェンもストラヴィンスキーも、暗譜で指揮を行った。いささかの揺るぎもない確信のタクトを見て、思った。彼の場合、「一生懸命覚えました」ではなく、長年に渡って作品に取り組み、スコアを見続け、公演を重ねてきたその積み上げの経験によって、もう頭の中に完璧に入っちゃ…
2023年7月23日 東京フィルハーモニー交響楽団 オーチャードホールヴェルディ オテロ(コンサート形式上演)指揮 チョン・ミョンフン合唱 新国立劇場合唱団グレゴリー・クンデ(オテロ)、小林厚子(デズデモナ)、ダリボール・イェニス(イアーゴ)、相沢創(ロドヴィーコ)、フランチェスコ・マルシーリア(カッシオ)、村上敏明(ロデリーゴ)、中島郁子(エミーリア) 他 チョン・ミョンフンの演奏会形式によるヴェルディ。昨年の「ファルスタッフ」に続き、今年は満を持して、ついに「オテロ」! ・・と言いたいところだが、チョンのオテロは、2013年、フェニーチェ歌劇場来日公演で既に披露済だ。で、この時オテロ役を歌…
2022年10月24日 東京フィルハーモニー交響楽団 オーチャードホールヴェルディ ファルスタッフ(オペラ演奏会形式)指揮・演出 チョン・ミョンフン合唱 新国立劇場合唱団セバスティアン・カターナ(ファルスタッフ)、須藤慎吾(フォード)、小堀勇介(フェントン)、清水徹太郎(カイウス)、砂川涼子(アリーチェ)、三宅理恵(ナンネッタ)、向野由美子(メグ)、中島郁子(クイックリー夫人) 他 定評のあるチョン・ミョンフンのオペラ。今回はヴェルディの最後の作品となった傑作ファルスタッフを、チョン自身が初めて手掛けるというチャレンジ。もっとも、どうやらこの先ベネチア・フェニーチェ劇場の上演で指揮をするらしく…
2022年5月22日 東京フィルハーモニー交響楽団 オーチャードホール指揮 チョン・ミョンフンフォーレ 組曲ペレアスとメリザンドラヴェル ダフニスとクロエ第二組曲、ラ・ヴァルスドビュッシー 交響詩 海 チョン・ミョンフンはソウル生まれの韓国人だが、幼少期に家族とアメリカに移住し、そのまま国籍も取得。チャイコフスキー国際コンクールもアメリカ代表として出場しているので、私はてっきりアメリカ在住の人なのかと思っていた。そしたら、聞いた話によれば、彼はパリ在住なんだってさ。東京フィルを振るために来日するのも、大抵はパリからやって来るそうだ。まあ確かに明らかに欧州での活動が顕著だし、パリ・オペラ座やフラ…
今月の東京フィル定期演奏会でマーラー交響曲第3番を振る予定だったチョン・ミョンフンの来日が叶わず、昨日に公演中止が発表された。これはある程度、いや、完全に想定されていたことだった。オミクロン株対策として政府が導入した外国人入国禁止措置は、当初は12月末までだったが、当然これに留まらず、1月も継続。更なる再延長も不可避の情勢だった。外国人指揮者やソリストなど演奏家を招く予定だった主催団体は、相次いで公演中止や演奏家の代替を発表。我々ファン、愛好家も、「こりゃ東京フィルのチョン・ミョンフンもダメだわな・・」ととっくに諦め、冷静に状況を見つめていたのであった。 にも関わらず、当の主催者である東京フィ…
2021年9月19日 東京フィルハーモニー交響楽団 オーチャードホール指揮 チョン・ミョンフンブラームス 交響曲第3番、第4番 7月に1番2番を聴いた時もそうだったが、指揮者とオーケストラの結び付きの強固さ、相互信頼の深さを目の当たりにし、聴いていて熱い物が込み上げてくる。「この指揮者にどこまでも付いて行く」、もっとオーバーに言えば「この指揮者のためなら死ねる」とでも決意しているかのような東京フィルの献身的な演奏姿勢は、単なるあっぱれを越えて、感動的でさえある。 チョンはこのような結び付きを「ファミリー」と称しているようだが、私にはその献身さをもたらした絆が何となく理解できる。 家族というのは…
