1930年生まれのクラシックの指揮者。レコーディング嫌いであり、かつコンサートも滅多にやらないため、生前から「幻の大指揮者」と呼ばれていた。また往年の大指揮者、エーリッヒ・クライバーの実の息子でもある。
1930年、ベルリン生まれ。 1935年、父のエーリッヒがナチスの迫害を受けたため、一家でアルゼンチンへ逃れる。 1954年、ポツダムで指揮者デビュー。 2004年7月13日、療養先のスロベニア(母親ならびに妻の出身地)で死去。享年74歳。
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新年早々から様々なことが起き、自然災害は時と場所を選ばないことを実感するばかりであります。 また、年末には政治不信をより増長することも発覚し、重い空気が社会全体を覆っています。私自身は「勁草を知る」心構えと「家内安全」心がけて生活をしていきたいと思います。さて、今年最初の投稿はそんなことから一時でも逃れる作品をご紹介したいと思います。 ヨゼフ・シュトラウスのワルツ「天体の音楽」作品235です。 ウィンナ・ワルツはあまりにもそのメロディー垂れ流しの金太郎飴にも通じる音楽が大衆演芸みたいでじっくりきく事はありません。毎年1月1日に生中継されるウィーン・フィルのニュー・イヤー・コンサートも最近はまと…
今回は優しくゆったりとした曲、ベートーヴェンの交響曲第6番「田園」について綴っていこうと思います。 この交響曲は普通の交響曲とは次元の違った曲だと思っています。言い方が難しいのですが、もしかすると、交響曲というジャンルには収まっていない曲なのではないか。新たなジャンルとして確立されていてもよかった曲なのではないかと感じています。交響曲の中には多くの優れたものがあると思いますが、そもそも他の交響曲と比べられないような気がしているのは私だけでしょうか? ずばり、私の推し演奏はこちら!(以前にも少しこの演奏のことを書いたかもしれませんね。) エーリッヒ・クライバー&アムステルダムコンセルトヘボウの演…
クライバーのベートーヴェンを聴くと、なぜか余計なことを考えずに済むので、スッキリとした気分になれるのだよね。邪念なく聴けるのかしら。
昨年リリース情報を見たときに驚いたチェリビダッケの「リスボン・ライヴ」といわれるブルックナー交響曲第8番のライヴの公式盤をやっときき直し、一応素人なりの試聴記らしきものをかけるようになったので投稿させていただきます。 コアなファンはチェリビダッケのブル8と言えば没後発売されたEMI盤でも、日本公演の映像でもなく、リスボンでの海外公演のライヴ録音(俗にマニアの間では『リスボン・ライブ』と言われていました)が最高と公言(公式盤ではなかったのですが…)していました。 地方都市に住んでいて、現在のようにワンクリックで世界中の物が手に入る時代ではなかったので当時はそんな演奏もあるのか。くらいにしか考えて…
夜明けのクライバー。ジャケット写真が目に止まったのでこれを。どっしりし過ぎず、上品になり過ぎず。滑らかでありながらも上滑りせず。指揮が力技で振り回すこともなく、それでもオケは朗々と歌う。これがクライバーなのだな。1970年代の最新式は2020年代からすればオールドスタイルでもあるが、定番としての顔を持つだけの格がここにはあると言うことか。朗々の「朗」は「朗らか」の「朗」でもあるか。そのようなよしなしごとを漠然と考えながら。
オンラインショップで購入した商品が届きました。 昨年注文したのですが、複数購入割引のディスクの一部の入荷に時間が掛っていたようです。 ①ニコラウス・アーノンクール&ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団 ライヴ放送録音集(1981年~2012年) アーノンクールがモダン・オーケストラを指揮するようになった頃から、彼の解釈に理解を示し、演奏会や名演をのこしたオーケストラとのライヴ。 同オーケストラや他のオーケストラと重複する曲目もあり、CD15枚組の大型BOXで購入まで熟考しましたが、彼の演奏はそれぞれに特徴があり、教えられることが多いので先の通り、複数購入割引&割引率のチャンスに購入。 ②シューベ…
