リスト::美術館 Galleria Degli Uffizi フィレンツェ(イタリア)にある美術館。 Uffizi は英語の Office に相当し、メディチ家の事務所があった建物であることからこの名がついた。日本語での表記は「ウフィッツィ美術館」「ウッフィツィ美術館」「ウフィーツィ美術館」「ウッフィツィ美術館」「ウッフィツゥイ美術館」「ウッフィッツゥイ美術館」と様々。 ボッティチェリ、レオナルド・ダ・ヴィンチ、ラファエロ、ミケランジェロ、ティツィアーノらの作品を収蔵している。
アブストラクトで指摘しましたが、〈春〉という絵が解読できない最大の理由は、右から2人目の女性を取り違えたことにあります。いったい彼女は誰なのでしょうか? 絵から分かることは、西風にさらわれた(運ばれた)ことのある人物ということでしょう。その回答として、これまで彼女はクロリスと考えられてきました。しかし、ギリシア神話の中で、ゼピュロスに運ばれたことのある女性は他にもいます。 彼女がクロリスなら、(西風以外に)絵の中で関係がある神はフロラだけです。なぜなら、ギリシア神話の大地の精クロリスは、ローマ神話の花の女神フロラと同一人物と考えられているからです(「春のキャスト」で指摘)。 しかし、ギリシア神…
昨秋、「拝啓 万城目学 殿」と題した記事をアップしたのですが、ちょっと女々しい感じがして、取り下げてしまいました。 最新作「八月の御所グラウンド」を、今まさに読んでいる最中なのですが、そこに思いもよらぬニュースが飛び込んできました。 という訳で、先の記事を復活させることにしました。 鴨川ホルモー以来、長きにわたってお世話になっております(私も京都の人です)。 現在は、エッセイ集「万感のおもい(夏葉社)」を拝読中。 その中にとても引っかかる言葉が… 『料理に限らず、小説でも、映画でも、音楽でも、人の心がいちばんよろこぶのは、それまで経験したことのない、質の高い、新たなたのしみに触れたときだと思う…
〈春〉が描かれてから540年余り。現在は「結婚を祝う絵」と考えている人が多いようです。 でも、それって間違いです。私の考えがオカシイと思う方は、どうぞ反論なさってください。 〈春〉の画面右端にはゼピュロス(西風)が描かれています。最近の解説で、彼の色(蒼白)を説明しているものにお目にかかる事はまずありませんが、私はいつもこんな風に言っています。『結婚式に黒いネクタイを締めて行くようなものだ』 絵を見るだけの人にとっては、さほど気にならないのかもしれませんが、注文主にとっては由々しき問題です。 ボッティチェリに「結婚を祝う絵」を依頼して(ルネサンス当時、注文を受けずに絵を描くことなどありません)…
皆さん、こんにちは。 先日からやるやる言っていた今年の振り返りですが、お見せできそうにありません。このままいきますと、有限不実行という最もだらしのない結末に。我ながら忸怩たる思いであります。 振り返るには振り返りました。ただ、もう量が膨大になり、見直しと編集が必要。これをヨソサマにお見せするには更に相当の時間がかかる、新年まで間に合わないと判断しました(新年までに自分の振り返りを終わらせ、来年の課題を設定したいので)。 時間があるとか言ってなぜ出来なかったかというと、先日読み終わった「メモの魔力」で自己分析を進めていたからです。いやあねぇ、これがまた1日3、4時間かけても全然進まないのです。そ…
〈春〉に描かれた神々の名(右から順に) ギリシア神話名 ローマ神話名 他の一般的な呼称 ゼピュロス 西風 ??? フロラ 花の女神 アプロディテ ウェヌス ヴィーナス エロス クピドまたはアモル キューピッド カリテス (アグライア、エウプロシュネ、タレイア) グラティア 三美神/グレイス (輝き、喜び、花盛り) ヘルメス メルクリウス マーキュリー 前回の記事にこう書きました。ボッティチェリは〈春〉を読み解くために、この絵に5つの手がかりを残している。そのうちの1つは言葉で、残りの4つは、9人の登場人物中4人を特徴づけることで表現されている。[分析編より]前回は言葉(タイトル)について分析し…
