パレスチナ出身で学者・文芸批評家のエドワードWサイードが亡くなって20年になります。最近はあまり本屋にも行っていないのですが、一時のように著書を目にすることが少なくなって、だんだんと忘れられてきている気もします。イスラエルとハマスの戦闘が始まって1ヶ月ということで、本棚の奥にあった彼の本を引っ張り出して見てみました。その一冊『パレスチナ問題』は、原著が1979年、日本語訳が2004年の刊行ですが、2023年11月の今読んでも、事実関係はともかく、書いてあることに古い感じがしないのです。というより、この40数年、間にオスロ合意やパレスチナ自治区の創設など、いくつかの節目となる出来事がありましたが…