映画の保存所。各国・各時代の映画を収集・整理・保存し、非営利目的で上映する施設。主にフランス語圏で使われる呼び名で、英語圏ではフィルム・アーカイヴ(Film archive)と呼ばれることが多い。近年は、過去の優れたフィルムの復元、映画を通じた教育活動などその任務はさらに広がっている。もっとも有名なのは、1936年にアンリ・ラングロワらによって設立されたパリのシネマテーク・フランセーズである。
先日、映画「THEATERS」を観て、改めて全国にあるミニシアターを、ひとつでも多く訪れたいと思い、所用で出かけた名古屋にて鑑賞 劇場はシネマスコーレ 名古屋駅西口から歩いてスグ(3分?)の距離にあり、上映作品にも個性があるミニシアター 1983年、若松孝二監督が立ち上げた劇場で、これまで上映してきた作品を楽しんだ観客の想いが、床や壁に染み込んでいるような、雰囲気のある館内 名古屋と言えば、つい先月末、(シネマスコーレより一年前にオープンした)シネマテークが41年の歴史に幕を閉じたばかり 「映画館はシネコンがあれば良い」という考えは効率的なのだろうけれど、街の文化的な面白味においても、シネコン…
小林信彦『決定版・世界の喜劇人』が出版された。 もともと香港映画のホイ兄弟から入ったコメディ好きではあったけど、いわゆるクラシック喜劇に目覚めたのは、中学生の時に実家の書庫で発見した『世界の映画作家26 バスター・キートンと喜劇の黄金時代』がきっかけだ。そこからどうやって新潮文庫版の『世界の喜劇人』を発見したのかはよく思い出せない。とはいえ、隣町の本屋で購入したそれが、小林信彦およびマルクス兄弟とのファースト・コンタクトだった。つまり私はスクリーンやテレビ放送ではなく、「文献資料」から喜劇人を認識した世代なんですね。 しかし幸運なことに、時代はレンタルビデオ全盛期。ど田舎でも『我輩はカモである…
(写真)湯川秀樹による扁額「長竿石磯中」。 2024年(令和6年)3月、大分県日田市の日田市立淡窓図書館を訪れました。「日田市の映画館」に続きます。 1. 日田市立淡窓図書館 1.1 扁額「長竿石磯中」 1.2 進撃の巨人コーナー 1.3 郷土資料 2. 映画館名簿 2.1 『全国映画館録 昭和11年度』 2.2 『映画便覧 1963』 2.3 『映画館名簿 1992』 2.4 『映画館名簿 2010』 1. 日田市立淡窓図書館 1.1 扁額「長竿石磯中」 日田市立淡窓図書館という名称は、江戸時代の日田の儒学者である廣瀬淡窓(広瀬淡窓)に由来します。 図書館に入ると正面には「長竿石磯中」(ちょ…
一条真也です。『恐怖 ダリオ・アルジェント自伝』ダリオ・アルジェント著、野村雅夫+柴田幹太訳(フィルムアート社)を読みました。著者は1940年、イタリア・ローマ生まれ。世界中のクリエイターに影響を与える“ホラーの帝王”。映画プロデューサーの父親と写真家の母親を両親に持ち、新聞『パエーゼ・セーラ』で映画批評を担当したことから映画との関わりが始まりました。セルジョ・レオーネ監督作『ウエスタン』(1968年)でベルナルド・ベルトルッチとともに原案に携わり、以降数々の脚本を手がけました。『歓びの毒牙』(1970年)で映画監督デビューを飾り、『わたしは目撃者』(1971年)、『4匹の蠅』(1971年)の…
◎新作ロードショー パスト ライブス/再会 《4月5日(金)から 東京 Bunkamuraル・シネマ渋谷宮下ほかで公開》 移住によって離れ離れになった幼なじみのふたり。24年後、36歳の夏にニューヨークで再会する7日間を描く。(2023年 アメリカ=韓国 監督/セリーヌ・ソン) リンダはチキンがたべたい!(4月12日から 東京 新宿ピカデリーほかで公開)フランス発の長篇アニメ。ストライキで街中の店が閉まった日、父親との思い出のチキンを食べたい娘が巻き起こす騒動。(2023年 フランス=イタリア 監督/キアラ・マルタ、セバスチャン・ローデンバック) ラ・カリファ 《4月19日(金)から 東京 新…