2021年7月4日 東京フィルハーモニー交響楽団 オーチャードホール指揮 チョン・ミョンフンブラームス 交響曲第1番、第2番 チョン・ミョンフンが東京フィルのスペシャル・アーティスティック・アドバイザーに就任したのが、2001年。つまり、共に歩んで20年、ということになる。 今回の公演(この日だけでなく、東京オペラシティホール、サントリーホールでも行われた一連の定期公演)は、その強固な絆が実を結んだ最高の結晶と言えるのではなかろうか。両者の幸福な関係は、ついにここに極まったのだ。 揺るがぬ信頼の証がはっきりと見え、そして聴こえた。もちろんリハーサルの段階から厳しく練習を積み上げ、着実に音楽を構…
世界の一流オケのHPを一回りして見ました さすがに世界の主要オケの中にはライブ配信に対応しているところは少なくないようである。中にはニューヨークフィルのようにcoming soonのところもあるが、大抵のところは何らかのライブ配信を始めており、しっかりと有料化に踏み切っているところも少なくない。 www.concertgebouworkest.nl そんな中でロイヤルコンセルトヘボウ管弦楽団のサイトで無料配信されているチョン・ミョンフン指揮の無観客コンサートの模様があったのでそれを視聴。なおサーバが貧弱なのか通信回線に問題があるのか、途中で凍ったりすることもあったし、映像のレベルも今ひとつなの…
東京にコンサートツアーへ繰り出す この週末は東京に飛ぶことにした。東京は先月遠征したばかりだが、実はこの週末の東京遠征の方が先に決まっており、先月の東京遠征はシカゴ響の演奏会の決定で急遽予定が組まれたというのが真相だったりする。 今回の東京遠征の目的は都響のライブ。都響のライブは以前に大阪公演を聴いただけだが、さすがに都響は上手いということを感じたので是非とももう一度ライブに行きたいと考えた次第。それが先月の急遽の東京遠征の際に都響のライブを日程に組み込んだので、今回の遠征は最初から趣旨が曖昧になってしまっている。そこで都響のライブだけでなく、他のライブも組み込んで三連チャンということにした。…
2月27日(火)、東京オペラシティコンサートホールで行われた東京フィルハーモニー交響楽団の演奏会を聴きに行った。 この日は、妻の実家に行ったり、家で、うらやすシンフォニエッタの曲をさらったりしていたので、東京へ行くのは純粋に演奏会のためだけ。16時を過ぎて家を出た。 東京オペラシティに着き、大戸屋で夕食をとった後、コンサートホールへ。 プログラム冊子から。 ●東京フィルハーモニー交響楽団 第160回東京オペラシティ定期シリーズ 日 時 2024年2月27日(火) 18:15開場 19:00開演 会 場 東京オペラシティコンサートホール 指 揮 チョン・ミョンフン 管弦楽 東京フィルハーモニー交…
北海道・旭川市でFM番組(*)のパーソナリティをつとめるアサリ(浅利 豪)と、経営学者のコーキ(佐藤 耕紀)によるクラシック音楽談義。2人は高校の同期で、かれこれ40年のつきあい。 * FMりべーる「クラシックにくびったけ」 https://fm837.com/program/classic-ni-kubittake/ https://clatake837.amebaownd.com/ コーキ 極上に美しいのが、チョン・ミョンフン(Myung-Whun Chung、1953年~)指揮のパリ・バスティーユ管弦楽団(1992年、ミョンフンが39歳になる年)。 チョン・ミョンフンは韓国の出身で、「チ…