〈春と誕生〉の中身を小出しすることにします。原稿は完成しているので、本来なら出版が叶えば良いのですが、今のところ、どの版元も首を縦に振りません。そうなると、私にできる発信手段は、今のところこのブログ位しかありません。ボッティチェリは〈春〉を読み解くために、この絵に5つの手がかりを残している。そのうちの1つは言葉で、残りの4つは、9人の登場人物中4人を特徴づけることで表現されている。[分析編より]〈春〉という絵の最もミステリアスな点はその画題にある。この意味深長なタイトルこそが、画家の意図とは裏腹に解説者たちを別の方向へと導き、制作後540年を経た今日まで私たちの目を真実から遠ざけてきた原因に他…
今年2月に〈春と誕生〉のアブストラクトをアップしましたが、今回は序文です。春は謎に満ち満ちた作品ですが、ヴィーナスの誕生(この誰もが知る名画)も、現在まで制作動機は不明です。〈春と誕生〉は序文の後、分析編・総合編・展開編・完結編の4章で構成されていますが、ヴィーナスの誕生の制作動機は、展開編で明らかになります。 春と誕生_序 イタリア・ルネサンスの至宝が集まるフィレンツェのウフィツィ美術館。なかでもボッティチェリの部屋(第10~14室)の人気は高く、絵の前から人影が絶えることがない。その比較的大きな部屋にあって、一際目を引くのが彼の代表作〈春〉と〈ヴィーナスの誕生〉である。 大きさの類似、いず…
私たちはローマに3泊するプランだったのですが、旅程を立て始めると「案外2日間くらいに収まるかも」という話に。そこで高速列車のイタロ(Italo)に乗ってフィレンツェまで足を延ばしてみることになりました。 ローマ・テルミニ駅からフィレンツェのサンタ・マリア・ノヴェッラ駅までは約1時間半。東京から名古屋に日帰り旅行に出かけたような感覚です。 🚃 フィレンツェ着 📍サンタ・マリア・ノヴェッラ薬局 🍽️ 別行動前に軽食を 🎨 ウフィツィ美術館でヴィーナスに会う 🍨 合流してジェラートを食べる 📍ヴェッキオ橋 🍨 変わり種ジェラート 📍ミケランジェロ広場 🍽️ 広場で早めの夜ご飯 🚃 ローマに帰る 🌟フ…
イタリア旅行、3日目。 8時25分にローマ駅発の電車で約100分、9時57分にサンタ・マリア・ノヴェッラ駅に到着。プラットフォームの発表は約10分前で、8番だった。 約5分遅れの8時29分に出発、約2分早い9時55分に到着。 世界遺産のフィレンツェ歴史地区は、屋根のない美術館といわれる。 駅から約20分歩いて、10時30分に予約をしたウフィツィ美術館へ。 ウフィツィ(イタリア語でオフィスの意味)の名の通り、1560年にメディチ家の事務所として建てられた。 3階まで階段で上り、ジョット「玉座の聖母子」、「オンニッサンティの聖母」。 ボッティチェリ「剛毅擬人象」、「春」、「受胎告知」、「ヴィーナス…
イタリア旅行のフィレンツェ編です。ナポリからフィレンツェに移動し、2日滞在する中でたくさんの芸術作品に触れてきました(本当に手で触れる距離感にあります) 中でも外せない観光スポットと、食べたものを整理しておきます。 ドゥオモのクーポラ ジョットの鐘楼 ウフィツィ美術館 食べたもの ランプレドットのパニーニ@中央広場 マスカルポーネチーズとバジルのパスタ@中央広場 〈Venchi〉のジェラート@サンタ・マリア・ノヴェッラ駅 フィレンツェ観光と電車移動で気をつけること スケジュール ドゥオモのクーポラ 階段463段を登って〈ジョットの鐘楼〉と〈最後の審判〉のフレスコ画を見ました。オペラグラスで見る…
塩野七生氏の歴史絵巻三部作のうち、これが二作目。 こんな話 前作同様、ヴェネツィアの貴族マルコが主人公。 前作末、政治勢力図の変更もありヴェネツィアでの殺人事件のごたごたの責任を取らされ、一時的な追放を余儀なくされたマルコ。外遊ということでフィレンツェへ。 これまたフィレンツェで政治騒動に巻き込まれますが、フィクションですのでそんな偶然もご愛敬。 今回の舞台はルネサンス期後半のフィレンツェです。隆盛を極めたメディチ家、ではなく、むしろ経済的には落ち目にあり、軍事や政治へシフトしつつあるメディチ家を描きます。 政体論からの、現代政治 塩野氏というと、歴史と共に、イタリア政治を語るイメージがありま…
出張でイタリア・フィレンツェ滞在中。仕事前の早朝のすきま時間に古い町並みを散歩する。 5:00に起床してシャワーを浴びる。ジョギングの格好を整えて6:32からフィレンツェの中央駅になるフィレンツェ・サンタ・マリア・ノヴェッラ駅からスタート。気温は7℃。風はなく、半袖のTシャツでも寒くない。駅の正面の立派な尖塔を持つ教会がサンタ・マリア・ノヴェッラ教会。 サンタ・マリア・ノヴェッラ駅 駅前には超低床型の市電が行き交う。奥に見えるのがサンタ・マリア・ノヴェッラ教会 古い町並みを東に向かって古い町並みを進む。電柱が立っていないためか、景観がスッキリしている。 町には電柱がない。ぶら下がった電線は街灯…
