「卵は完全栄養食である」というのをかつて付き合っていた異性から聞かされたことがあります。卵が苦手であることを告白して「信じられないものを見る」顔だったのですが、それはともかく。『夜は短し歩けよ乙女』(森見登美彦・角川文庫・2008)の中で黒髪の乙女は登場人物のひとりである風邪気味の樋口君に卵酒を作るシーンがあります(P295)。以前その部分を読んでいてなぜ卵酒?と数秒考えて「ああ卵が完全栄養食だからか」と腑に落ちています。もちろん卵が苦手なので作ったことはありません。卵酒が風邪に効くっぽい、というのも作品を通して改めて知ってはいるのですが、飲もうとも思いませんし、そんなものを飲むくらいなら発熱…