『セビリアの理髪師』(フランス語 Le Barbier de Séville イタリア語 Il Barbiere di Siviglia)
1.フランスの劇作家、カロン・ド・ボーマルシェ(1732-99)の戯曲。1775年作。 2.ボーマルシェの同名戯曲にもとづくオペラ。パイジエッロが作曲したが(1782年初演)、通常はロッシーニの作品を指す。1816年、ローマで初演。
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『セビリアの理髪師』の一場面 「フィガロ三部作」の第一作 1772年、ボーマルシェは、かつて妹の名誉を救うために滞在し、元婚約者と裁判で闘った地、スペインでの体験をもとに、オペラ・コミック『セビリアの理髪師 または無益の用心』を書きました。 これがイタリア劇団から上演を断られたあと、喜劇として作り直し、コメディ・フランセーズに持ち込みました。 いったん上演が決まったものの、ボーマルシェはショーヌ公爵やグズマン判事との係争を抱え、当局からトラブルメーカーと目されて上演は禁止。 その後、王の密使としての仕事が忙しく、この作品は放っておかれましたが、1775年にようやく初演ができました。 なかなか上…
< 住宅街を歩いて角を曲がれば そこには必ず調剤薬局と美容院があるような気がします > いつのまにか、理容院じゃなくって美容院へ行く男ってうのも増えてきているんですよね。 そういう話をカウンターで聞かされました。 その居酒屋さんでは誰からも「サンシくん」って呼ばれている三枝(さえぐさ)くんは、失礼ながら特にオシャレなヤツっていう印象の無いミソジ男。 中肉中背、美男子でもブ男でもなく、フツーの人です。見た目だけの話ですけどね。普通。土曜日の晩でした。カウンター席で隣り合いました。ま、時々そうなります。 カウンター族はだいたい独り呑みですからね、顔馴染みも何人か出来てきますし、隣り合えばバカ話もし…
ジョヴァンニ・パイジエッロ(1740-1816) 18世紀そのままの劇場 『フィガロの結婚』は、スウェーデン、ストックホルム近郊のドロットニングホルム宮廷劇場での演奏を中心にご紹介してきましたが、この劇場の特徴がよくわかる動画を見つけましたのでご紹介します。 18世紀のオペラの台本は、急な舞台転換が目まぐるしく、現代の演出家、舞台装置係を悩ませ、結局殺風景な舞台になりがちなのですが、奇跡的に18世紀そのままの姿を残したこの劇場の舞台装置で、それがなぜ可能だったのかが、よく分かります。 全て人力ではありますが、すぐに舞台が変わったり、また嵐などの音響効果や、突然神様や亡霊が現れる奈落の仕組みなど…
こんにちは!koemo(くぅも)です。 サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂やウフィツィ美術館など、フィレンツェの王道コースを巡るとどうしても影が薄くなってしまいますが、穴場的観光地としておすすめしたいのがサンタ・クローチェ教会です。
【日時】2024年4月17日 [水] 14:00〜 【演目】ジュゼッペ・ヴェルディー作曲、歌劇アイーダ全四幕 【上演時間】3時間50分 〇第一幕14:00〜14:40(40分) 〇第二幕15:00〜15:45(45分) 〇第三、四幕16:05〜17:15(70分) 各幕間に20分の休憩時間有り 【管弦楽】東京春祭オーケストラ 【指揮】リッカルド・ムーティ 【合唱】東京オペラシンガーズ 【合唱指揮】仲田淳也 【登場人物】 アイーダ:エチオピアの王女。エジプトに 【出演(配役)】 ○アイーダ(ソプラノ)マリア・ホセ・シーリス 〈Profile〉 今日を代表するソプラノ歌手の一人として認められ…
「首飾り事件」の首飾りのデザイン画 「首飾り事件」の発覚 1785年夏、王妃マリー・アントワネットは、ボーマルシェ作の喜劇『セビリアの理髪師』を、プチ・トリアノン宮殿の自分専用の劇場で、自ら上演するのに夢中になっていました。 ベルタン嬢にコスチュームを作らせ、コメディ・フランセーズの演出家を呼んで、演技指導を受け、稽古に励んでいました。 ところがある日、首席侍女のカンパン夫人が稽古に遅刻してきました。 どうしたの、と問うと、トラブル発生です、という報告。 出入りのユダヤ人宝石商人ベーマーがやって来て、『王妃が分割払いで購入した非常に高価なダイヤモンドの首飾りの支払いがないので、このままでは破産…
『DOGMAN ドッグマン』を観る。「ジョーカー」だと思って観に行ったらあまりの「101匹ワンちゃん」ぶりに、途中から「なんでこれディズニー配給じゃないんだろう」と思うぐらい。賢い犬が次々出てくるもんだから、残酷シーンのはずなのに10秒に1回の頻度で「可愛い」と呟かざるにはいられず、感情がおかしくなりそうな映画だった。特にラストがめちゃめちゃ良くて、余韻に浸りながら家路につきたかったぐらい。そこまで期待してなかったから10分後に別スクリーンで本命の『映画 ハイキュー』観るっていうハードスケジュールだったのよ(ごめんね、リュック・ベッソン)。ほんとこんな映画だとは思わなかった。予告、二種類作って…
細やかな演出やバックグラウンドストーリー(BGS)で私たちを深く楽しませてくれる東京ディズニーリゾート。 何気ないところに隠されたストーリーを知ると、パークをもっと楽しめます。 実は、BGSが設けられているのはアトラクションだけではありません。 レストランやショップにもストーリーが隠されているのです。 本記事では、東京ディズニーシーの顔とも言えるテーマポート:メディテレーニアンハーバーにある14のショップのBGSをご紹介していきます。 背景を知れば、お買い物がもっと楽しくなるはず。 ぜひ最後までご覧くださいませ。 メディテレーニアンハーバーについて メディテレーニアンハーバーにある14のショッ…