「エッフェル塔~創造者の愛~」(原題:Eiffel、製作2021、劇場公開2023、フランス・ベルギー・ドイツ合作)を高崎市内のミニシアター、シネマテークたかさきで見る。映画は「高崎映画祭」の上映スケジュールの一環で限定上映。 フランス映画界期待の新鋭マルタン・ブルブロン監督が、長編3作目にしてスペクタクルとロマンスを融合させて映画化。 パリのエッフェル塔を設計したギュスターブ・エッフェルを主人公に、塔が完成するまでの苦難の日々と、ある女性への秘められた思いを、創作を交えて描いたラブストーリー。 出演は「タイピスト!」「キャメラを止めるな!」のロマン・デュリス、「ナイル殺人事件」のエマ・マッキ…
第37回「高崎映画祭」が23日から始まり、きのう24日に授賞式が高崎芸術劇場で開催され参加した。昨年同様、ブログ友のべべちゃん、地元群馬在住で映画音楽に詳しい徳さんとともにランチ、映画、市内散策、授賞式、飲み会など終日、楽しんだ。 イベントの進行中は会場での撮影は禁止。終了後のフォトセッションで、高崎市の名物「だるま」が登壇者に配られた後の撮影は許可されるというのが決まり。 1987年に電電公社(現NTT)の映画好きの有志によりスタートした高崎映画祭も、現在ではヨコハマ映画祭を並んで、日本の映画界では最も注目されている映画祭になっている。 年間70-80の映画のロケーション場所として高崎が利用…
◎新作ロードショー ビニールハウス 《3月15日(金)から 東京 シネマート新宿ほかで公開》 貧困のためビニールハウスで暮らす訪問介護士の女性。ある事故をきっかけに犯罪に手を染めていく。(2022年 監督/イ・ソルヒ) コール・ジェーン-女性たちの秘密の電話- 《3月22日(金)から 東京 日比谷 TOHOシネマズ シャンテほかで公開》 人工妊娠中絶が違法だった1960年代のアメリカで、道端に出現した貼り紙「妊娠?助けが必要?ジェーンに電話を」……女性の権利のために活動した人々の実話を映画化。(2022年 アメリカ 監督/フィリス・ナジー) パスト ライブス/再会 《4月5日(金)から 東京 …
〈2022年9月14日の記事〉 仏ヌーベルバーグを代表する監督 フランス・ヌーベルバーグを代表する監督で、『勝手にしやがれ』『気狂いピエロ』などの作品で世界の映画人に大きな影響を与えたジャン=リュック・ゴダールさんが13日、スイス西部の自宅で死去したことが遺族から発表された。 フランス新聞紙の報道では、死因は病気などではなくスイスで認められている尊厳死。関係者によるとゴダールさんは「疲れ切っていた」そうで、“死を選んだ人” が医師処方の薬物を自ら使用する「自殺幇助ほうじょ」によって命を絶ったという。 同志であるフランソワーズ・トリュフォーやクロード・シャブロルといった、ヌーベルバーグ主要監督の…
帰るのかよ…… www.cinematoday.jp
ランキング参加中映画 やっとこれで2回目。前回は3年前のシネマテークだったけど、その後ミニシアターとしてお役目を終え現在、新たにナゴヤキネマ・ノイとして再建中。 大好きな映画に、惑星ソラリスがある。映画館でもビデオでもDVDでもBlu-rayでも、そりゃ何度も観たよ。タルコフスキーの映画は、それだけだった。観たいのは山ほどあるのに。やっぱり、あの世界観は銀幕で観たい。 pic.twitter.com/wfGps7Fm8v — ∞音∞ a.k.a. 風*月(𝕗𝕦𝕙𝕘𝕖𝕥𝕤𝕦)𓆈 (@fuhgetsu) 2021年1月26日 今回は、パルコの中にあるセンチュリーシネマにて。 タルコフスキーは高校か…
