シクロデキストリンはデンプン類に微生物酵素を作用させて得られるドーナツ状につながった環状オリゴ糖である超分子 の1つ。グルコース分子がa-1,4グルコシド結合で結合している。グルコースが6個環状に結合したものがa-シクロデキストリン、7個をb-シクロデキストリン、8個をg-シクロデキストリンと呼んでおり、その存在は100年以上も前から知られていた。
シクロデキストリンの最も重要な特性は空洞に種々のゲストを取り込み、包接化合物を形成することである。包摂化合物の形成にはゲスト化合物とホスト化合物(シクロデキストリン)とのvan der Waals力並びにゲスト化合物とシクロデキストリンのヒドロキシル基との水素結合が機能していると考えられている。
工業的規模でのシクロデキストリンの生産は1980年代になって日本で開始された。現在、工業的規模で1年間に世界中で2000トン以上のシクロデキストリンが生産されている
シクロデキストリンは食品分野へ利用されているものが圧倒的に多い。一般に使われているものの代表としては、粉末香辛料、包接香料、異味異臭の除去などである。ホスト(シクロデキストリンもしくはその誘導体)がゲスト(香辛料、香料等)を取り込み酸化、分解、揮発性、固化防止等の機能を与えている。
チューブ入りのわさびにもわさび成分の安定化を目的としてシクロデキストリンが使われている。
例として、シクロデキストリンには難溶性物質を溶かすという働きがあるため、水性塗料用の増粘剤の粘度を低下させる目的で使われている。増粘剤は粘度が高いため、そのままでは水には溶けない。そのためシクロデキストリンで包接された増粘剤を水溶性のペイントに加えて溶解する。その後界面活性剤により増粘剤の包接をはずしペイントの粘度を復元するという使い方をする。
香りの保持や、持続性、水への溶解性、保湿性などの特徴のもつシクロデキストリン誘導体を石鹸や、シャンプー、香料に使用している。
定番リピート品は除きます。 肌荒れを起こしたり、もうこれ使いたくないなと思った物以外は近所やランニング・ウォーキング・ジムのお供にして使い切っています。