長い一日…いや、二日間の高揚した精神を鎮静させるがごとく。映像物を2本立て続けで観ている時点で、相当にキてましたね。それも相当に盛り上がって見ていましたし。クライバーのこれを聴いて、ようやく自分が落ち着いて来たのを実感します。クラシック音楽は自分にとっては効能が多方面にわたり、非常に重宝するアイテムとなっております。10年前の私では信じられないような話だ。指揮者の違いで異なる演奏の内容まで分かるものかと、自分で決めつけていた過去がありますからね。
ノンビリと体調を戻して行く。ドヴォルザークのピアノ協奏曲って、これまではそれほど印象に残っていなかったのだけれども、なかなかよろしいですな。リヒテルの滑舌のよい演奏が、曲を引き立てているのかもしれない。
タワレコ限定SACD。長らく考え続けた末に、結局買っちゃった。順次聴いていきます。まずはドヴォルザークとプロコフィエフのカップリング。この強力な打鍵と突っ込みまくったオーケストラの演奏と録音、その相乗効果での飽和感が、この時代の演奏であることを物語っているな、と改めて。新リマスタとのことだけれども、前述のようにマスターの音が音なので、何かがクリアになっているわけでも特になく。それでもやはり、この空気感が伝わってくるあたりが、時代を伝える一流どころの凄まじさのようなものであるなと。あれこれ書きましたが、とにかく格好いいです。グイグイと引っ張られていきますよ。洗練された現代のスマートさとは全く方向…
人生におけるある種のどんでん返し的な事案が発生したため、しばし思考停止に。止まったら動き出すしかないので、諸々各方面に連絡を取って、どうにかそのどんでん返しを丸く収める。どっぷりと疲れてしまったので、クライバーのこれを。落ち着きました。
前回は、イタリアとスウェーデンでした。 今回は、チェコ等を紹介します。 (チェコ) ① フラーン 2002年の伝達講習曲です。 「チェコの夕べ」という動画に踊りがありましたので 紹介します。 www.youtube.com ② ボヘミアンナショナルポルカ 原曲は「鍛冶屋のポルカ」で、時々ウィーンフィルの ニューイヤーコンサートで演奏されています 好田タクトさんもものまねをしている、カルロスクライバー の指揮での演奏を紹介します。 www.youtube.com 踊りについては「カズのFDDB」さんから紹介します。 ボヘミアン・ナショナル・ポルカ (Bohemian National Polka…
浦安ユースオーケストラの定期演奏会本番が終わった翌日、3月31日(日)、東京芸術劇場で行われた千葉県少年少女オーケストラの定期演奏会を聴きに行った。 音楽監督の佐治薫子先生から招待券をお送りいただいていたが、特に今回は、指揮が今年いっぱいで引退される井上道義さんであることから、井上さんと少年少女オケ最後の演奏を是非聴きたいと思い、公開リハーサルとこの本番の両方に出かけた。 浦安シティオーケストラの練習日だが、休んだ。 この東京芸術劇場の大きなホールで完売とは、すごいな、少年少女オケ。 ●千葉県少年少女オーケストラ第28回定期演奏会 日 時 2024年3月31日(日) 13:00開場 14:00…
フィンランドの若手天才指揮者クラウス・マケラの出世ぶりが凄まじい。 1996年1月生まれで現在28歳。 3年後の2027年から、ロイヤルコンセルトヘボウの首席指揮者兼シカゴ交響楽団の音楽監督に就任することになった。 就任時にはまだ31歳だ。 クラシックに興味のない方には、これがどれほど凄まじいことなのか、多分ピンとこないと思う。 非常に平たく言うと、大谷翔平とか藤井聡太のイメージだ。 いや、それ以上かもしれない。 上記2つの楽団は、世界でも三本の指に入るスーパーオーケストラだ(もう一つはベルリンフィル)。 その2つの楽団のシェフを、30そこらの青二才が兼任するというのだ。 正気の沙汰ではない。…
