ホレス・シルヴァーがケニー・クラークに「ビバップ・スタイルはどのようにして生まれたのですか?」と訊ねた。クラークはピッツバーグ生まれで、ベース奏者と練習することが多かった。当時、ベース奏者から、「ベースの邪魔をするな、とよく言われて、自分なりのドラム奏法を考えるようになった」と、クラークは答えた。それが、後にビバップと呼ばれるドラム奏法になったのだ。 やがて、ケニー・クラークはニューヨークへ出て、ハーレムのミントンズ・プレイハウスで演奏するようになる。クラークのドラムは評判がよかった。ビッグ・バンドから声がかかっても褒められた。ミントンズは、新しいジャズの実験場のようになって行き、セロニアス・…