もうすぐ1年が経とうとしていますが、実は去年の4月にイタリアのベネツィア、フィレンツェ、ローマを旅行していました!! 細かい部分は忘れてしまっていますが、旅行前に作成していた計画表や写真、メモを参考にイタリア旅行を振り返ってみようと思います。 旅行概要 事前予約したもの 旅行行程 最後に 旅行概要 イタリアでは1週間かけてベネツィア、フィレンツェ、ローマの3都市を巡りました! 各都市とも、移動+中日(1日観光)+移動と2泊ずつして次の都市へ向かいました。見所が多過ぎて時間はいくらあっても足りないですが、どの都市でも「ザ・定番」な観光をしてきました。 イタリアへの入国・出国は、ヨーロッパのLCC…
おはようございます。 3月12日(火)、イタリア旅8日目、ヴェネツィア3日目となります。 8時15分頃にゆっくり起きた後、ホテルの朝食をいただいてから、ヴェネツィア3日目の観光に出発です。 取り敢えず、徒歩でサンマルコ広場を目指すことに。肌寒くて風も吹いていました。 途中にあった工芸品店。カッコいいものばかりで欲しい気分になりましたが、最安値で145ユーロ(約23,200円)もしたのでゲンナリしました。 リアルト橋を渡って先に進みます。途中、道を間違えて4回ほど引き返しました。 運河に浮かべたボートの上で八百屋さんが絶賛営業中でした。 一昨日ヴェネツィアに到着した時は、運河にヴァポレットにゴン…
おはようございます。 イタリア旅3日目です。昨晩よく食べ、よく寝たと思ったら、目覚めたら11時になっていました。日本時間だと19時。よく考えたら、夜勤のある日の起床時刻です。疲労というより、むしろ体内時計がそのように固定されていたのでしょう。まだ旅も序盤なので、頑張って調整しないといけません。 ただ、ホテルの朝食は2日連続で食べられませんでした🥲 駅地下 昨日まで気づかなかったのですが、サンタマリアノヴェッラ駅の下に地下街が広がっていました。観光客は少なめですが、意外と色々な店舗があります。 中央市場 取り敢えずブランチを食べに昨日も行った中央市場を目指します。昨日より肌寒く感じました。相変わ…
おはようございます。 3月6日(水)、イタリア旅2日目のフィレンツェでの様子です。 やはり疲労が溜まっていたのか、普通に寝て普通に目覚めたら午前11時過ぎでした。ただ、時差ボケはほぼ解消し、イタリア時間(というか中部ヨーロッパ時間)に適応できている感はあります。ただ、悲しいことに、起きるのが遅すぎてホテルの朝食はいただけませんでした🥲 取り敢えず気を取り直して、フィレンツェ散策に出かけることにします。一番行きたいのは、何と言ってもウフィツィ美術館。あとはドゥオーモにも行きたいです。本場のパスタ料理も食べたい。とにかくやりたいことが多すぎて贅沢に悩みました。 フィレンツェ中央市場 サンタマリアノ…
ボッティチェッリの「ヴィーナスの誕生」 大塚国際美術館の所蔵作品数は1000余点、古代、中世の作品だけでも200点を超えるので多少省略せざるを得ず、ルネッサンスのコーナーに向かう。最初はダ・ヴィンチなどの受胎告知の作品がずらりと並ぶ。その次にボッティチェッリの「ヴィーナスの誕生」が現れる。フィレンツェのウフィツィ美術館所蔵の有名な作品で、1480年代中頃のカンヴァスに描かれた絵画である。以前、現地で現物を見たことがある。陶板の継ぎ目の線を除けば見分けがつかないほどそっくりにできていて美しい。 ボッティチェッリの「春(ラ・プリマヴェーラ)」 こちらの作品も同じくフィレンツェのウフィツィ美術館所蔵…
とちゃんと乗るべきですねー。 最後にお買い物をeatalyで。イタリアらしいお菓子やパスタなどお土産に良さそうなものがたくさん売っててめっちゃ楽しいです! フィレンツェ2日目。 朝イチの9:00-9:15入場で予約してくれていたウフィツィ美術館へ。 Uffizi gallery 9:00の15分前からしかチケットに交換できません。また、9:15を過ぎてしまっても入れません。 この美術館にはヴィーナスの誕生やボッティチェリの春など有名な作品がたくさんあります。友人が有名どころだけをおさえて予習してくれていたのについていくだけでも2時間かかりました。お土産屋さんやカフェもついてます。 エスプレッソ…
