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アルタイ語族

(一般)
あるたいごぞく

Altaic Languages
厳密には違うが、実質上はアルタイ諸語に同じ。→アルタイ諸語
今のことろ、きちんとしたアルタイ祖語を再構成して下位言語間の類縁関係を証明した人はいない。よって、語族ではなく諸語とされる。

語族と諸語

複数の言語間において、共通の起源が見いだされた場合、それらをまとめて「語族」「語派」「語群」などと呼ぶ。
比較言語学の方法論では、共通の祖語を持つ言語同士を比較し、言語の変化を分析して枝分かれの時期やどう枝分かれしたかを特定していく。

よく言われる比較言語学の欠陥として、「同系の言語同士しか比較できない(しない)」というものがある。つまり、まったく系統の異なる言語でも所詮は人間が発音しているものだし時間軸上は一次元なんだから、どうしても似ている部分は出てくる。が、そういうもの*1は比較言語学は扱わない。
さて、では「同系の言語ってなんですか?」となると「言語同士を比較して共通の祖語を見いだせる言語のことだ」となる。が、同系の言語でしか比較できないと言っているのだから、これでは堂々巡りになる。

なるほど音声学のおかげで同一言語が変化していくパターンはかなり解明されている。が、例えば
「▲▲語と◎◎語は実は同系だが、▲▲語が◇◇語から大量の語彙を借用しているから違って見えるだけだ」
といったパターンは苦手である。
「それは違う。◇◇語の方が借用しているだけだから▲▲語と◎◎語はやはり別系統だ」
「それも違う。みんな実は共通祖語から分離した★★語族なんだ。★★祖語はサンプルが足りないから再構成できないけど」
なども苦手な展開である。
こういう場合には、
「もういいよ。確かに共通する特徴はあるんだから、とりあえず★★諸語ってことでまとめておいて今後の研究を待とうぜ」
となるのが標準的な研究者の態度になる。

*1:エジプト語とケチュア語がどのぐらい似ているか、とかそういうの

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