Stéphane Mallarmé (1842-1898)
19世紀フランスの詩人。 その作品は象徴詩と呼ばれ 難解とも言われるが 現在に至るまで詩のみならず分野を超えて多大な影響を与えている。 代表作は『半獣神の午後』。 これにはドビュッシーも曲をつけている。 また別にドビュッシー ラヴェルらの歌曲もある。 →マラルメも参照。
ビードロ、ぎやまん、硝子 うつせみのあなたに 山のあなたの空遠く あなた(かなた)・彼方・貴方(貴男・貴女) マラルメとうつせみ ビードロ、ぎやまん、硝子 ガラス。硝子。ビードロ。ぎやまん。 ガラスという言葉で、ビードロという言葉を思い出しました。あれもたしかガラスじゃないか――と辞書で調べてみるとポルトガル語から来ているらしいのです。 西洋の事物が日本に渡来する順では、ポルトガル語が先でオランダ語が次だと学校で習った記憶があります。キリスト教の布教と経済活動つまり交易が目的だったわけですね。 ガラスを意味する上の言葉の中では「硝子」が気に入っています。 * ガラスという意味である「ぎやまん」…
森開社上梓。ヴィリエ・ド・リラダン伯爵とステファヌ・マラルメの間に交わされた書翰集。互いの存在が、彼岸世界の詩人らをして、しばし現世にとどまる理由にすら成り得た友情。手紙は歯抜けで、内容に満足はしていないが、それでも示唆に富むものであった。 以下、若きヴィリエがマラルメにおくった文をみて欲しい。 ああ!二人だけで、取分け心地好い夕方を過ごせたらばと思う。なぜならあなたの言うこと為すことを私がどんなに愛しているかお分かりでしょう! 人はヴィリエの「逆説」や「韜晦」に眩惑されている。これらはブルジョワどもに笞搏つため、彼が用いた已無き武器に過ぎない。彼の魂の裡の熱き涙をこそ、人は知るべきである。 …
ヴィリエを偲ぶステファヌ・マラルメによって、1890年2月にベルギーで行われた講演のテキスト。その翻譯の森開社による上梓。随分と前に神保町の田村書店で購入して目を通したが、覚書を遺していなかった。翻譯が拙く読み難いテキストである。 彼の読書量は厖大なもので、しかも一読紙背に徹し、(...)とくに好んだのは人間の潜在的な偉大さに関わりのあるものでした。その偉大さが現われる可能性を、歴史のなか、精神のなかにさぐり、現世において偉大さが実現されるのを疑うようになりました。 ひたすらおのれの夢のなかだけに生きてきた男が、五十二歳で(これまで戦いに明け暮れてきたため)年齢も定かならぬほど老けこみ、(..…
岡本 太郎氏による対極主義ー『創作者の体感世界』を読んで思う事ー 漫画家の鳥山明さん死去 68歳 「ドラゴンボール」など:朝日新聞デジタル (asahi.com) 「まる子」TARAKOさん、出身地・群馬で「夏休みコンサートの顔」…訃報に「今までありがとう」 : 読売新聞 (yomiuri.co.jp) オレたちひょうきん族でアダモちゃん…島崎俊郎さん死去、68歳 : 読売新聞 (yomiuri.co.jp) かうして今世間では六拾代や七拾代が次次と没しある種の違和感のやうなものを感じさせても居る。 其れはどんな違和感かと言えば所謂「平均寿命」に関する違和感です。 日本人男女の平均寿命、2年連…
【あ】アーモンドの樹(ウォルター・デ・ラ・メア)アイオワ野球連盟(W・P・キンセラ)愛しているといってくれ(マージョリー・ケロッグ)愛の果ての物語(ルイザ・メイ・オルコット)青い花(レーモン・クノー)赤い高粱(莫言)赤毛のサウスポー(ポール・R・ロスワイラー)悪魔なんかこわくない(マンリー・ウェイド・ウェルマン)悪魔に食われろ青尾蠅(ジョン・フランクリン・バーディン)悪魔の収穫祭(トマス・トライオン)悪魔のベッド(ジャン・レイ)悪魔はぼくのペット(ゼナ・ヘンダースン)悪夢の化身アシスタント(バーナード・マラマッド)明日に別れの接吻を(ホレス・マッコイ)熱い太陽、深海魚(ミシェル・ジュリ)あっぱ…