血圧値 130/92/88 酸素飽和度 98% 体温 36.2℃ 体重 69.7キロ いわゆる、「ブラ4」です。 ブラームスっていうのは、中学生が聴くにはちょっと年寄りっぽい(大人っぽい?)というか、マニアックというか、中二病らしいというか、そんな感じがあって、ベートーヴェン、ドボルザークの次くらいにはまりました。 厳密に言えば、「第1番」の交響曲、だったと思う、最初は。 ベートーベンの「9番」に次ぐ「第10」だ、とか言われたやつ。 でも実際は、まるで系統の違う、別次元の世界でしたけどね。 きっかけは、ミュンシュ/パリ管弦楽団を聴いたのが始まりで、これは分霊箱級なんだけど、今僕はこの音源を持っ…
前回、現存のピアニストとして紹介したばかりの、M. ポリーニが死んだ。一番好きな音楽家だったのでとても残念だ。42年生まれの82歳だから「天寿を全う」の部類に入るが、指揮者とピアニストは長命者が多いので、彼ももう少し長生きしてくれると思っていたのに。前回触れたように、彼は「純粋音楽家」の一人だった、恐らくは、最後の。一つの時代が、確かに終わったのだとの感慨を抱かざるを得ない。 彼を最初に聴いたのは、1974年の初来日時、コンサートをFMで放送してくれた時だ。当時の私は大学1年、京都の下宿で一人暮らしをしていた。曲目はベートーヴェンの「6つのバガテル作品126」とピアノソナタ第32番つまり最後の…
日曜劇場『さよならマエストロ~父と私のアパッシオナート~」が終わった。 主演の西島秀俊さんと芦田愛菜ちゃんが大好きなので「この二人が親子なんて最高!」と思って見始めて最初ちょっとハマっていた。 TBSテレビより だけど…脚本がイマイチなせいか何だかお話が取っ散らかっているというか…雑! 毎週いろいろな問題や悩みを抱えているオケの主要メンバーに焦点を当てていく描き方はスタンダードだとしても、一つ一つのエピソードが雑なせいで何だかなあって思ってしまうことがあった。 一番雑で意味わかんないと感じたのが、西島さん演じる俊平が野球を放り出して強豪校の監督である父に勘当され指揮者を目指すに至った回。隣に越…
昨年10月末に突然かつてのモーツァルト熱を再燃させて現在に至るが、年度末でもあり、弊ブログのモーツァルト関連記事に一区切りをつけることにした。 私は10〜20代の頃にモーツァルトの音楽にずいぶん嵌ったが、痛恨なことに当時の私は人間に対する関心が薄かったため、モーツァルトの音楽には興味があっても「人間モーツァルト」への関心があまりにも低かった。しかし、昨年来いろいろ調べてわかったことは、モーツァルトほど興味深い人生を送った作曲家はほとんどいないことだった。唯一比較できるのは14歳年下のベートーヴェンくらいではなかったか。そのベートーヴェンに関しては青木やよひ氏の本を読んだことがあったが、モーツァ…
10話感想 過去。冒頭「2匹の蜜蜂 花畑へ飛んでいく。左へ右へブンブンと」と酒杯をしている劉氏とホステスさん。お酒でのゲーム【喝酒游戏】らしい。 两只小蜜蜂呀,飞到花丛中,左飞飞,右飞飞。
あと一月で退職してまる5年ですが、今月は日経平均が史上最高値を更新すると言う歴史的瞬間があった月でした。この先どうなるかはさておき、日経平均がこうなるとは早期リタイア前には微塵も思ってませんでした。
ノルウェー 画質悪!2005年の映像とは思えないw 政府の作ったいかさない観光ビデオみたい(笑) まあ19年前のテレビの性能にあわせた記録なのかしら。 レールウェイストーリー オリエント急行パート4(完) ('01) ハイビジョンをうたうだけあって画質は上の『ノルウェー』よりは綺麗。 風光明媚なスコットランド('00) 普通にスコットランドを紹介。 カルロスクライバー ウイーンニューイヤーコンサート('89?) いつもの。画質はよくない。 ポルトガル1.2('03) 観光局が作ったような淡々と各地を紹介。 アルタミラ('03) アルタミラ洞窟を題材にしたドキュメンタリー。外国製だけあって演出過…
