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ガメ・オベールの日本語練習帳

(ウェブ)
がめおべーるのにほんごれんしゅう

イギリス人と日本人の混血でニュージーランド生まれ、という作者が日本語の練習を名目に発信している、はてなダイアリーのブログ。

扱う話題は多岐にわたるが、自らの日常やその経験話にちょっとした主張を絡める―それが基本的な型である。スタンスのうえでは、非西洋人という境遇にありながらも『西洋人』の目線において物事を眺めることができ、時に『西洋』的な諸々の事物/事象をこよなく愛しつつ、自らの内に流れる日本人の血をこよなく愛する。自身が『雑種』であることを強調し、『国権主義』の対極的概念としての『個人主義的なもの』をこよなく愛するが、同時に『○○人は〜』という集団的タイピングをこよなく愛しもするという、実に深遠な思考様式を持つ。『わっし』という一人称を特徴とするその文章は、世辞にあらず『練習』など全く不要と言えようほどにごく初期の頃から洗練されていた。

そんな作者の名前はガメ・オベール。父親が日本人で、母親がイギリス人。父方の祖父はその葬儀に元首相が訪れるほどの大物で、母は世界中に別荘を有していてなおかつかなりの美人で、数ヶ国語を操るマルチリンガルでギリシャの古典美人のような顔をした妹がいる。幼い頃からその肌でもって世界中の文化に親しみ、更に2008年には(市街のビルボードを飾るほどに美人な)フランス人の女性と婚約。同年に挙式の予定である。

ほぼ毎日執筆されるその記事には、それぞれの話題に応じた写真が添えられている。これだけ律儀に写真を公開しながらも、その「西洋」圏のブログ界で極めて一般的なことである『自画像の公開』が未だにないのはひとつのご愛嬌である。

一時は一日に四桁の者が訪れるほどに活況を呈した。その購読者の多くは、このブログの多くの記事に触れてゆくなかで、色とりどりの話題を楽しみ、しだいに「おかしい点」に気づく。しかし―それでもなお、多くの読者はこのブログをブックマークに留めておく。なぜならば、その実際の個人的背景についてなどもはやどうでもよくなるくらいに、この作者の知識が豊富であり、その内容に魅力があるからである。

平たく言えばプロレスと同じ魅力を持ったそんなブログなのであったが、2008年の3月10日にしばしの休筆を宣言。その最後となった記事では、延々と行われているという自身への心無い嫌がらせに対して、その半生における辛苦の経験についてのやり切れない思いの吐露とともに、幼い頃から連れ添ってきた妹との間に繰り広げられた美少女ゲームの一幕のような『今日の出来事』を記した。

かくして年の終わりに訪れるその再開の日を待ち望みつつ、多くの読者は変わらずブックマークにその場を留めるのである。

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