【ergodic hypothesis】 6N次元をもつ位相空間中の一つの点は,系の一つの状態を与えることになる.閉じた系のエネルギーは一定であるから,この状態点は等エネルギー条件に従う一つの面の上を移動する.このときに面上のすべての点を移動するという仮定をおく.これが「エルゴード仮説」であり,これが成立するならば,エルゴードの定理*が証明できる. (コトバンクより引用)
昨日のブログで、全会一致は無効とする(イザヤ・ベンサダン的?)ユダヤの教えを紹介した。全会一致は無効!? - imakov’s blog この教えは、物理学や数学でいうところのエルゴード仮説に似ていると思いませんか。エルゴード仮説というのは、「時間平均」が「アンサンブル平均」と一致するという仮定です。例えば、電球からの光の強度を測定することを考えます。測定器を1つ用意して、長時間観測してから平均値を算出すれば高精度に光の強度が測定できます。これが「時間平均」です。他には、測定器をたくさん用意して同時に測定してやれば、短時間の観測でも高精度に光の強度を測定できそうです。これが「アンサンブル平均」…
今回の投稿の発端は以下。 物理で一時期広まった考えだけど後に間違いだと分かった事例集みたいなのを作れたら面白いが、網羅できる気がしないな。 — 広江 克彦 (@eman1972) 2021年7月10日 え~、あれ信じてたのに嘘だったん?みたいなの、最近のニュースでもよくあるし、全部覚えてられたら良かったんだが。 — 広江 克彦 (@eman1972) 2021年7月10日 一般科学書が広めたデマと正常な科学の発展史を分けるのがちょい難しいけれども。・動く物体の質量が増加する・加速を扱うには一般相対論が必要・刃物を動かしたときの方がよく切れる理由・氷の上で滑る原理・観測する行為により運動量と位置…
葉を見て枝を見て: 枝葉末節の生態学 (共立スマートセレクション)作者:喜八郎, 菊沢共立出版Amazon 本書は菊沢喜八郎による「植物が枝と葉をどのように展開するか」についての進化生態学的な探索を扱った一冊.私にとって菊沢喜八郎という名は今は亡き蒼樹書房の進化生態学教科書シリーズの一冊「植物の繁殖生態学(1995)」の著者としての印象が強い.そこでは植物の送粉,性のあり方,性淘汰,種子散布が簡潔に整理されていていろいろと勉強になった.そこで共立スマートセレクションで菊沢の手になる本書が出版されるということを知り楽しみにしていたのだが,このシリーズは電子化スケジュールが不規則で,本書の場合物理…
大学にいるときには触れることのなかったエルゴードという謎の言葉を知りたくてこの本を購入しましたが、正直全くわかりませんでした。タイトルにエルゴード性とは何かとなっているにも関わらず、エルゴード性とは何かについて書かれているのは2章からとなっていて、初学者には全く不向きな本でした。 情報理論とか、(単純な)マルコフ連鎖とかを扱っている人が「エルゴード的」というときは、ほとんどそこに深い意味は込められておらず、どの状態からどの状態に行く確率も0ではない極々普通の設定であることを意味して枕詞のように使うだけです。 ただ、いわゆるエルゴード仮説とかエルゴード理論と名付けられるほど研究要素のある部分は、…