Otto Preminger
ドイツ、アメリカで活動した舞台演出家・映画監督。
1905年12月5日、オーストリア=ハンガリー帝国のヴィツニツ(現ウクライナ、ヴィジュニチャ)生まれ。本名オットー・ルートヴィヒ・プレミンガー(プレミンジャーは英語風の読み)。父はオーストリア=ハンガリー帝国のユダヤ人司法長官。
1924年、ウィーン・ヨーゼフシュタット劇場のマックス・ラインハルト演出の舞台に出演。
1925年、アウスジヒ(現チェコ)で演出家デビュー。
1927年、ウィーンに戻り、ウィーン大学で法学を学ぶ一方、喜劇劇団を設立。
1931年、初の映画『偉大な愛』Die Große Liebeを監督。
1933年、マックス・ラインハルトの事実上の引退にともなってウィーン・ヨーゼフシュタット劇場の支配人となる。
1935年、20世紀フォックス社の社長ジョーゼフ・M・スケンクの誘いに応じ渡米。 有名な歌手ロレンス・ティベット主演のB級映画『あなたに魅せられて』Under Your Spell(1936)がアメリカでの初監督作。
『ローラ殺人事件』(1944)の大ヒットで注目され、1950年代は黒人キャストの『カルメン』(1954)、麻薬中毒を扱った『黄金の腕』(1955)、強姦事件の裁判を扱った『或る殺人』(1959)などが高く評価され、巨匠とみなされるようになる。
その他、同性愛を扱った『野望の系列』(1962)、ヴァティカンを扱った『枢機卿』(1963)、人種差別を扱った『夕陽よ急げ』(1967)などの監督作で知られる。
近年は『堕ちた天使』(1945)、『疑惑の渦巻』(1949)、『歩道の終わる所』(1950)などのフィルムノワールの評価が高い。
映画出演作に、『誤差の余地』(1943)、『第十七捕虜収容所』(1953)などがある。
1986年4月23日にニューヨークで亡くなった。
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