assnnah السّنّة النبوية
スンナとは、シャリーアと呼ばれるイスラーム法の法源の一つ。クルアーンと同じく第一次的法源に上げられ、第二次的法源のイジュティハードとは一線を画す。同じ第一次的法源として、クルアーンとほぼ同等の価値を持つ。法学上の意味は、ムハンマドから発せられたクルアーン以外の言葉、行為、決定を示す。
その明証性はクルアーンによって明らかにされている。『使途に従う者は、まさにアッラーに従う者である』(婦人章80)『言ってやるがいい。「アッラーと使徒に従いなさい」』(イムラーン家章32)
スンナの伝承のされ方は、口承が基本となっている。この口承のなされ方で「ずっと大勢で伝わった」「最初は一人が聞いて、あとはずっと大勢で伝わった」「最初から一人で、ずっと一人で伝わった」の3種類がある。当然、前者の方が信憑性は高い。中には贋物もあるが、口承は様々なルートで伝わったため贋物かどうかはクルアーンや他のスンナとの比較で検討される。
ムハンマドの行為全てがスンナになるわけではなく、例えば、人間としての行為や彼の采配、彼独自の行為はスンナとはならない。また、ムハンマドの行為そのものが記録されたのがハディースであり、その中で法源となったものがスンナという厳密な違いも存在する。
※参考文献 奥田敦 イスラーム法講義概要集