ポール・セザンヌの影響により、パブロ・ピカソとジョルジュ・ブラックによって生み出された絵画における形態と構成における革命をおこした集団を内包する芸術概念。 後に、さまざまな芸術家によって改良が加えられ、初期段階をセザンヌ的キュビスムとすると、分析的キュビスム、総合的キュビスムと発展していった。 フォーヴィスムと並び20世紀の芸術の原点と呼べる2大潮流の一つである。
よろコンです。 本ブログでは見て来た展覧会の個人的な感想を書いています。 今回は、2024年1月3日(水)、今年初めて見に行った展覧会 パリ ポンピドゥーセンター キュビスム展 美の革命 ピカソ、ブラックからドローネー、シャガールへ @上野・国立西洋美術館です。 キュビスム・レボリューション 美の一大革命の発生前夜から、勃発、そして革命以降を丁寧にたどる展覧会でした。 今回も最後までお読みいただけますと幸いです。 【目次】 1. 展覧会情報 (1) 開催概要 (2) 訪問日・混雑状況 (3) どんな展覧会?(個人的に) 2. 会場へ (1) 構成 (2) 気になる作品 3. さいごに ※ 以下…
東京で迎えた新年。 元旦の初詣は神田神社、 2日は…息子の飼ってるわんこを連れてちょっと遠出の初お散歩。 蔵前橋通りにある鳥越神社と両国の旧安田庭園に。 わんこ立ち入り禁止だから、抱っこで対応。 私は鳥越神社の参拝はお預けで外で待ってました。 2日の午後は、恒例・初美術館。 昨年は、現在工事中の、三菱一号館美術館で「ヴァロットン 黒と白」を観ました。 目次: 上野の森美術館のモネ展はチケット売り切れ〜! 初めての国立西洋美術館前は、ロダンの作品が野外展示 地獄の門(オーギュスト・ロダン作) 考える人(オーギュスト・ロダン作) カレーの市民(オーギュスト・ロダン作) 弓をひくヘラクレス (エミー…
20世紀美術の土台となったキュビスム *当ブログではアフィリエイト広告を利用しています* こんばんは!erizaです(^^♪ 今日はいよいよ 「パリ ポンピドゥーセンター所蔵キュビスム展 ー 美の革命 ピカソ、ブラックからドローネー、シャガールへ」(長い・・・これが正式名称です)を鑑賞してきました! の第二弾をお届けします。 前回の記事をおさらいしたい方は、こちらからどうぞ♬ それでは、前回に続く作品を観ていきましょう。テーマごと(以下、青字の部分)に小題がついていますので、併せてご紹介します。 ブラックとピカソーザイルで結ばれた二人 パブロ・ピカソ 「ヴァイオリン」 1914年 ヴァイオリン…
ピカソ館は2019年にリニューアルしていた!! *当ブログではアフィリエイト広告を利用しています* ピカソ館は2019年にリニューアルしていた!! フェルナン・レジェ (フランス 1881-1955) の作品【歩く花】 ニキ・ド・サン・ファール (フランス 1930-2002) の【ミス・ブラック・パワー】 こんばんは!erizaです(^^♪ 芸術の秋を、皆さまはどうお過ごしですか? 先日、久しぶりに【箱根 彫刻の森美術館】へ行ってきました。 あまりにも久しぶりで、ピカソ館がなんだか綺麗だなぁ~とは思っていたのですが、なんと2019年に全面リニューアルしているのです。 案外コロナ禍の中で、ひっ…
「キュビスム」と言っても名称は聞いたことがあるだけで良く知らなかった私。今回も「ピカソやってる」くらいの感覚で娘と二人久しぶりの国立西洋美術館に行ってきました。 「キュビスム展 美の革命」 国立西洋美術館 20世紀初頭にパブロ・ピカソとジョルジュ・ブラックによって創始された芸術運動であったキュビスム。それまでの一つの固定された視点から描こうとする描き方ではなく、複数の視点や様々な角度から対象を見たイメージを一つの画面に集約させようとする表現方法で、当時の西洋絵画や彫刻のコンセプトを根本的に変革させた運動と捉えられています。 この背景には19世紀に発明された写真の登場によって、絵画の存在意義が問…
