Anton Webern(1883-1945) 作曲家。シェーンベルク、ベルクと並び「12音音楽」を確立した一人であり、後の「セリー主義」に大きな影響を与えた。だが第二次大戦終結直後に、アメリカ兵によって「誤射」されるという、悲劇的なかたちで人生を終えた。
演奏ではピエール・ブーレーズが指揮・製作した全曲集が有名。そのブーレーズは「セリー主義」に立脚する前衛的な作曲家でもある。
演奏 ピエール・ブーレーズ / ロンドン交響楽団(Pierre Boulez / London Symphony orchestra) 録音 CBS / ? / Stereo 演奏時間 合計: 7:06 精緻なバッハを精緻なオーケストレーションで ウェーベルンです。とはいってもオリジナルの曲ではなく、バッハの編曲です。 ウェーベルンは、殆ど聴かない作曲家でして、なんどかトライしてもどうにも耳に残らず、ベルクの様に急に開眼(開耳?)して気に入る曲もなく…。持っているのはどれも編曲系のみ。元々音(楽器)を極限まで減らして、精緻な曲を作っていた人なので、編曲では面白い仕事していると思います。 こんな…
5月4日 木・みどりの日 庭で植物観察。みどりの諸君に集まってもらった。 タラノキ 馬酔木 楓 柿 キウイフルーツ マテバシイ 枇杷いったい何種類の植物が生育中なのだろう。自生もあって名前の不明なものが多い。 5月5日 金・こどもの日 子と孫には恵まれた。どうして我々のごとき凡人夫婦からこのような子供たちが生まれ育ったのか、不思議でならない。子は親を乗り越え、人類は進化を続けていく。 明日から3日間は雨との予報。ならば今日はウォーキングだ。帰りに遠回りをしても4,458歩で意外に少なかった。1万という数値は大きい。 5月6日 土 雨の降り始めないうちに散歩に出かける。 昨日のウォーキングと本日…
www.youtube.com シェーンベルクと同列に語られ、「前衛」のイメージが強いアントン・フォン・ウェーベルン(Anton von Webern)。しかしながらこの『緩徐楽章』は、彼が十二音技法を用ゐる前の作品であり、ブラームスを思はせる森厳甘美なメロディーが特徴。これ程に重厚な曲が書けて、且つ秩序・調和に至高価値を置くカトリックであつたウェーベルンが、何故あのやうな音楽を志したのか判らない。 ランキング参加中音楽
20161115(了) ☆アルバン・ベルク四重奏団 名盤選―9 (1)ベルク:弦楽四重奏曲 Op.3(1910) ①ラングザーム 9:24 ②メーシゲ・フィアテル 9:48 (2)ベルク:弦楽四重奏のための《抒情組曲》(1926) ③2:54 ④5:35 ⑤3:13 ⑥5:04 ⑦4:21 ⑧5:23 (3)ウェーベルン:弦楽四重奏のための5つの楽章 Op.5(1909) ⑨激しい動きで 2:25 ⑩非常にゆっくりと 2:25 ⑪非常に早く 0:41 ⑫非常にゆっくりと 1:42 ⑬優しい動きで 3:28 (4)ウェーベルン:弦楽四重奏のための6つのバガテル Op.9(1913) ⑭3:54 …
前回 www.terrax.site 前回に続き、参考曲の抜粋です。 ピアノ編曲と書いてある作品は、声楽とピアノの作品や複数のピアノ編曲の場合なども含めてあるそうです。 四度和声が使われた作品 ベルク ヴォツェック ピアノ編曲 45頁 バーンスタイン ピアノのための7つの記念(Seven Anniversaries) 3頁 ヴァレンティノ ブッチ ピアノソナチネ(1938) 3頁 コープランド ピアノ幻想曲 2頁 ヒンデミット 気高い幻想 管弦楽組曲 49頁 Paul Hindemith - Nobilissima Visione, Konzert-Suite (1938) オネゲル ダビデ王…
20世紀後半の象徴的音楽家が、また一人逝ってしまった。 ポリーニが録音したストラヴィンスキー、ウェーベルン、ブーレーズ、どれも素晴らしかった。 ストラヴィンスキーのペトルーシュカ ウェーベルンの変奏曲 ブーレーズの第2ソナタ とりわけウェーベルンは同曲最高の演奏じゃないかと思う。 来日して弾いてみせたシュトックハウゼンも凄かった。 ノーノ、アバド、そしてポリーニ。 先鋭的なイタリア人音楽家の三人衆。 その最後の一人だった。 ご冥福をお祈りいたします。
