(本名ジャン=イジドール・ゴールドシュタイン。1925−) ルーマニア生まれのフランスの詩人。1946年、言語表象と造形表象の境界を廃した前衛的な芸術表現であるレトリスム運動を開始する。が、1950年代に入り、芸術家=創造者を神に擬する神秘主義的傾向を顕著にし始めたために、ドゥボールら若いレトリストから断罪される。著書に『新しい詩と新しい音楽への序論』(1947年)、『スペクタクル作品集』(64年)、『ネオ・ナチ=シチュアシオニスト映画に反対』(79年)など。映画についての映画である『涎と永遠についての概論』(51年)はカンヌ映画祭でジャン・コクトーに絶賛され、「アバンギャルド観客賞」、「カンヌ映画祭欄外賞」を獲得し評判になった。