「ゲバルト棒」の略。 つまり「実力行使時に使う棒」の事を指す。
学生運動が盛んだった昭和30〜40年代、全共闘に属する学生側が武器のひとつとして使った、角材をはじめとする棒の事。 角材なので手っ取り早く調達できた半面、ただの木材だったのであまりにも破損しやすかったため、様々な材質のものが使われたと言う。 最終的には、鉄パイプに代わって行った。
参考サイト: 1968年全共闘だった時代(http://www.z930.com/index.html)
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今朝の朝焼け。当時はやった岡林信康の『友よ』の歌詞「夜明けは近い」を思い出す。 1974年~75年のビル爆破事件の桐島聡容疑者が名乗り出て、そして亡くなった。 当時から交番や駅、理髪店などいろんな所へ重要指名手配犯の顔写真の一覧表が貼ってあった。 桐島容疑者のぎょろ目と黒縁の眼鏡をかけた顔は一度見たら忘れられない写真だった。 しかし、50年間日本社会の片隅で逃げ延び、臆することなく居酒屋やスナックに出入りして、人気者であったという。 私の大学時代は1967年から始まった。 特別奨学金8000円で暮らす苦学生で、アルバイトで生活費の不足を補った。 当時の地方の大学では学生運動への参加は一般学生に…
学生運動世代ではないので、例えばあさま山荘事件とか、安田講堂に立てこもるとか、日本赤軍・革マル・中核とか全てが後のニュースで断片的なニュース映像でしかなく、とにかくきな臭く暴力的で、忌避するものとしか感じていなかった。本書を読み、そうした様々な事件の繋がりが見えてきた面もあるが、総じて共感することは、ほぼほぼできなかった。後の時代から過去を断罪するのは適切ではないけれど、あえて素直に感じたことを述べる。所詮読書感想文だし。 学生運動はおおいに盛り上がり、様々な行動に結びついた潮流ではあったが、後の世にプラスになるものはあまりなかったというのが、本書で対談した二人の結論であった。それはそうだろう…
赤頭巾ちゃん気をつけて (新潮文庫)作者:庄司 薫新潮社Amazon 佐々木敦による、日本文学史を解説する本『ニッポンの文学』を当面のブックガイドとして読書していこうと思いついた。rhbiyori.hatenablog.jp その中で最初に解説されるのが村上春樹であり、その次が本作『赤頭巾ちゃん気をつけて』だった。 村上春樹はほぼ全作読んでいるので、庄司薫を読むことにした。 村上春樹より以前に、語り手の主語に「ぼく」を用い、砕けた口語調の小説を書いた、という文脈で紹介されることが多い本作。 逆に言うとそれ以外の文脈で日本の文学史に位置づけられることがあまり無いように見受けられる。『ニッポンの文…
小説のように書くとは、私の場合はただ事実と異なていますという意味です。即 時と所もあいまいで公人以外は名前も違っているかもしれません。 私には、先生は雲上の月のような存在でした。真理を求める先生の存在論の授業は熱がありました。『ハイデッガーの存在論』『プロチノス』『アビセンナ』『アヴェロエス』『アリストテレスの存在論』『ニコマコス倫理学』などが大学院の第Ⅱ期生の四名の授業でした。後日談ですが、私は哲学概論は受講しませんでした。『存在の解明』行路社刊の書籍になって始めて読みました。山田先生が事故で京都日赤に入院と重なる出版でした。この前書『存在の忘却』は山田先生が校閲し序文も寄せられたものです。…
『なるようになる』96頁 「大学紛争で研究室閉鎖」 養老さんは全共闘の学生から、日常生活と有機的関連のない学問はいらないと言われたと受け止め、解剖の意義を考えたと言います。 「東大で紛争が起きたのは、助手になって二年目だったか、1968年でした。······僕も経験した無給の研修医制度に問題があったことは確かで、団塊の世代の学生の言い分はわかったけれど、みんなで団子になってやる姿勢は違うと思った。······ 僕は助手だから既に体制に組み込まれている。でも、教授会には出られず、決定権は何もないから要するに本当の中立。どっちから見ても、どうでもいいというグループだった。 それがある日、赤門を入っ…
