4.2ケイシーアフレックに感じるのは覇気のなさである。そんな役柄が多いし、兄と比べているところもある。不真面目で、だらしなく、向日性に欠けている。眠そうな目をして、消え入りそうなハスキーヴォイスでボソボソ話す。特徴的なのは間違いないが、概して親しまなかった。 しかしこの映画を見てケイシーアフレックの身上と、人々がその演技をほめる訳が理解できた。完全なはまり役だったと思う。 まず、いつものケーシーアフレックが出てくる。覇気がなく、動作も重く、投げやり。仕事で顧客と言い争う。バーで飲むと喧嘩を売る。会話が虚ろで、つねに心ここにあらず。いつものケイシーアフレック──に輪をかけて、生気がない。 映画は…