Ys
日本ファルコムより1987年に発売されたアクションRPG。または、同作を第1作目とするアクションRPGシリーズのこと。
第1作目
1987年にPC用ソフトとして発売。以降、PC各機種や家庭用ゲーム機にも移植され、リメイク版なども数多く制作された。
物語は赤毛の冒険家アドル・クリスティンが、呪われた島エステリアで、古代イース王国にまつわる陰謀の謎を解き明かしていくというもの。
誰でも解けるゲーム内容や遊び手の側にたったゲームシステム設計など「優しさ」を最大の売りとしている。理不尽なまで難易度が高く、無用にスケールが大きい作品ほど面白いとされていた当時のパソコンゲームの風潮に一石を投じた。親切設計の物語重視RPGの源流となった作品の一つだが、一方で似たような作品が業界にあふれるきっかけともなった。
シリーズ一覧
オリジナル作品
- イース Ancient Ys Vanished Omen(1987年、PC88他)
- イースII Ancient Ys Vanished The Final Chapter(1988年、PC88他)
- イースIII ワンダラーズ・フロム・イース WANDERERS FROM Ys(1989年、PC88他)
- イースIV MASK OF THE SUN (1993年、SFC/トンキンハウス)
- イースIV THE DAWN OF Ys(1993年、PCE SCD2/ハドソン)
- イースV 失われた砂の都ケフィン (1995年、SFC)
- イースVI -ナピシュテムの匣- (2003年、Windows)
- イース・オリジン(2006年、Windows)
- Ys SEVEN (2009年、PSP)
- イースVIII -Lacrimosa of DANA- (2016年予定、PlayStation 4)
リメイク・その他
- イース エターナル(1998年、Windows)
- イースII エターナル(2000年、Windows)
- イースI・II 完全版(2001年、Windows)
- イースI・II エターナルストーリー(2003年、PS2/デジキューブ)
- イース -ナピシュテムの匣-(2005年、PS2/コナミ)
- イースIII WANDERERS FROM YS(2005年、PS2/タイトー)
- イースIV Mask of the Sun - a new theory -(2005年、PS2/タイトー)
- イース -フェルガナの誓い-(2005年、Windows)
- イース・ストラテジー(2006年、DS/マーベラスインタラクティブ)
- イースV -Lost Kefin, Kingdom of Sand-(2006年、PS2/タイトー)
- イースオンライン(2009年、Windows)
- イースvs.空の軌跡 オルタナティブ・サーガ (2010年、PSP)
- イース セルセタの樹海 (2012年、PS Vita)
その他
もともと「イース」の名前は、フランスのブルターニュ地方に伝わる都市イスの伝説をモチーフにしている。
イスは繁栄を極めていたが、グラドロン王の娘ダヒュの放蕩をきっかけに水没し、滅亡を迎えるというのがそのあらまし。
一説にはフランスの首都パリ(Paris)の名は「イスに打ち勝つ(Par-Is)」という意味で名付けられたとさえ言われている。
伝説そのものは、古代ケルト文化が新興のキリスト教文化に取って代わられていく様を象徴しているとされている。
ついでに、沼正三のSM小説「家畜人ヤプー」に登場する女権国家もイース(EHS)という名前だが、伝説との関係は明らかでない。