実際、君のことが大大大好きな100人の彼女はすぐれた作品ではある。 エッチ要素を大きく含んだハーレム物にもかかわらず、ハーレムものに付きまとう倫理観の問題を”通常は一人一組の運命の人がいるのだがそれが神様の手違いにより主人公には100人いて、しかも運命の人と出会わなければ不幸になり死ぬ”という設定の導入によりハーレムジャンルの快楽をコンテンツ受容者に与えたうえで不幸な未来に遭うヒロインたちを救済する、という大義名分を与えることで倫理的な問題をも解決し、その上で過剰なまでに誠実な主人公愛城恋太郎の奇行とそれを好意的に解釈し続けるヒロインたちの奇行でギャグマンガとしての要素も併せ持っている。 しか…
日帝は、36年間に及ぶ朝鮮の侵略、植民地支配を始めとして、台湾、中国大陸、東南アジア等も侵略、支配し、「国内」植民地として、アイヌ・モシリ、沖縄を同化、吸収してきた。われわれはその日本帝国主義者の子孫であり、敗戦後開始された日帝の新植民地主義侵略、支配を、許容、黙認し、旧日本帝国主義者の官僚群、資本家共を生き返らせた帝国主義本国人である。これは厳然たる事実であり、すべての問題はこの確認より始めなくてはならない。 まず最初に正直に言及しておかなければならないと思うのは、学生運動や新左翼の運動に付与された暴力的イメージに、特にマスメディアで今もなお盛んに喧伝されているそれらのレッテルにわたし自身も…
こんばんは!ヨウコです。 はじめに 私は現在、疋田桂一郎氏の『天声人語 7』を読んでいます。同著で描かれている時代は、1970年(昭和45年)~1973年(昭和48)の出来事です。 自身の読書ノートより、この本を読んだきっかけは、文章力を鍛えるためでした。しかし読み進める中で、その当時使われていた言葉で、平成生まれの私には知らなかった言葉がいくつかありました。 60~70年代に青年期だった方には、懐かしい言葉があるでしょうか?😆 同じ意味でも時代によって使われる言葉が異なる、このことにとても面白さを感じました。 今回は、同著をきっかけに、私が初めて知った言葉の数々を「1970年代に使われていた…
彼らの果敢な決断と行動、彼らと行動を共にしないすべての若者をすべての人間を非難し虫ケラのように侮辱するその行動の底には、あくまでも若さとか青春の情熱といったものが免罪符のように隠されているのだ。いざとなればいつでもやり直し大目に見逃してもらい許してもらえるという免罪符が。若き日とか青春といったものを自分の人生から切り離し、あとで挫折し転向したときにはとかげの尻尾みたいに見殺しにできるという意識が。もともと過去も未来も分けられぬたった一つの自分を切売りし、いつでも自分を「部分」として見殺しにできる恐るべき自己蔑視・自己嫌悪が隠されているのだ。 でもぼくにはそんなことはできない。ぼくだってもちろん…
● 現在、名古屋市美・常設展示室を使って行われている表題の展示は、同館での展覧会『「写真の都」物語─名古屋写真運動史─』(2021年)以降の調査・研究の成果を示すもので、特に六章に置かれた「<中部学生写真連盟>─集団と個人、写真を巡る青春の模索─」を掘り下げ、新資料を示しながら、これまでの写真史では見落とされていた「集団撮影行動」の実態を3期に分けあきらかにする好企画となっている。 I.「キャンペーン・状況 1965」─ "自己認識に向けての始動"2023.12.19〜2024.1.14 II.「ゲバ棒か、カメラか」─ "斗争写真の位相" 2024.1.16〜2.12 III.「集団撮影行動」…
