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クトゥルー

(読書)
くとぅるー

「Cthulhu」の片仮名読みのひとつ。
他の読み方には「クスルー」「クトゥルフ」などがあるが、一説には「クトゥールフ」が近いなどと言われている。
ちなみに「ク・リトル・リトル」は荒俣宏による珍訳として名高い。

読み方

人間には発音できない名前であるとされているが、そのことを踏まえた上で様々な読み方が試みられている。

英語での読み方には主要なもので三つの流儀がある。

  1. ケイオシアム社によるRPG「Call of Cthulhu」には次のようなフレーズが印刷されている。"Can you say kuh-THOOL-hoo?" 
  2. アメリカのラブクラフト愛好家の一派で用いられているもので、これはラブクラフトの修正版の物語ではCthulhuが"Clooloo"または"Clulu"と呼ばれていることに由来する。
  3. 三つ目は両者の妥協案で、tとhを「th」で読むのではなく離して「t」と「h」で読む。"K't'hoo-lhoo"
Cthulhu Who?

ただし、これはいささか情報が古い。現在のケイオシアムが採用しているのはkuh-THOOL-hooではなくkuh-THOO-looである。
ラヴクラフトその人がどのように発音していたかについても、いくつかの資料や証言がある。

ラヴクラフトはCthulhuをKoot-u-lew と発音していた。
ロバート・バーロウによる回想記*1

これらのうち別の夢を基にしてラヴクラフトは「ピックマンのモデル」を書いたが、さらに別の夢は「Cthulhuの呼び声」の原型となった。ある日この物語を話題にした私は、その奇妙な名前がK-Thool-Hooと綴られているかのように発音した。ラヴクラフトは一瞬ぽかんとした表情になったが、それから断固として私の誤りを正し、その発音をなるべく正確に表記するならK-Lütl-Lütlだと教えてくれた。私は仰天し、そういう発音であるなら、どうしてそう綴らないのですかと訊ねた。彼は真剣そのものの表情になり、その言葉は自分の小説の登場人物がこしらえたものであると返事をした。ラヴクラフトは彼らの綴り方を記録したに過ぎないのだそうだ。ラヴクラフト自身の創作であっても、彼の頭の中では現実のものと変わらなかった。
ドナルド・ワンドレイ「プロヴィデンスのラヴクラフト」*2

ワンドレイの訪問記事にあるCthulhuの話は大半が虚構です。そんなことを喋った覚えはありませんが、その言葉はまったく人間のものではない言葉の発音を把握しようという人間の拙い試みを表すものだと私はワンドレイに説明したかもしれません。別の人たちにそう説明したことがあります……。本当の発音は──できるだけ正確に人間の器官で模倣したり、人間の文字で表記したりするのであれば──Khlul-hloo に似たものとなるかもしれません。第一音節は喉音にし、至極かすれさせて発音します。ufull を発音するときのように発音します。そして第一音節のh は喉音のかすれを表現するものですから、第一音節はklul のように聞こえないこともありません。第二音節はあまりうまく表記できていません──l の音が示されていないのです。
ラヴクラフトのドゥエイン・ライメル宛書簡、1934年7月23日付*3

可能な限り最善の説明は、舌先を口蓋にぴったりと押しつけて、不完全に形成されたCluh-Luh という音節をうなったり、吠えたり、咳き込んだりするように発声するというものです。
ラヴクラフトのウィリス・コノヴァー宛書簡、1936年8月29日付*4

関連キーワード

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  • クトゥルフ ク・リトル・リトル
  • ラヴクラフト
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