20世紀初頭、パブロ・ピカソとジョルジュ・ブラックという2人の芸術家によって生み出されたキュビスムは、西洋美術の歴史にかつてないほど大きな変革をもたらしました。 この度、パリのポンピドゥーセンターからキュビスムの重要作品が多数来日し、そのうち50点以上が日本初出品です。日本でキュビスムを正面から取り上げる展覧会はおよそ50年ぶりです。(公式サイトより) キュビスム?ああ…ピカソのアレ…?? くらいの知識しかない人間が行ってきましたキュビスム展。「キュビスムとは何か」ということも知らない人間にとって、多少のとっつき辛さは感じましたが、歴史を古い方から辿っていく流れだったので「軌跡」をさっくり理解…
(adsbygoogle = window.adsbygoogle || []).push({}); 【概要と見所】 概要 見所 50年ぶりのキュビスム展 キュビスムの軌跡を辿る 【公式SNS】 【気になるグッズ】 プティ シガール グリス缶(キュビスム展—美の革命) 【場所と会期】 【公式サイト】
パブロ・ピカソ ( Pablo Picasso : 1881 - 1973 ) 「帽子の男」( L'Homme au Chapeau ) 1914年作 エッチング [ Size : 7 x 6 cm, Ed.455, Bloch.29 / Geiser.42 / Cramer.46 ] ※ " Du Cubisme "(1947年刊)収録
読んだ本 ジャック・リゴー『ジャック・リゴー遺稿集』エディション・イレーヌ(2021) 引用元:版元ドットコム ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー メモ なし ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 日記 私は自分が存在していないと感じる瞬間に生を感じる、という逆説めいた格言に引っ掛かるものがあった。 没入。一体化。 ただ、もっと深い意味がこめられているようにも思えた。 超現実主義の時代はまさに人間の存在が問われていた時代であった。 本書を読むことでシュルレアリスムの構成について多少の知識が付随して得られた。 人間…
(1)ふるさとと西脇順三郎 西脇順三郎は1894年、新潟県小千谷に生れました。1911年中学を卒業し、画家を志し上京。藤島武二を訪ね、彼の内弟子になります。1912年慶應義塾大学に入学、1917年卒業論文「純粋経済学」を全文ラテン語で書きます。1920年慶應義塾大学予科教員に推され、この頃から文章を執筆し始めます。上田敏の『海潮音』の雅文調、美文体に激しく反撥し、萩原朔太郎の『月に吠える』に大きな衝撃を受けます。順三郎が朔太郎に出会ったことは、近代詩、現代詩を語る上で、不可欠の出来事で、朔太郎の『月に吠える』(1917)と順三郎の『Ambarvalia』(1933)は、大正、昭和期を代表する詩…
物事というのを一方的な角度から覗くと、善悪論になるのですけれど・・・ 道徳用語というのは、直線的なのですけれど・・・ 法律用語は、平面的な内の二次元世界なわけですけれど・・・¥ 物事というのは、多面的(3D)に視ると、例えば、ピカソのキュビスムという藝術の域になる訳ですね・・・💕 キュビズム(仏: Cubisme; 英: Cubism「キュビズム、キュービズム」、立体派)は、20世紀初頭にパブロ・ピカソとジョルジュ・ブラックによって創始され、多くの追随者を生んだ現代美術の大きな動向である。 多様な角度から見た物の形を一つの画面に収めるなど、様々な視覚的実験を推し進めた。
常松洋『大衆消費社会の登場』 - logical cypher scape2は、戦間期アメリカの文化を考えるうえで、そのベースとなる社会構造などについて知れるよい本だったが、文化そのものについては手薄だったので、なんかいい本ないかなーと探しているのだが、それはそれとして、過去に自分が読んだ本から関係しそうなところを分野別にサルベージしてみることにした。 文学 といいつつ、いきなり過去に何も読んでない分野からいくが。 戦間期アメリカ文学というと、フィッツジェラルドやヘミングウェイなどの、失われた世代だろう。 彼らの作品も未読なら、そもそも彼らについてもあまりよく知らない。 パリに滞在していた時期…