前回、現存のピアニストとして紹介したばかりの、M. ポリーニが死んだ。一番好きな音楽家だったのでとても残念だ。42年生まれの82歳だから「天寿を全う」の部類に入るが、指揮者とピアニストは長命者が多いので、彼ももう少し長生きしてくれると思っていたのに。前回触れたように、彼は「純粋音楽家」の一人だった、恐らくは、最後の。一つの時代が、確かに終わったのだとの感慨を抱かざるを得ない。 彼を最初に聴いたのは、1974年の初来日時、コンサートをFMで放送してくれた時だ。当時の私は大学1年、京都の下宿で一人暮らしをしていた。曲目はベートーヴェンの「6つのバガテル作品126」とピアノソナタ第32番つまり最後の…
<お詫び> ▼世界のサカモトの世界(ブログの枕単編) 来る3月28日に一周忌を迎える坂本龍一さんですが、名前に「龍」の文字がつく人は辰年生まれの人が多く、坂本龍一さんのほかにも村上龍さんや芥川龍之介なども今年が年男の辰年生まれだそうです。因みに、坂本龍馬は辰年生まれではなく未年生まれですが、母・坂本幸が懐妊中に「麒麟」を受胎する夢を見たことに肖って、麒麟の頭=龍、麒麟の胴体=馬から「龍馬」と名付けたそうです。幕末、坂本龍馬のために奔走したイギリス人貿易商のT.クラバーは後に坂本龍馬の旧友・岩崎弥太郎の弟と協力してビール会社(現、キリンビール)を創立し、T.クラバーの提案で「麒麟」のエンブレムが…
コンサート雑感、今回は令和6(2024)年2月28日に聴きに行きました、「学生の第九」のレビューです。 「学生の第九」って、学生だけなのですかって?ええ、おっしゃる通りです。学生だけで演奏、運営されたコンサートです。演奏されるのは、ベートーヴェンの交響曲第9番。 このコンサートを知ったのは、実はこのコンサートの2週間くらい前でした。確か、2月10日に聴きに行った、Carpe Diem Philharmonyさんの演奏会会場にあったチラシだったと思います。学生が第九をやるのか!と。これは聴きに行かなくてはと思ったのです。 実は、私の合唱のキャリアは第九から始まっているのですが、その初めての第九も…
『Vienne 1900』 Emmanuel Pahud Paul Meyer Daishin Kashimoto Zvi Plesser Eric Le Sage Le Salon de Musique VIENNE 1900~二十世紀初頭、ウィーンの室内楽 CD: Alpha Classics / Outhere Music ALPHA 588 (2020) [2 CD] Made in the Netherlands 輸入・販売:ナクソス・ジャパン株式会社 NYCX-10152 (2020年)[2枚組] ¥3,500+税 帯裏文: 「ウィーンを中心に活躍していた5人の作曲家が、1896年…
先日のブログ記事で、「惹かれる音楽」が「生み出す音楽」と似ている作曲家として、松村禎三・吉松隆の師弟を取り上げたことがあった。 「惹かれる音楽」と「生み出す音楽」のタイプが全く異なる作曲家もいる。 私が思い浮かべるのは武満徹とフランク・ザッパだ。 武満は、15歳頃に宿舎で耳にしたシャンソン(フランスの歌謡曲・流行歌)に衝撃を受け、音楽家を志したという。 しかし、彼はポピュラー音楽の道には進まず、前衛・実験音楽を志向した。 他方、ザッパは、14歳頃からヴァレーズ、ストラヴィンスキー、ウェーベルンらの(当時としては)前衛的な音楽を夢中で聴き漁ったという。 しかし、彼もやはり前衛・実験音楽には進まず…
【総評】 「以前にも観たことある演出だし...」と思ってオペラをパスした覚えが多かったものの数としては例年同様にあちこち出かけている。オペラやオーケストラや室内楽だけでなく、2.5次元演劇やお笑い、ミュージカル、ストレートプレイ、ジャニーズやケチャなども観られたのがよかった。 いわゆるクラシック音楽のジャンルでいうと、プッチーニ作品が上演される際は意識して劇場に足を運んでいた(5月に「ラ・ボエーム」を、8月に「トスカ」を所属のアマチュアオーケストラで演奏する、という事情があった。12月には「蝶々夫人」も演奏した)。藤原歌劇団「トスカ」は、タイトルロールを演じる小林厚子さんによる隙のない演技と歌…
はじめに ヒューマニズムによる音楽の疎外 クラシック音楽という生政治 人種主義にいたる比較音楽学 ポピュラー音楽が背負ったもの ノイズの排除と共存 音楽からの身体性の排除 「楽しい音楽」思想が生むもの 画一化される情動と、その再生産としての音楽 これ以上、音楽を作る必要があるのか? 芸術自身の「自分探し」 記譜できない音楽は作曲できない しきたりとしての和声学 「いまはこういう時代ではないのですよ」 「感動ビジネス」はいつはじまったか 視覚優位の西洋芸術音楽 記譜法という枠組み 神秘主義者ケージ ケージとノイズ デレク・ベイリー追悼 物語性からの離脱 「へたくそな音楽」 サステナブル・ミュージ…