◆はじめに この記事はMADMAX2023に提出した「世界限界の向日葵と永劫回帰の櫻」について、解説を加える記事です。本作は芸術を主題としたサクラノ刻を題材にしています。 そのため、通常のMAD以上に芸術的な性質を持たせています。 簡単に言えば、美術史、哲学、詩、音楽等の知識を持つ批評家や作り手が解説を加えることで初めて価値を持つMADと言えます。 これは芸術全般の特徴で、フォービスムが何かを理解せずにマティスを見ても良さが分からない、オランピアの元ネタを理解しなければマネの革新性に気付けない、と同様に視聴者に一定の知識を要求するMADです。 写真が登場するまでの絵画は遠近法、陰影のつけ方等の…
こんにちは。RIYOです。今回の作品はこちらです。 クリスマスイヴ、貧しい木こりの子チルチルとミチルの部屋に醜い年寄の妖女が訪れた。「これからわたしの欲しい青い鳥を探しに行ってもらうよ」ダイヤモンドのついた魔法の帽子をもらった二人は、光や犬や猫やパンや砂糖や火や水たちとにぎやかで不思議な旅に出る。<思い出の国><幸福の花園><未来の王国>──本当の青い鳥は一体どこに?世界中の人々に親しまれた不滅の夢幻童話劇。 モーリス・メーテルリンク(1862-1949)は、ベルギーのガン(ヘント)でワロン・フラマン人(フランス語を話すゲルマン民族)のカトリック家庭に生まれました。母親は裕福な家柄で、父親は公…
新潟在住の女性の方がひたすら有り難い新潟情報を流しまくるというアカウント。 以下ツリーにて📝 #76新潟全国 りゅーとぴあ周辺💬会場は神社や公園や別の会館に囲まれた所にあるので、食べに出て帰ってくるには約1時間はかかるかも、、時間が無い場合は持参をオススメします🍙《アクセス》新潟駅万代口からバスで15~20分越後線白山駅(最寄り)から徒歩15分⚠️新潟駅は工事中 pic.twitter.com/FQro2jgmle — mk@11月は情報提供者 (@misaxophone) 2023年11月1日 こちらは非常にお勧めです!リプライには新潟の観光地、美味しいもの情報も!mkさん、本当にありがとう…
線と点で線状に並べていく 言葉は人の外にある外 「きょうから、黒いカラスは白いサギだ」 複製、拡散、保存される文字 本物(実物)のない複製の時代、起源のない引用の時代 文字は便利 一気に書かれたわけではない 活字は錯覚装置 「まばらにまだらに」が標準装備 点と線を面として眺める 染み、模様を眺める 文字や文字列や文章を見る、眺める、読む 言葉の夢、夢の言葉 線と点で線状に並べていく 文章は文字で書かれています。文章には始まりがあって終わりがあるのですが、「始まり」とは、書物であれば、冒頭の一文字、一語、一フレーズ、一センテンス、一段落、一章であるといえます。「終わり」も同様に、一文字、一語、一…
ステファヌ・マラルメ(柏倉康夫・訳)『賽の一振り』月曜社2022年3月18日第1刷発行を再読。「訳者解説」から。《 白地の上に黒で書かれた文字により、作品に可視的な律動をあたえることで、時間から脱せしめ、永遠へと昇華させること、音楽の持つ時間性を、活字の大小と余白の活用で、波動として氷づけにすること。マラルメが「賽の一振り」の紙面で実行したのは、まさしくこうした作業であった。 》 「III -2 文字によるバレエ」 57頁《 漆黒の天空に輝く星座は、マラルメがいままさに書こうとする作品のいわば陰画(ネガ)であり、その見取り図と思えたのではあるまいか。 》 「IV-4 満天の星」 63頁《 主(…