今年の国立大学の入試問題を解答し、次年度の受験生のヒントにしたいと考えます。 今回は九州大学です。世界史は文学部のみの選択科目で旧帝大の中では最も歴史が浅く、東京大学の問題構成をモデルにしています。 あくまで解答例であって正解ではありません。著作権はぶんぶんにあります。 九州大学は所定のアドレスにメールを送ると「標準解答例」をダウンロードできます。期間限定ですので(5月初旬から一ヶ月ほど)ご入用の方は検索してください。 *解答例作成の方針 受験生と同じく何も見ないで解答する。ただし途中でお茶を飲んだりトイレに行ったりはする(ルール違反) 解答を作ったら、受験生がアクセスできる教科書(実教出版、…
今から5年以上前、結婚20周年記念に海外旅行に行こうと計画して、2019年初頭に旅行代理店を訪れていた。 オーストラリアのエアーズロックに登れる最後のチャンスだからオーストラリアにしようとか、やっぱりアメリカだとか話したが結局決まらず。 嫁さんの友達がニューカレドニアに旅行に行って良かった話を聞いて、「天国に一番近い島」にしようと決まった。 しかし、海ばかりで観光する場所が少ないとの理由で嫁さんから旅行先を変更する提案があった。 ニューカレドニア旅行のベストシーズンに行く予定だったのだが、世界遺産が沢山あるイタリアに行こうとヴェネチアのカーニバルがある2020年2月に日程を遅らせた。 これが世…
概説 文化と歴史: イタリアは古代ローマ帝国やルネサンス期の芸術・文化の発祥地として知られています。ローマのコロッセオやパンテオン、フィレンツェのウフィツィ美術館、ヴェネツィアのサン・マルコ寺院など、数多くの歴史的建造物や美術館があります。 食文化: イタリア料理は世界的に愛されており、パスタ、ピザ、ジェラート、トスカーナ料理など、多彩な味わいが楽しめます。地域ごとに特色があり、食材の新鮮さやシンプルな調理法が特徴です。 自然の美: イタリアには美しい自然が広がっており、アルプス山脈、ドロミテ山脈、アマルフィ海岸など、多様な地形が楽しめます。トスカーナの丘陵地帯やシチリア島の風光明媚な海岸線も…
お題「人生で一度でいいからいってみたい国ってどこですか?」 イタリア 絶対に訪れたいイタリアの有名な観光地 まずは、イタリアの観光地をご紹介します。 ローマではコロッセオやバチカン市国など、歴史的な建造物に触れることができます。フィレンツェではウフィツィ美術館やドゥオモなど、芸術に触れ合うことができます。また、ヴェネツィアではグランド・カナルを船で巡ることやサン・マルコ広場を散策することがおすすめです。 その他にもローマ, フィレンツェ, ヴェネツィア, ポンペイ遺跡, トスカーナ地方もおすすめの観光地です! イタリア旅行で楽しめる美味しい食べ物と料理 そして、イタリア料理は世界的に有名ですよ…
お題「人生で一度でいいからいってみたい国ってどこですか?」 私はイタリア語か英語が話せるならイタリアに行ってみたいなと思っています。 イタリアは世界遺産の数が世界一で、ローマ時代やルネサンス期の歴史や文化に触れることができます!コロッセオやミケランジェロのダヴィデ像など、有名な観光スポットがたくさんあるんですよ!また、美食の国で、パスタやピザはもちろん、チーズやワイン、ジェラートなど、おいしいものがいっぱいです。地域によっても特色があって、食べ歩きが楽しいです!そして!イタリアは芸術の国で、オペラやクラシック音楽、絵画や彫刻など、素晴らしい芸術作品に出会えます。ミラノのスカラ座やフィレンツェの…
ガイドブックと美術 一言英語 : インスピレーションを感じる 英語 "Art is the lie that enables us to realize the truth." - Pablo Picasso 日本語 "芸術は私たちに真実を理解させるために存在する嘘なのだ。" - パブロ・ピカソ 英語の長文 : 「名画巡りの旅」 英語 Visiting art museums around the world can be like embarking on a journey through time and cultures. Whether you're in the Louvre in…