ウェス・アンダーソン監督の映画を最初から最後までちゃんと観たのは、この『ダージリン急行』が初めてだ。過去に『グランド・ブダペスト・ホテル』と『ムーンライズ・キングダム』を途中まで観てやめてしまった。なんとなく映画のテンションについていけなかったのだ。独得で個性的な世界観を持った監督だと思ったが、自分には合わなかった。『ダージリン急行』も、やはり自分には合わなかった。最後まで観るのが苦痛だった。90分程の映画だが、時間以上に長く感じた。特に後半の3兄弟の列車を降りてからの展開が異様に長く感じた。 それでも、なんとか最後まで観た。苦痛を感じたけれど、「面白くない」とは思わなかった。こういう感覚も珍…