モダン・タイムス・イン・パリ 1925ー機械時代のアートとデザイン ■2023年12月16日〜2024年5月19日■ポーラ美術館 近頃、東京や京都のメジャーな観光名所は外国の方々にほぼ占拠されている状態ですが、箱根も大変なことになっています。久しぶりに湯本から登山電車に乗ったら平日にも関わらずいきなり満員。しかも乗客の9割近くが海外からの観光客です。京都や東京であれば、清水寺や浅草などの観光客密集エリアには別に用事があるわけでもないので近づかなければ良いだけの話ですが、箱根の場合はここポーラ美術館や大好きな温泉が点在しているので困ったことに避け続けることができません。電車の中では巨大なキャリー…
⚫︎Geminiが翻訳してくれない事案がまた発生した(原文はエリー・デューリングによるフランス語)。何度頼んでも「私はテキストの処理と生成のみを目的として設計されています。すみませんが、そちらについてはお手伝いできません」という応えだ。ChatDPTに同じ文の翻訳を頼んだら、文中に「戦争」や「兵器」という語彙があり、これが拒否された理由なのかも、と思った。とはいえそれは、デュシャンの「大ガラス」について書かれたもので、《それはキュビスムに対する美的な戦争の本当の兵器であり、視覚的な絵画の前哨基地であろうと考えていました》という文だから、リアルな戦争や兵器には関係ないのだが。 試しに「要約」を頼…
今日も朝から仕事だった。昨日に続いて今日も天気がとてもいい。まだ眠っているパートナーを起こさないように静かに起きて、顔を洗って支度をする。コーヒーを淹れて、冷凍保存していたパンをこんがりと焼いて朝食にする。 天気がいいので、今年にはいってはじめて日焼け止めを塗った。冬でも塗ったほうがいいのはわかっているのだが、ついつい面倒で塗るのをサボってしまう。日焼けするだけで癌のリスクが上がるという点を考えると、数年後か数十年後には塗らない選択肢はなくなるのだろうな。 仕事は、昨日に比べると自分のペースで業務を行えてスムーズに終えることができた。今日は仕事終わりでパートナーと待ち合わせの約束をしていた。少…
映画『オッペンハイマー』を鑑賞しての備忘録2023年製作のアメリカ映画。180分。監督・脚本は、クリストファー・ノーラン(Christopher Nolan)。原作は、カイ・バード(Kai Bird)とマーティン・J・シャーウィン(Martin J. Sherwin)の評伝『オッペンハイマー(American Prometheus: The Triumph and Tragedy of J. Robert Oppenheimer)』。撮影は、ホイテ・バン・ホイテマ(Hoyte van Hoytema)。美術は、ルース・デ・ヨンク(Ruth De Jong)。衣装は、エレン・マイロニック(Ell…
1909年から1929年にかけてパリで席巻したロシアのバレエ団「バレエ・リュス」について、舞台芸術のカラー図版を大量に交えて紹介する本。 バレエ・リュスについては、ピカソが舞台美術を描いていた、ということくらいは知っていたのが、逆に言うとそれ以上のことはよく知らず、なんでピカソがロシアのバレエ団の舞台美術をやってたんだ、というぼんやりとした謎であった。 ただ、最近、改めてこの時代について調べようと思ったときに、明らかに重要な存在だなと気づき、この本を読むことにした。また、 青柳いずみこ『パリの音楽サロン――ベルエポックから狂乱の時代まで』 - logical cypher scape2、海野弘…
