古楽アンサンブル。コレギウム・ヴォカーレのサイトは、こちら。 (ヘレヴェッヘ)[ヘント/ベルギー]
(Collegium Vocale / Collegium Vocale Orchestra)
ロ短調ミサ (2CD) [Import] (MASS IN B MINOR|MASS IN B MINOR)
St. Matthew's Passion Bmv 244
VESPERS|VESPERS
今日は休暇取得。最初は出社するつもりだったのだが、シャワーを浴びたら眩暈がする。血圧は110台と低め。おかしいなと思って測り直したが違わない。ここしばらくの血圧の傾向を見て見ると日に日に上も下も下がっている。在宅にするにも横になって居ないと拙いので休みにした。食材が減っているから買い出しに行きたいと思ったがとうとう終日不可だった。 夕方、起き上がれた時にバッハのロ短調の聴き比べをしてみた。夕方からだから先頭の4~5分程度だけだが。対象は録音年代順だと 1:コルボ/ ローザンヌ器楽アンサンブル・ローザンヌ声楽アンサンブル(Erato:録音1981年:CD:2015年再発売) 2:フェルトホーフェ…
カール・グース『オルフェウスとエウリディケ』 エウリディーチェを失って、どうしよう 今回は、グルックのオペラ『オルフェオとエウリディーチェ』第3幕の後半、最終回です。 亡き愛妻エウリディケを取り戻すべく、冥界に降りたオルフェウス。 その音楽の力で冥界の神や怪物たちの心を融かし、『地上の人間界に戻るまで、決して妻の顔を見てはならない』という条件つきで、妻を返してもらいました。 しかし、地上に向かう途上、自分を抱きしめるどころか目も合わせない夫に、妻は疑念と不信感を募らせます。 追及と泣き落としに耐えかねたオルフェウスは、ついに振り返って妻の顔を見てしまいます。 すると、掟を破った罰で、エウリディ…
ジャン=バティスト・カミーユ・コロー『エウリディケを冥界から連れ戻すオルフェウス』 試される、忍耐 今回は、グルックのオペラ『オルフェオとエウリディーチェ』第3幕の前半です。 死んでしまった愛妻エウリディケを、エリュシオンの野でついに取り戻したオルフェウス。 しかし、まだこの楽園は冥界です。 愛の神アモールとの約束は、地上の人間界に戻るまで、決して彼女の顔を見てならない、という厳しい掟。 幕が開くと、オルフェウスはエウリディケの手を引き、顔は見ないようにしながら、暗い洞窟のなかの迷路のように曲がりくねった道を急いでいます。 何も知らされていないエウリディケは、どうして生き返ることができたのか、…
音楽の力を讃える音楽 今回は、グルックのオペラ『オルフェオとエウリディーチェ』第2幕の後半です。 亡き愛妻エウリディケを取り戻すべく、生きた人間が決して行ってはいけない冥界に降りていったオルフェウス。 襲いかかる恐ろしい復讐の女神たち、地獄の怪物、亡霊たちを、悲しみに満ちた歌で鎮めます。 心無き者の心さえ動かす、音楽の力。 この神話は、遥か古代から、音楽が神秘の力を持っていたことを示す物語です。 そして現代人も、音楽の力によって生かされている、といっても過言ではないでしょう。 これは音楽によって音楽を讃えるオペラなのです。 死者の楽園、エリュシオンの野 さて、地獄から脱したオルフェウスは、いつ…
ダンテの『神曲 地獄編』に描かれたコキュートス 三途の川を渡った吟遊詩人 今回は、グルックのオペラ『オルフェオとエウリディーチェ』第2幕の前半です。 愛妻エウリディケを失い、絶望のどん底にいたオルフェウス。 最高の妻を与えておきながら、幸せの絶頂で奪った神の非情を恨みます。 そこに、愛の神アモールが降臨し、『冥界に下って、自分の得意とする歌で地獄を和らげれば、あるいは妻を取り戻せるかもしれない。しかし、彼女に会えたとしても、地上に戻るまでその顔を見てはならない。』と託宣します。 オルフェウスは、地獄の恐ろしさと、誓いを守れるだろうか、という不安に震えつつも、妻を取り戻せるならどんなことにも耐え…
カラヴァッジョ『愛の勝利』 神を呪う、神の子 今回は、グルックのオペラ『オルフェオとエウリディーチェ』第1幕の後半です。 結婚したばかりの愛妻、エウリディケを失った、オルフェウス。 エウリディケを悼み、オルフェウスを慰めようとする友人の羊飼いやニンフたちを遠ざけ、独り新妻の墓の前で悲嘆に暮れます。 彼女への追慕の情は募るばかり。 諦めようとしても諦めきれません。 ついに、彼は怒りを発し、このような酷い運命を課した神々を恨み、非難します。 彼は、神の血を引いていますが、神ではなく、不死でもなく、人間なのです。 愛する人をすぐ奪うくらいなら、なぜ与えたのか。 あの若さで死に至らしめるなんて、酷すぎ…
古代ギリシャの壺に描かれたオルフェウス 音楽の神、オルフェウス神話 オルフェウスの母カリオペ それでは、マリー・アントワネットのピアノ教師でもあった、グルックのオペラ『オルフェオとエウリディーチェ』第1幕の幕を開けます。 題材は、よく知られたギリシャ神話、『オルフェウス伝説』です。 オルフェウスは、ギリシャ語に近い発音でオルペウスとも呼ばれます。 太陽神アポロンと、芸術の女神たち、ムーサ(英語でミューズ)のひとり、カリオペとの子ですが、アポロンは名義上の父で、トラキア王オイアグロスとの子、との説もあります。 ともあれ、太陽神であるとともに、音楽の神でもあるアポロンと、ミューズ9人姉妹の長女で、…
グルック 貴族を遠ざけ、平民を近づけた王妃 フランス王太子妃、のちの王妃マリー・アントワネットは、アットホームなところのある実家のハプスブルク家とは違った、堅苦しいフランス王家の宮廷儀礼、無意味に思えるしきたりに反発します。 もっと自分の思うようにやりたい、という自由への欲求がつのります。 彼女は、宮廷ルールや慣例を次第に無視し、才能ある平民を近づけ、自分のやりたいことを実現していきます。 それは、自己顕示欲と特権への執着しかない、貴族や廷臣たちへの反発でもありました。 そして、平民の髪結いレオナールや、モード商ベルタン嬢を取り立て、ファッション界を自分の力でリードしていきます。 音楽家もほと…
こんにちは。白野狐です。いささか旧聞には属しますが、タイタニック号を見物にいく潜水艇が遭難したとのことで、合掌。とはいえ、大惨事のあった現場を観光として見に行く、というのはあまり品のよい趣味とは思えません。潜水艇の設計がまずかった、ことにはなっていますが、本当のところはどうでしょう。「先の犠牲者のお招きにあずかった」と考えるのは私だけでしょうか。 話がそれました。今回のお題は、「「鉄砲」のない社会を希望します」という、まともな人ならそれほど違和感のない話題です。今回これをとりあげたのは、「憲法変更(「改正」とはいえないでしょう)」とか、「防衛費の増額」とか、「マイナンバーカードの普及の無理強い…