◎新作ロードショー ローリング・ガール 《2月2日(金)から 東京 シネマート新宿ほかで公開》 韓国料理・キンパの店を任された女性が、様々な客との出会いを通して成長する。(2023年 韓国 監督/クァク・ミンスン) フジヤマコットントン 《2月10日(土)から 東京 ポレポレ東中野ほかで公開》 山梨県の障害福祉サービス事業所「みらいファーム」の日常を記録。農作物や花を育てたり、綿花を栽培し、糸にして織物にする日々。(2023年 日本 監督/青柳拓) Floating Holidays 《2月16日(金)から 東京 キネカ大森ほかで公開》 産業医から適応障害と診断され、療養生活を送る女性。弟との…
簡単に言い過ぎかもしれないが、ニュージャーマンシネマというのはナチスによって受けたダメージに対しての作家たちによる批判という側面はあると思う。アウシュヴィッツ以後に詩を書くのと同様、映画を撮ることも野蛮なのだ。ヒトラーが利用した映画メディアに対し、反省がなければ、どんな映画を作ってもプロパガンダと何ら変わらない。 ヴェンダースは元は画家を目指していたが、寒さを凌ぐために通ったシネマテーク・フランセーズで出会ったアンリ・ラングロワの影響で、映画作家を志したとも語っている。彼は根は典型的なアプレゲールではないか? 苦い敗戦国家のナショナリティを捨て、異国の文化に熱狂する。実際、彼は『世界の涯てまで…
1月6日(土曜日) レコード聴いたりギター弾いたりして午前中に指定していた宅配便を待つ。弦を張替えたてのギターは生音でも気持ち良い音がして好きだ。VIDEO GIRLで使ってるB.C.Richのギターは極太弦なので「こんなにペグ回していいんか?」と緊張する。今年もよろしくね。 宅配便が来ることはなく問い合わせてみると物流センターからドライバーが持ち出ししてなかったとのこと。忙しそうなので仕方ないこともあると思うんですがなんだかなぁ。とりあえず近くの営業所まで送ってもらって後で取りに行くことにした。何が起こるかわからないから予定を立てるのが苦手なんだなぁとつくづく思う。好きなことの予定は立てるの…
◎新作ロードショー 映画 ○月○日、区長になる女。 《1月2日(火)から 東京 ポレポレ東中野ほかで公開》 2022年の東京・杉並区長選で、接戦を制して当選した岸本聡子氏と、彼女を支えた地元住民たちの記録。(2023年 日本 監督/ペヤンヌマキ) 無理しない ケガしない 明日も仕事!新根室プロレス物語 《1月2日(火)から 東京 ポレポレ東中野ほかで公開》 北海道根室市を拠点とする社会人アマチュアプロレス団体の記録。普段は別の仕事を持つ人々がレスラーとしてリングに上がる。(2023年 日本 監督/湊寛) ただ空高く舞え 《1月6日(土)から 東京 新宿 K’s cinemaほかで公開》 インド…
「グロリア」という映画は当時から非常に話題になっていた映画で、私もず~~~と気になっていた映画です。 シャロン・ ストーンの映画の方を早く見ましたが、この映画も面白かったです。 本家本元の映画を5年ほど前に見ることが出来て、話題になるだけの映画だと思ました。 今覚えているのは、子供を預かってくれと頼まれたときにヒロインが「あんたとこのガキはこましゃくれの可愛げのないガキだから面倒を見ることは嫌だ」みたいな事をずけずけと言っていたのを思い出しました。 これから凄惨な殺しが始まるのに「クス」と笑ってしまったのを覚えています。 とてもいい映画です。 『グロリア』映画自体がひとつのジャンル。あの黒澤明…