鍵盤の魔術師 CYPRIEN KATSARIS 《主催者》 シプリアン・カツァリスは、フランスを代表する世界的なピアニストの一人です。 《鍵盤の魔術師》との異名をもつ、その超絶技巧の技術力はもちろん、フランス人らしい詩人のような演奏技法から多くのメッセージを感じさせてくれるピアニストです。 カツァリスの手から繰り出される魔法のようなピアノの音色と、それに乗せられた深みあるメッセージを、是非生演奏で体験してみてください。 【日時】2023.12.2.(土)18:30〜 【会場】葛飾シンフォニーヒルズアイリスホール 【出演】シプリアン・カツァリス CYPRIEN KATSARIS シプリアン・カ…
2020/01/25(土) フィルハーモニア管弦楽団 兵庫県立芸術文化センター KOBELCO大ホール 開演 15:00 管弦楽:フィルハーモニア管弦楽団 指揮:エサ=ペッカ・サロネン ヴァイオリン:庄司 紗矢香 シベリウス/交響詩「大洋の女神」作品73 ショスタコーヴィチ/ヴァイオリン協奏曲 第1番 イ短調 作品77 ストラヴィンスキー/バレエ音楽「春の祭典」 2021/04/17(土) N響 4月公演 東京芸術劇場 コンサートホール 開演 14:00 管弦楽:NHK交響楽団 指揮:鈴木 雅明 オーボエ:吉井 瑞穂 ハイドン/交響曲 第95番 ハ短調 Hob.I:95 モーツァルト/オーボエ…
タダ券をもらったのでコンサートに出向く 今日は大阪まで江陵市交響楽団のコンサートに出向くことにした。このコンサートのことは知ってはいたが、韓国の地方都市のオケとなるとS席6000円と言われても食指が動かず、パスする予定でいた。しかし私と同じ感覚の者が多いのか、予想以上にチケットの売れ行きが悪かったと見える。さすがに直前になってあまりにガラガラだと体裁が悪いと考えたか、チケットぴあなどで派手にタダ券を配っていた。そこで私はプログラムに興味があったことから「まあタダなら良いか」と応募した次第。ちなみに指揮は巨匠チョン・ミョンフンの息子のチョン・ミンだが、彼の演奏は以前に聞いたのはイタリア交響楽団の…
こんばんは、茅野です。 レビューラッシュです。なんとか乗り越えて参りたいところ。執筆速度が試されています。 先日は東京フィルの定期演奏会から、オペラ『オテロ』にお邪魔しました。少し遅くなってしまいましたが、7月27日の回で御座います。 この間、 NTLive で演劇版の『オテロ』を拝見したので、一種の見比べということで。 ↑ 『オテロ』な7月。作中の季節っていつなんでしょうね。 オペラの方の『オテロ』はかなり久々です。16/17シーズンの新国以来でしょうか(当時まだ高校生でした)。 こちら、新国にしては珍しく美術が非常に凝っていて美しいですよね。 新国での再演も待ちつつ。 今回はこちらの公演の…
【日時】2023.7.23.(日)15:00〜 【会場】渋谷・オーチャードホール 【原作】シェイクスピア『オセロ』 【台本】アッリーゴ・ボーイト 【演目】ヴェルディ作曲歌劇『オテロ』 全4幕(演奏会形式) 【上演時間】一幕+二幕(65分)休憩(20分)三幕+四幕(68分) 【開演、終演】15:00 ~17:40 【管弦楽】東京フュイルハーモニー交響楽団 【指揮】チョン・ミョンフン 【出演】 ⚪クレゴリー・クンデ(オテロ、将軍)テノール ⚪小林厚子(デズデーモナ、その妻)ソプラノ ⚪ダリボール・イェニス(イアーゴ、旗手)バリトン ⚪中島郁子(エミーリア、その妻)メゾ・ソプラノ ⚪フランチェスコ・…