寒いですね、やっと風邪が抜けたようです。 土曜日は、精神医療人権センターのセミナーでした。 講師は中学生でお医者さんのご両親を亡くし、カナダ留学、日本の大学も卒業した方でした。 どういう動機で精神医療のケアーの道を専門としたのか忘れましたが、研究と同時に西成の基幹メンタルケア―施設の相談員をされているようです。 患者と家族の関係の崩壊と回復の具体的how toです。 いくつか感動的な事例があり、思わず涙ぐんでしまいましたが、しかし自分の場合は、もっと複雑でその程度の事例群では参考にならないと思いました。 それにしても、若くして精神医療の道に飛び込んでくる方々には心強く、尊敬します。がんばって一…
四年前、映画館で観たのだ。 四年前のレビューはこちら↓ 三島由紀夫vs東大全共闘〜50年目の真実〜 観てきた 1900円の価値はある! - 文学・文具・文化 趣味に死す! 三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実 三島由紀夫 Amazon 今回はAmazonプライムで観た。改めて四年前の自分のレビューを読んだら、なるほど、映画館で観た興奮冷めやらずといった感じである。 映画館も良かったが、この映画はアマプラで観るのも良い。 いろいろ考えさせられるから、そのたびに止めたり、戻したり、他の資料に当たったりしながら、倍くらいの時間をかけてみた。 結局、三島が死んで54年経とうとするが、日本は何も変わ…
昭和49年から50年にかけて、連続企業爆破事件にかかわった桐島 聡容疑者が神奈川県内の病院で死亡しました。享年70歳。私より10歳年下、20歳の時より指名手配され、50年間の逃亡でした。重篤な胃癌で入院中、偽名を使っていましたが、「最後は本名で死にたい」との意向で、指名手配中の「桐島 聡」だと病院に告げ、病院からの通報で警視庁公安部により、入院のまま身柄確保にいたったとの報道です。事件当時私は30歳、70年安保闘争のあと学生運動がくすぶり続け、浅間山荘事件など過激派事件が日常だった世相を思い出します。私が学生時代所属していたサークルは、アメリカの広告文化に根ざした大量消費時代の浮かれた学生の集…
香山リカ(精神科医) 呪術廻戦 0 ▼ リカちゃんの印象操作に憑依していた呪霊が逮捕された。 桐島聡 (wikipediaよりトビウオ引用) 東アジア反日武装戦線『さそり』メンバーの、桐島聡容疑者(70) 男が、数十年前から「ウチダヒロシ」の偽名を使い、神奈川県の土木工事会社に住み込みで働いていたことが捜査関係者への取材でわかった。 五条悟と花御 ▶東アジア反日武装戦線は:1970年代に爆弾テロを行った日本のアナキズム系の極左テロ集団、極左暴力集団。 反日やアイヌ革命論などを主張し、昼休み中の通行人を含む8人死亡・380人の重軽傷となった三菱重工爆破事件など 1974年8月から1975年5月に…
身体感覚を取り戻す 腰・ハラ文化の再生 (NHKブックス) 作者:斎藤 孝 NHK出版 Amazon 『身体感覚を取り戻す―腰・ハラ文化の再生』斎藤孝著を読む。 身体論というと、哲学を齧ったことのある人なら、メルロー・ポンティや市川浩をイメージされるだろう。本書は、「論」よりもむしろ「談」というべきか、きわめて実践的な身体に関する書であると考えていただきたい。 作者は、こう述べている。「日本の伝統的な身体文化を一言でいうならば「腰ハラ文化」ということなのではないか」さらに「腰やハラは、精神的なこともふくんではいるが、その基盤には腰やハラの身体感覚が実際にある」とも。 しかし、「ナ~ンセンス!」…
1、テンプレ見参 2023年1月6日、イスラム思想研究家飯山陽氏のYouTubeチャンネル「飯山陽のいかりちゃんねる」にて『【何様?!】鴻上尚史「時事通信が原稿を20カ所修正、納得できず決裂」』と題したライブがありました。 劇作家の鴻上尚史氏の以下のツイート(現X)から思ったことを述べています。 時事通信から、「成人の日によせて」という原稿の依頼が来て書いたのですが、書いた文章に20カ所以上の直しが入りました。「体言止めが美しい」というような理由で、納得できないと申し入れたら決裂しました。せっかく書いた文章なので、ここに載せます。多くの若者に届きますように😊 pic.twitter.com/r…