日米交換船 作者:鶴見 俊輔,加藤 典洋,黒川 創 新潮社 Amazon 『日米交換船』鶴見俊輔・加藤典洋・黒川創著を読む。 最初の鼎談がひじょうにすばらしく、いままで鶴見が明かさなかった留学時代、留学船、「日米交換船」*など、第二次世界大戦の様子が生々しく語られている。 日本では不良で女性に溺れ、落第生だった鶴見がハーヴァード大学では心を入れ替え(?)優等生になる。鶴見はそれを「一番病」と称している。ホワイトヘッド、ラッセル、クワインなど当時の哲学の最前線を講演や講義で体験している。一見やわらかくユーモアで包まれたものいいをする鶴見だが、根底には十代の頃に学んだプラグマティズムがあるとは意外…