酒呑みに与ふる書 作者:マラルメ,村上春樹,川上未映子,角田光代,小池真理子,いしいしんじ,田村隆一,木山捷平,中島らも,谷崎潤一郎,森澄雄,岡田育,安西水丸,草野心平,菊地信義,夏目漱石,室生犀星,菊地成孔,藤子不二雄A,内田樹,鷲田清一,ボードレール,堀口大學,江戸川乱歩,佐藤春夫,井伏鱒二,吉行淳之介,開高健,伊集院静,北方謙三,松浦寿輝,古井由吉,島田雅彦,吉井勇,大伴旅人,折口信夫(訳),松尾芭蕉,佐伯一麦,福田和也,水上瀧太郎,吉田健一,丸谷才一,中村稔,大岡信,筒井康隆,ヴァレリー キノブックス Amazon 酒にまつわるエッセイ、詩歌、マンガのアンソロジー決定版! 大伴旅人、芭…
ステファヌ・マラルメ『詩の危機』の一節に,次のようなものがある. たとえば私が,花!と言う.すると,私のその声がいかなる輪郭をもそこへ追放する忘却状態とは別のところで,[声を聴く各自によって]認知されるしかじかの花々とは別の何ものかとして,[現実の]あらゆる花束の中には存在しない花,気持ちのよい,観念そのものである花が,音楽的に立ち昇るのである.(『マラルメ全集II』筑摩書房,1989,松室三郎訳) この詩では「花!」と発声しているのは「私」自身である.「花」という言葉は勿論その声を聴く各自に共有されている語彙で,それぞれがそれぞれの相異なる「花」という認識を持っている.「私」は敢えて「花!」…
(Facebook投稿記事) ジャック・デリダ「散種」より、「書物外 序文」のみ読了。この部分のみ、2回目の読了となります。 予め言っておきますが、この本はかなり難しいのでお勧めは出来ません。単に難しいというよりも、哲学書や聖書などの事前知識の必要性や、文言における一種の理不尽な難解さを感じます。(私は事前知識なしで読みましたが、想像力が鍛えられたかもしれません。) ロートレアモンの「マルドロールの歌」という散文詩に着想を受け、ステファヌ・マラルメの詩におけるテクストの構成を元に、「散種」と名付けた文章構造を見出すというものです。この序文では、そこに至るまでの経緯が書かれております。そして、過…
カルロス・シュヴァーベ「墓掘りの死」 (Wikipedia引用)象徴主義(フランス語: symbolisme; サンボリスムとも)とは、自然主義や高踏派運動への反動として1870年頃のフランスとベルギーに起きた文学運動および芸術運動である。象徴主義者を総称して「象徴派」(仏: symbolistes)と呼ぶ。「象徴主義」(symbolisme)という語は、1886年に「象徴主義宣言」« Le Symbolisme »を発表した詩人ジャン・モレアスが、「象徴」(symbole)という語の語源である「一緒に投げること」を利用し、抽象的な観念とそれを表現するべきイマージュの間に、これらの、「象徴主義…
掲載順ではヴェルレーヌからヴァレリーまで、生年順では1842年のマラルメから1877年生まれのオスカル・ミロッシュまで、19世紀末フランスに活躍した34名の詩人の作品を集めたアンソロジー。象徴派の詩人の詩作品の印象が強いが、デカダン派や牧歌的なフランシス・ジャムなど、異なった傾向で詩作していた詩人を取り込んで、なかなか味のある変わった取り合わせを見せてくれている。翻訳も全体的に平明で柔らかい訳で、マラルメやヴァレリーの作品でも味わいやすく、見通しもよい。田中淳一によるロートレアモンの抜粋翻訳など、切り出し方もうまく、軽やかな感覚にさせてくれる。同一傾向で単調にならず、異質なものが味わいを損ねる…