こんばんは、茅野です。 毎晩コンサート、オペラ、演劇に通っています。充実した夜です。しかしレビューを書かないと忘れるので、急いで書かねば……。レビューは苦手意識があるので少し気が重い。 というわけで先日は NTLive の演劇『オセロー』にお邪魔しました。珍しく、ヴェルディのオペラではない方です。 前述のように、ソワレの予定が立て込んでいたので、最終回駆け込み(物理)です。走りました。予告が意外と長かったので、走らなくても良かったかも。 今回はこちらの雑感を簡単に記して参ります。それでは、お付き合いの程宜しくお願い致します。 ↑ もうタイトル見るまでも無く『オセロー』だな! とわかる良ポスター…
雑記 当時感想が書けなかった2公演(オペラみたいな何かと演奏会形式のオペラ)の感想を今更ながら お世話になっております。 三島で御座います。 感想を書かなかった公演の感想を今更ながら書きます。 それではいってみよー。 2022年10月20日(木)19:00公演 東京フィルハーモニー交響楽団定期演奏会 ジュゼッペ・ヴェルディ作曲 ファルスタッフ(演奏会形式) チョン・ミョンフンさん(以下敬称略)指揮による東京フィルハーモニー交響楽団の演奏会形式のオペラ上演でした。ファルスタッフはヴェルディ先生の人生で最後に作曲されたオペラです。喜劇です。めっちゃ楽しいです。 その①ミョンフンミンノリノリ 堅苦し…
2023年5月28日 ヘッセン州立劇場(ヴィースバーデン)《ヴィースバーデン国際5月音楽祭》ワーグナー トリスタンとイゾルデ指揮 アレクサンダー・ジョエル演出 ウーヴェ・エリック・ラウフェンベルクアンドレアス・シャーガー(トリスタン)、マグダレーナ・アンナ・ホフマン(イゾルデ)、パク・ヨンド(マルケ王)、カトゥーナ・ミカベリーゼ(ブランゲーネ)、アーロン・カウリー(メロート)、トーマス・デ・ヴリース(クルヴェナール) 他 ヘルデン・テノールの雄、ドイツが誇る最強ジークフリート、A・シャーガーの一人勝ち公演かと思いきや・・・。 イゾルデ役のM・A・ホフマン!びっくりした。意外や意外、見事なイゾル…
2023年5月20日 ライプツィヒ歌劇場ブリテン ピーター・グライムズ指揮 クリストフ・ゲッショルト演出 ケイ・リンクブレンデン・グンネル(ピーター・グライムズ)、マルティナ・ヴェルシェンバッハ(エレン)、トゥオマス・プルショ(バルストロード)、カトリン・ゲーリング(セドリー夫人)、ランドール・ヤコブシュ(スワロー) 他 マーラー国際フェスティバルを鑑賞するために訪れたライプツィヒであるが、初日の鑑賞はなぜかブリテンのオペラ(笑)。 ちなみにフェスティバルとしては、同日、チョン・ミョンフン指揮ロイヤル・コンセルトヘボウ管によるマーラー交響曲5番のコンサートがあった。つまり、本当は「コンヘボのマ…
2023年5月7日 三河市民オペラ アイプラザ豊橋ジョルダーノ アンドレア・シェニエ指揮 園田隆一郎演出 高岸未朝管弦楽 セントラル愛知交響楽団合唱 三河市民オペラ合唱団笛田博昭(アンドレア・シェニエ)、今井俊輔(カルロ・ジェラール)、小林厚子(マッダレーナ)、加藤のぞみ(ベルシ)、谷口睦美(コワニー伯爵夫人)、相可佐代子(マデロン)、池内響(ルシェ)、杉尾真吾(マテュー)、中井亮一(密偵) 他 この市民オペラのことを「所詮はローカル」などと、決して侮ってはならない。東京でも大阪でも名古屋でもない、豊橋という都市で開催されたオペラ公演に、日本を代表する歌手たちが集結した。6日(土)、7日(日)…