Féminin:…どうしたの?最近じゃ珍しくご立腹みたいで。あんまり怒ると心臓にも悪いんじゃないかしら。 Masculin:別にそれほど腹を立ててるってわけでも…ただあまりにも情けなくって。 F:…小澤征爾さんの悲しい報せが届いてまだ一週間足らずよね、そのことかしら。 M:えぇ、図星です。その短い時間しか経ってないのに大手出版社S学館のニュースサイトの記事で、到底我慢ならないのを目撃したんですよ。自社女性誌からの転載らしいけど。 F:普通でも当然、喪に服すべき期間よね。どういう内容なのかしら…。 M:小澤さんの没後に早くも遺族の間で遺産やオフィスの運営を巡って骨肉の爭いが起きてるとか、あまつさ…
若いころに夢中になったものって、歳取ってからでもやっぱり好きな気持ちは変わらないものですよね。私の場合、まあいろいろありますけど、高校生のころにオペラにどっぷりハマりました。当時は日本ではオペラなんて(しかも田舎に住んでたし)めったにないし、やってても大阪とか遠いところで帰りが遅くなるから行かせてもらえないし、そもそもチケット高すぎて買えませんでした。レコードプレイヤーも持ってなかったので、ラジオでやってるオペラをカセットテープに必死に録音して、それを繰り返し聞く日々。オペラに関する情報も、わずかな雑誌や本からかき集める感じでした。 そのころに買って暗記するほど読んだオペラ関係の本を、去年日本…
リヒャルト・シュトラウス リヒャルト・シュトラウスの音楽が好きです。 昨秋、ヘンリック・ホッホシルト氏(ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団のコンマスで、パシフィック・フィルハーモニア東京の特別主席コンマス)がプロデュースした室内楽演奏会で、晦渋な『メタモルフォーゼン』(七重奏版)を楽しんだほか、ここ2年くらい、何度か演奏、上演されたアルプス交響曲と楽劇『サロメ』を都度聴きに行ってます。 サロメではジョナサン・ノット/東京交響楽団によるコンサート形式上演が素晴らしく、昨年の『エレクトラ』は都合で行けなかったのですが、当日の予定が微妙ながら今年予定されている『ばらの騎士』には是非行きたい。 叙…
Féminin:今日は「ラ・ボエーム」の初演日、それとレナータ・テバルディのお誕生日ね。 Masculin:ボエームかぁ、語るべきことが沢山あり過ぎて…。 F:でもやっぱり、真っ先にお話しなくちゃいけないのは’88年9月のミラノスカラ座二度目の来日公演、フランコ・ゼッフィレッリ演出カルロス・クライバー指揮の名舞台ね。 M:そうでしたね。あの時は東京文化会館のロビーであの方とご一緒のお姉様とばったり…。 F:やっぱりそこから入るのね…まるで第2幕のマルチェッロみたいな顔をしてたわね、貴方。 M:そりゃあそうでしょ、あの少し前から妙に素っ気ないなぁと思ってたら…。 F:あら、相変わらずのらりくらり…
新年を迎えて早くも一月が経とうとしている。月日の経過の速さと年齢を重ねる事にはある種の相関関係があると思っている。それは直線で表現できるものではなくそこに何らかの偏向が働く。十歳の時、二十歳の時、五十歳、そして今。感じる一日の速さは高齢になるほど加速度的に早くなる。全くここへきて一日がこれほど短いものか、勘弁してほしいと感じている。 この一月が特に短く思えたのには正月に痛ましい天災や事故が続いたからだろう。罹災された方には早く正常に戻って欲しいが、これでお正月気分は消え飛んだ。何か物足りないなと思っていたのは毎年楽しみにしているお約束を逃したからだった。 正月元旦。GMTプラス一時間はウィーン…