音楽療法家、ポール・ノードフの思想 音楽療法士の音楽技術 高齢者のための音楽療法、ヴァーチャルな音感 楽しい音楽活動 音楽療法のための音楽美学 音楽療法の美学 調的和声音楽と資本主義 フラジャイルな音楽 コミュニティ音楽療法 ブリュンユルフ・スティーゲと文化中心音楽療法 ガムランと障害者 ジャン・デュビュッフェの音楽 コミュニティ・ミュージック 小さな音で音楽をする 路上の音楽 あとがき 音楽療法を考える 作者:若尾 裕 音楽之友社 Amazon ポール・ノードフ音楽療法講義―音楽から学ぶこと 作者:ポール ノードフ 音楽之友社 Amazon 音楽療法家、ポール・ノードフの思想 ノードフがはじ…
2020年の年末に第一期が放映されたテレビドラマ『岸辺露伴は動かない』は大人気となり、三期まで制作された上に映画『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』が作られるまでの大人気作品となった。しかもルーヴル美術館の撮影許可が降りるという国内映画では二つ目という偉業をさりげなく成し遂げている。(尚、本編ではそんなに映らない) BD 岸辺露伴は動かない [Blu-ray] 高橋一生 Amazon 岸辺露伴は動かないⅡ ブルーレイ [Blu-ray] 高橋一生 Amazon 岸辺露伴は動かないIII [Blu-ray] 高橋一生 Amazon 正直映画は作品の持つテイストからしてテレビドラマの尺がベストであるという…
okui-migaku.com奥井理ギャラリーの主催公演で、札幌交響楽団コントラバス奏者・下川朗さんのリサイタルが開催されました。個人的に好きなシューベルトのアルペジョーネソナタをコントラバスで聴ける!そしてもちろん下川さんによる「主役としてのコントラバス」の演奏をぜひ拝聴したくて、私は当日を楽しみにしていました。なお当日の会場には一般のお客さんのみならず、札響の団員さん達も大勢いらしていました。 第135回OKUI MIGAKUギャラリーコンサート 下川朗コントラバスリサイタル2023年11月05日(日)15:00~ 奥井理ギャラリー 【演奏】下川 朗(コントラバス)仲鉢 莉奈(ピアノ) 【…
ブレーズル・マルトー・サン・メートル(主のない槌)ピアノのためのノタシオン2台のピアノのためのストルクチュール第2集ピエール・ブレーズ指揮アンサンブル・アンテルコンタンポランのメンバー ピー=シェン・チェン、ベルンハルト・ワムバッハ(ピアノ) BOULEZ le marteau sans maître notations pour piano structures pour deux pianos, livre II Elisabeth Laurence Members de l'Ensemble InterContemporain Pi-Hsien Chen Bernhard Wambach…
2020/01/25(土) フィルハーモニア管弦楽団 兵庫県立芸術文化センター KOBELCO大ホール 開演 15:00 管弦楽:フィルハーモニア管弦楽団 指揮:エサ=ペッカ・サロネン ヴァイオリン:庄司 紗矢香 シベリウス/交響詩「大洋の女神」作品73 ショスタコーヴィチ/ヴァイオリン協奏曲 第1番 イ短調 作品77 ストラヴィンスキー/バレエ音楽「春の祭典」 2021/04/17(土) N響 4月公演 東京芸術劇場 コンサートホール 開演 14:00 管弦楽:NHK交響楽団 指揮:鈴木 雅明 オーボエ:吉井 瑞穂 ハイドン/交響曲 第95番 ハ短調 Hob.I:95 モーツァルト/オーボエ…
ジョージ・アンタイル(1900~1959) アメリカのピアニスト・作曲家・発明家 独特の感性の持ち主であられたようです。 この年代は、年上にシェーンベルクやストラビンスキーがいて、年下にウェーベルンやベルクがいます。 二度の大戦があった、厳しい時代ですね。 CD ジョージ・アンタイルの見た世界 ヴァイオリニストのパトリシア・コパチンスカヤを探っていて、このCDにたどり着きました。 モルドヴァ共和国出身のコパチンスカヤが描く「ジョージ・アンタイルの見た世界」 これは面白そうです。 曲目は アンタイルと同時代のモートン・フェルトマンの小品 同じくジョン・ケージのノクターン アンタイルのヒーロー ベ…