ヨークタウンの戦いでフランス軍(左)、アメリカ軍(右)に降伏する英国コーンウォリス将軍 風雲急を告げる新大陸 王や王妃のスキャンダル暴露防止のため、王の密使となって度々英国に乗り込んで活動したボーマルシェ。 彼が次にのめり込んだのは、なんとアメリカ独立の支援でした。 『セビリアの理髪師』『フィガロの結婚』の作者が、ここまで歴史に食い込んでいたとはあまり知られていないでしょう。 当時、フランスは七年戦争で英国に負け、特にアメリカ新大陸の植民地をかなり英国に奪われてしまいました。 また、ドーバー海峡に面したフランス領、ダンケルク要塞の破却も、パリ講和条約で決められ、さらに英国監視官の常駐まで認めさ…
A MINGLED CHIME 31. A STRANGE MISSION 後半 359 For my second symphony concert at the Augusteo I eschewed anything in the way of dangerous novelty, relying upon pieces which had the maximum of “cantilena” and the minimum of polyphonic complexity. About the most advanced item in the program was Balakire…
プロローグ 新型コロナパンデミックによる行動制限がようやく緩和されてきていた2022年末、オペラ仲間の友人Nさんから「マキシムに日本でリサイタルをする話をつけてきた。チケット販売など催事運営はクラシック名古屋に依頼する。できれば満席の会場で歌ってもらいたいので、広報について相談にのってほしい」と話をされた。私は「誰かを応援している人を応援する」ことをモットーとしているため、迷うことはなく、出来る限りの協力をする、と答えた。すでにツアータイトルとプログラムはマキシムが決めていた。その内容でリサイタルをしたい、という強い希望が感じられたし、日本のベルカントオペラファンが満足する内容だと思った。マキ…
【第1話】1/14放送(視聴率11.4%) 【第2話】1/21放送(11.1%) 【第3話】1/28放送(10.9%) 【第4話】2/4放送(10.6%) 【第5話】2/11放送(10.0%) 【第6話】2/18放送(10.8%) 【第7話】2/25放送(10.9%) 【第1話】1/14放送(視聴率11.4%) ドラマによると、クラシック音楽のファンは人口の1%しかしないらしいです。ほんと~~~? 私は詳しくはないけれどその1%に入っていると思うので、こういうドラマはひいき目に見てしまいます。 設定が『リバーサルオーケストラ』に激似でも全然いいw ドラマの中でオーケストラの演奏が見られるのが嬉…
私がもっとも好きな女性作家はヴァージニア・ウルフかマルグリット・デュラスかということになるのですが、とにかく、すごい映画だった。話の筋を知っていてこれだけショックを受けるとは。デュラスの脚本がすばらしい。小津安二郎好きなデュラスだけあって、カメラワークもどこか小津的である(人物の配置、風景)。 最初はセリフが極端に抑制されていて、話が進むにしたがって多弁になる。主人公のテレーズが、夫かもしれないと思った浮浪者のあとをつけるときの二人の距離感なんかがすばらしい。浮浪者の奇妙な行動(雑誌の切り抜き作業、顔の洗い方の丁寧さとか)が、後の重要な伏線になっている見事さ。 夫の伯母といとこを呼んで夫かどう…
ボーマルシェ 宮廷の寵児に、嫌がらせの数々 時計職人から、一気に国王の姫君たちのお気に入りにまでなった、カロン・ド・ボーマルシェ。 そんな宮廷の寵児には、廷臣たちの嫉妬や陰謀、陰口が待っていました。 ある貴族は、ボーマルシェに恥をかかせようとして、自分の懐中時計が壊れたから、直してくれたまえ、と満座で迫ります。 お前はしょせん職人上がりではないか、というわけです。 ボーマルシェは、自分不器用ですから、と辞退しますが、貴族はここぞとばかりに強要します。 すると、彼はわざと手から時計を落とし、高価な時計は床で壊れてバラバラに。 「ほらご覧なさい、自分は不器用だからと申したではござらぬか」と、呆然と…
「さよならマエストロ 父と私のアパッシオナート」いよいよ今日から放送です。マエストロの西島さん、本当にめちゃくちゃ楽しみです。 公式関連、西島さんのインタビュー等、見つけたら随時追加します。 津田寛治さんのインタビュー。 https://x.com/thetvjp/status/1761149182361161761?s=46&t=GC5ALVutwsvNGQ5EnbQWfA オーケストラの団員役で、音楽家や音大の方々が参加されているのですが、その方々にも助けられていて。役者とは違って“爪痕を残そう”みたいなことを思っていない感じがすごくすてきなんですよ。“ここにある大きな幸せ”の一部になろう…
プチ・トリアノンの「王妃の劇場」 王妃の作った「演劇部」 1779年、王妃マリー・アントワネットはお芝居づいていました。 パリのオペラ座でやっている演劇やオペラを、自分とその取り巻きで上演しようというのです。 さながら、自ら部長を務める「宮廷演劇部」を創る、といった感じです。 音楽好きのハプスブルク家では、先祖の〝バロック大帝〟レオポルト1世が自らオペラを作曲、オーケストラを指揮、また時には舞台に立つほどで、その子孫たちも、祝い事などでの余興で演技をすることはよくありました。 皇帝ヨーゼフ2世の再婚の祝典オペラでは、弟レオポルト2世が指揮し、妹マリー・アントワネットも舞台に出ました。 そして拍…
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