この展覧会は、国立西洋美術館においてはじめて「現代美術」を大々的に展示する機会となります。こんにちの日本で実験的な制作活動をしている、さまざまな世代の20を超えるアーティストたちの作品が集います。 1959(昭和34)年に松方コレクションを母体として開館した国立西洋美術館の成立前史の記憶を紐解いてみると、この美術館はむしろ、開館以後の時間を生きるアーティストらが所蔵品によって触発され、未来の芸術をつくってゆける刺激の場になってほしいという想いを託されながらに建ったということができます。 しかしながら、国立西洋美術館がそうした「未来の芸術」を産み育てる土壌となりえてきたのかどうかは、これまで問わ…
まず個人的に、クリストファー・ノーランは「世代」の監督である。ノーランの映画に初めて出会ったのは『バットマン ビギンズ』。それ以降ノーラン映画を追っていて、『ダークナイト ライジング』は人生で一番楽しみな映画だった(公開前にあそこまでネット(親のPC)で情報を漁った映画はない)。少し前(『ダークナイト』以降?)からノーランへの風当たりが強くなってきた。ノーランに対するパブリックイメージは「難解」「シリアス」といったキーワードで表されるだろうが、IMAXカメラを装備しエンタメ大作を手掛けるようになってからは、従来からのパブリックイメージと相まってか、「内容は馬鹿げているのに気取っている」というよ…
キュビスム展・美の革命 京都市京セラ美術館
パリ ポンピドゥーセンター キュビスム展 ー 美の革命 ピカソ、ブラックからドローネー、シャガールへ ■2024年3月20日~7月7日■京都市京セラ美術館 昨年の10月から今年1月末にかけて開催された上野の国立西洋美術館展に続き、京都でのキュビスム展が開幕しました。 平日にも関わらず同時開催されている村上隆展の影響で京都市美内自体は多くのお客さんで賑わっていますが、今のところこちらの展覧会は比較的ゆったりとしていてストレスなく楽しむことができました。 cubisme.exhn.jp 東京展の内容と少し相違がみられます。 例えば西美に登場していたルソーの「熱帯風景、オレンジの森と猿たち」(個人蔵…
朝は10時前に起床。パートナーは家を出たあとだった。コーヒーを飲んで和菓子の菓子折りに残っていたお饅頭を朝食として食べる。今日は午後からマウントスギのMちゃんと岡崎にある京セラ美術館で「パリ ポンピドゥーセンター キュビスム展 美の革命 ピカソ、ブラックからドローネー、シャガールへ」を見る予定だったので、午後までゆっくり日記を書いていた。あっという間に時間が経ち、支度をして家を出る時間になった。 バスに乗って岡崎にある京都市京セラ美術館を目指す。雨模様というのもあってか、平日の昼間にしても乗客は多い。バスの車内で『夕子ちゃんの近道』を読んでいたのだが、ふと周りを見回してみると前の席に座っている…
海野弘『アール・デコの時代』 - logical cypher scape2に引き続き、海野弘本。 20世紀に開催された万博のうち10の万博を紹介している。 それらは、第二次大戦後のブリュッセルと大阪を除くと、パリかアメリカで開催されたものとなる。 元々筆者は、アール・ヌーヴォーへの関心から、1900年のパリ万博を調べ始めたのが、万博に興味をもつきっかけとなったようだから、パリが多いのは当然といえば当然だろう。 タイトルは「20世紀」となっているが、7つ目までが1930年代までのものとなる。万博はそれ以降、いったん下火になる。このため、万博研究の書籍なども1930年代までしか取り上げてこなかっ…
2024年3月21日の学位記授与式を経て、はれて博士(学術)となりました。満28歳なので、30までに博士号を取るという人生の目標のひとつが達成されたことになります。未達成の人生の目標には、海外移住、大きくて優しい犬を飼うなどが含まれます。 とくに、昨年は手続きまわりであちこち走り回ったこともあり、体験記としてまとめておけば誰かの役に立つかもしれないという思いから、筆ならぬMagic Keyboardを手に取りました。とくに人文系の大学院(の、とくに博士課程)は多くの場面で暗中模索になってしまいがちなので、どうでもいいディテールも含めて誰かの役に立つことを願っています。 自己紹介 博士論文の概要…