脳科学者である森昭雄は、その著『ゲーム脳の恐怖』(NHK出版)において、小さい頃からコンピュータゲームをやり続けていると、脳内のベータ波が著しく減退すると論じています。ベータ波の顕著な減退傾向は、認知症患者にも見られるパターンで、脳の情動抑制や判断力の重要な機能を司る前頭前野に深刻なダメージを与えるというのです。 この研究については、むしろ否定的な意見が多いものの、ゲーム漬けで育った人間は、他者への思いやりという点において欠落しがちなような気がします。自分への関心は強いんですけどね。傷つきやすく、傷つけやすい。知らない人に声をかけられたら、無視しなさいなんて教えられているのも関係あるのかも。 …